テンコが描きたかったんだろうなぁ、っていう感じで浅野いにおが大人雑誌(スペリオール)で覚醒し、自由に、かつ本気で、新しいものを取り入れまくって描くサイバーパンクネオトーキョー的な物語。 AKIRAやCyberPunk2077より現代東京により近くて、より3丁目感(新大久保感も)あってとても良い。 デデデデの深い深いストーリーと比べてまだ表面しか見えてないけど、これからが楽しみ。
【5巻まで読了】 浅野いにお先生、達観しすぎて、言語化もビジュアル化もあまりに上手すぎて、才能が暴発しまくってる感じがあまりにも尊い。 世界をより高い視座から見渡すべきだというリベラルな思想と、それを万人たる読者に伝える難しさが、ある意味ハレーションを起こしたように、意地悪で冷笑的にも映る全方位射撃的な描かれ方が、序盤は特に強く感じられる。 しかし、ここまで散りばめられてきた伏線が回収され、少女が異邦人と果たして出逢い、ぼかされ続けた衝撃の真実が明かされた5巻は、感情を揺さぶる◯◯シーンで締めくくられる。 人間、特に現代人は、こと思想とかの話になると、言語化と説明能力(アカウンタビリティ)が不可欠であり、言語による対話の力を盲信しているフシがある。しかし実際には、身体感覚や感情の揺さぶりも同じくらい立派なコミュニケーションなのだ。 『デデデデ』は、お互いに言葉が通じない同士の、非言語コミュニケーションの物語であり、それがここまででもっともわかり易く表れた5巻だったように思う。
1巻読了。 風景も部屋の中の描写もとても細かくてその世界に連れて行ってくれる。 そして、空中を飛び回るムジナたちには、スピード感を感じる。 ムジナは、非人権者で表社会では生きていけない。 その分、自由を手に入れているが、殺し屋として生きている者が多々いる。 人権者には、人権カードが配布されていて、これが無いと物を買うことさえできない。 それにより、個人個人も管理されていて、自分で命を絶つことさえできない。 物語は、近未来の日本の縮図を見ているようだ。
漫画が映像として動き出す感じ。 カメラ目線で捉えられているコマ割り、空間、タイミングと文字の羅列の切り取り方が素晴らしい!! 一回読んだだけで全て把握できない奥深さが浅野いにおの世界観だと思う。
※ネタバレを含むクチコミです。
自分はサブカルメンヘラなのでおやすみプンプンもどうせハマる人種なんだろうなーと思ってて、無料ということで最後まで読んだけど、心をガツンと抉り読者を不安にさせて病ませる、みたいな感じにはならなかった……。読んだ後何日も引きずったとか、何年もこの作品を好きだって言う人とか、のことがあんまりよく分からない。どうすればいいんだろう。面白かったし「いい作品」ではあったと思う。作品に対して否定的なんじゃなくて、感情を突き動かされない自分の鈍った感受性に絶望しているというか。ある意味、この作品をめぐって自分の内面について悩んでいるという点で他の読者と同じになれてはいるけど、なんかそうじゃないんだよな笑 とにかく今すごく落ち込んでいる。これがもし「おやすみプンプン」の狙った効果だったりしたら、教えてほしい。
7月7日限定で全話無料公開!というのを見かけて、今まで名前しか知らずノータッチだった「おやすみプンプン」を読んでみてるんですが…どんな感想を抱けば正解なんだ…?七夕にちなんだ話なのかと思えばそうじゃないような、でもそんな気もするような…でもフォロワーは鬱漫画とか言ってたりとある人は全巻持ってて繰り返し読んでますとか言ってるし…えぇ…? とりあえず超序盤まで(巻数的には2巻らへん)読んでて思ったのは「人間の大人怖いな」でした。なんか続き気になって読んじゃうけど、ひたすらに言い知れぬ不安を抱くというか…不思議漫画…?なんて言えばいいんだ…。これ最後まで読んで大丈夫…?読めるところまでは読むつもりだけども…このままネタバレ踏まないままいくべき…?とにかくもうちょっと読んでみます。 好評のため7月9日まで無料公開延長だそうですね…ますます気になるような怖いような…。
深澤の幸せって何だろう? 売れても、仕事がなくても、心はいつも寂しさでいっぱいで。 連載が終わった時に、時間もあるし、自分の人生を立ち止まって見直す時だったのかもしれない。 人恋しさで、体の温もりを感じたくて、ストレス発散でセックスして、何も解決はしない。 唯一の味方の奥さんに対する態度、暴言も自分で自分の零落を感じすぎているから・・・。 でも、何かのタイミングで人生は変わるもの。 その後の深澤が気になる。
新連載の「MUJINA IN TO THE DEEP」にムジナは人権がないうんぬんの話があったので、もしかして繋がるのかな…?と思って読んでみました。 マンバの↓の記事も気になっていたので藤子・F・不二雄の「定年退食」も合わせて読了。 https://manba.co.jp/manba_magazines/8572 まず「定年退食」は藤子・F・不二雄の未来予測っぷりが半端ないですね。発想の元ネタとしては姥捨山なんかがありそうですが、当時はユーモア漫画として描かれていたんだろうけど、今じゃ笑えない内容になってますね…。高齢化社会だけじゃなくて食糧危機も予感させられていてドキッとします。 そして浅野いにおの「TEMPEST」ですが、設定の大枠は確かに「定年退食」とそっくりです。しかし老人達が更に追い込まれてるので読んでいてエグられます…。85歳になると人権を剥奪され、試験に合格して人権を再取得するか、自死をするかを選択させられる近未来。ただし試験で500点満点を取れず不合格になった場合は人権がないまま街に放り出され、野良犬のような生活をしなければなりません。老人がそうなる未来って若者にとっても希望がないよな…。 「MUJINA IN TO THE DEEP」に関してはそこまで繋がりはないかもしれない。人権カードは共通して登場するけど読んでなくても問題なさそう。
テンコが描きたかったんだろうなぁ、っていう感じで浅野いにおが大人雑誌(スペリオール)で覚醒し、自由に、かつ本気で、新しいものを取り入れまくって描くサイバーパンクネオトーキョー的な物語。 AKIRAやCyberPunk2077より現代東京により近くて、より3丁目感(新大久保感も)あってとても良い。 デデデデの深い深いストーリーと比べてまだ表面しか見えてないけど、これからが楽しみ。