親戚全員で集まって、食事をするシーンが一番好きだったな。 とんでもない広さのリビングでとんでもない量の食事と酒、そしてとんでもない人数の家族。 親戚付き合いも人付き合いも無かったわが家にとってはとってもうらやましいです。 あーとんでもない。
恋した人は、狼男でした……やがて二人の間に姉弟の「おおかみこども」が産まれるが、母子を残して狼男は死んでしまう。人の世界に組み込まれず孤立する母子。生活に限界を感じた母は、ある決断をする。 □□□□□ 物語は、狼と人間の姿を行き来する子供達の成長を追い、人か狼かの生き方を選択するまでを追う。 性格、好奇心、本能……それぞれの人生選択は、丁寧に二人の性質を追う事で、意外なようでいて納得のいく必然性をもって描き出される。そして二人を庇護してきた母の苦労を丹念に描く事で、人生を選んだ子供に最早何もできない苦しみと、懸命の祈りが胸に迫る。 幼い二人の表情の豊かさに癒された後で、生き方を違えた二人の表情の対比に驚かされる。最後まで読み終わった後に、姉弟の最初を見返すと、ひどく懐かしい感じがする。こんなにも遠くに来てしまったのかと。 同名映画のコミカライズである本作が初単行本となった、優先生。感情の描き方の強さと複雑さに、心を動かされる。笑顔、泣き顔の表情一つひとつが強力で、表情につられて貰い泣きする場面が本当に多く、人前でおいそれと読めない感じがする。 (映画版を観ていない感想です)
親戚全員で集まって、食事をするシーンが一番好きだったな。 とんでもない広さのリビングでとんでもない量の食事と酒、そしてとんでもない人数の家族。 親戚付き合いも人付き合いも無かったわが家にとってはとってもうらやましいです。 あーとんでもない。