九州の山奥にある、ひなびた九鬼谷温泉の老舗旅館、まんだら屋。そこは少人数の美女と多数の醜女が暮らし、そして素朴で人情あふれる温泉町。女性の肉体に興味津々のまんだら屋の息子、早熟な高校生・良太が、周囲の人々を巻き込んで起こす、笑いと涙とお色気の大騒動。
都会から逃げ出し、畑の中の小さなアパート暮らしを始めた青年。静かな生活を望むも、集金人やセールスマンがやって来るわ、夏には青年よりも大きな宿りバチやカエルたちの大合唱。その他、魚に釣られそうな猫、傘をパラシュートかわりにする猫、ハト時計のハトを狙う猫、秋のイワシ雲を眺める猫など、鬼才が描くカートゥーンの世界。
1968年に上京した畑中純は、新橋のマンガ学校に通うが、学校は1年で倒産。その後、川崎の海岸近くで配管工として働くことになる。マンガ家になることを目指して上京した畑中氏だったが、マンガ界は青年コミック誌と100万部を越え始めた少年誌が注目されるようになっていた頃で、畑中氏は、マンガがわからなくなってしまっていた…。人気作『まんだら屋の良太』が誕生するまでを描いた自伝コミック!
温泉宿「まんだら屋」の息子・良太は小倉城南高校三年生。異性に興味津々で下品なこともあるが、ときには根性を見せる健康男児だ。ある日、村に15年位前にあったぶんぶく茶屋の娘、幸子がまんだら屋に帰ってきた。ワケありげな幸子を追って小倉からヤクザがきて…良太はどうする!? 北九州・小倉の温泉街を舞台に、思春期・良太の視点から性と風俗をユーモラスに描いた「NHK銀河テレビ小説」ドラマ化の名作!!【第10回(1981年度)日本漫画家協会賞 優秀賞 受賞作品】
父親の実家がある山奥の村で夏休みを過ごすことになったケンとサチ。川でハヤを捕まえていると、突如、巨大な鯉の「鯉太郎」が現れた!! 驚くケンとサチだったが、鯉太郎は人間とも心を通わせる優しい川の主だったのだ。どこか懐かしく温かい。ときに笑ってしまうひと夏の物語。オバケたちに出会った、ケンとサチのひと夏の冒険が始まる!! ▼目次 第1話 紫川のおばけ鯉 第2話 闇の絵巻 第3話 鯉太郎 第4話 水女 第5話 村のひと騒ぎ 第6話 雨 第7話 塔よいずこ 第8話 水やろか 第9話 怒髪天ヲ衝ク水女 第10話 注文の多い料理店 第11話 必殺狸御殿 第12話 恋をとろうか満腹とろか
これが漫画の、いや生命のダイナミズムだ。北九州の美しい自然を舞台に河童のガタロが人間と関わっていき・・・。
衝突事故を起こしたマンガ家は、バクになって女子学生を救おうとするが、女子学生は死霊仮装舞踏会に紛れ込んでしまった。マンガ家は月男に変身して、女子学生を助けるため彼女を照らし出す。だが、女子学生はすでにお星様になった。と、“お迎え”にやって来た銀河葬儀社のハレー営業部長は言う。それでも女子学生を助け出そうとするマンガ家は…。
傑作シリーズが大反響でついに待望の初単行本化!!ヤクザ、犯罪者、殺し屋、ポンコツレスラーetc…はぐれ者を描き続けてきた鬼才・畑中純作品集!
北九州・小倉にある温泉宿「まんだら屋」の息子・良太は高校3年生。異性に興味津々な思春期真っ只中の青年だが、ときには根性を見せる健康男児。幼なじみに茶屋の娘、はては宿の使用人まで忙しなく目移りさせている彼は、今日も女性をおっかけ、トラブルに巻き込まれる。周囲は呆れているけれど、最後は力を貸しちゃう心の優しい青少年。架空の温泉街「九鬼谷」を舞台に、良太を取り巻く性と風俗の人間模様が描かれる名作が電子書籍となって登場。【目次】第1話 温泉宿第2話 帰ってきた女第3話 4人の観光客第4話 春の嵐第5話 聖職は性色?第6話 姦々祭り第7話 白いキャンバス第8話 兄ちゃん第9話 無能松の一升第10話 海辺の華
古美術商の愛野力(あいの ちから)は、骨董品と家出した恋女房を探すために全国を放浪中。元レスラーで頑丈な肉体とアソコを持ち、触れるもの全てを破壊してしまうという豪快ぶりだ。風の向くまま気の向くままに、奥多摩、伊豆、秋吉台、養老温泉、小樽に知床…力は全国各地を駆け巡る―――。
ファンレターではなく督促状ばかり届く作家・中畠順。今日の郵便物には珍しく普通の手紙が1通紛れていたが、それは若い頃にヤクザの抗争で死んだと思っていた旧友・茄子実の訃報であった。2人が小学生のときに撮った思い出の写真を見つめ、昭和36年(1961年)の青春の記憶が蘇る。堅気な世界では生きていけいない、訳ありな人間たちのドラマを描いた短編集。
仕事を辞め離婚届に判を捺し…すべてを捨てた男・風祭翔は、人生の再出発を誓って九州の女男子島にやってきた。島民たちに歓迎されてペンション管理の仕事を始めるが、島の自然環境に耐えられず1日で心が折れてしまう。逃げるように本土行きのフェリーに乗り込もうとするが、女子高生・海野幸に声をかけられて…。
大多摩村役場の土木課課長・多古甚八は締め付けが激しくなる財務事情に頭を悩ませつつ、夜な夜な限られた経費の中で飲み歩いては発散していた。地元の工務店からは公共事業を委託しなければ嫌味を言われるが、祭で飲んでは歌って踊って水に流す、お気楽な人生にみえた。しかし、多古の友人でもある観光課課長の夢川凡作は、多古のある秘密を知っていまい…。昔ながらの文化を残す村役場を中心に、役人や住人、新しい移住者たちが入り交じり織りなす悲喜こもごもストーリー。
河童の王子様・ガタロは、世界制覇への旅に出た。瀬戸内海、大阪、琵琶湖、そして東京――ガタロの野望は壮大だ! が、しかし、出発した矢先、九州の紫川で人間の菅原美智留と出会ってしまう。美智留と関わり、旅立つどころか身近なところで足止めしてしまうガタロ。しかし彼の言動が美智留の日常を変えていき……!? お色気満載!! いつも騒動が巻き起こる九州の街を舞台にガタロが大暴れ!?
独特の画風と作品世界で人気を博したマンガ家・畑中純の自伝マンガ。20歳で配管工として働きながら、1970年代の多くの出来事に影響を受け、マンガと向き合い続けてきた日々を綴る。彼の代名詞である「まんだら屋の良太」の執筆に至るまでを描いた「1970」「1971」をはじめ、初期執筆作品となる「それでも僕らは走っている」「月夜」「田園通信」などの短編を収録。
あるマンガ家は自転車に乗ったまま美しい新緑に目を奪われ、女子学生と衝突事故を起こしてしまった。ピクリとも動かない彼女を救うため、夢を食べるバクになり、続いて彼女を照らす月男となる…。畑中純がマンガ家の存在証明を託した「田園通信」を8編、「ミミズク通信」などを収録した短編集。
温泉マンガの金字塔「まんだら屋の良太」の畑中純によるエッセイ付き版画集。著者自ら選出したカラー及びモノクロの版画80点余り、詩やエッセイもふんだんに収録。
ある夏休み、ケンとサチは父親の実家がある山奥の村で過ごすことになった。川でハヤを捕まえていると、突如、巨大な鯉が!? 驚くケンとサチだったが、その正体は人間とも心を通わせる優しい川の主「鯉太郎」だった。村全体が暗闇に包まれてしまった夜、鯉太郎は「闇坊」が現れたことに気付く。「光があって闇があるのだ!」と闇坊に説く鯉太郎だったが……? どこか懐かしく温かいひと夏の物語――オバケたちに出会った、ケンとサチのひと夏の冒険が始まる!
萩野家から新築の依頼を受けた氷川工務店の現場監督・氷川裕介。あと2週間程で完成するという頃に、依頼主である萩野家大黒柱の建作が見に来た。すると、デザインが気にいらないため建て直すと言って、工事途中の家を一人で解体してしまうのだった。この家族には深く関わらないでおこうと決めた裕介だったが、そんなに上手くいくことはなく……
九鬼谷温泉の山頂にある茶店は、25歳のクマゴローと祖母のお春が営んでいる。今日も女性観光客のトイレを覗くクマゴローに、お春は怒りを通り越してただあきれるばかり。そんなクマゴローを村の子供たちは、センズリグマとからかう。ある日、お春の用で小倉に出かけたクマゴローは、いい女がいると誘われるが…。
人里離れた山の中に住む金太郎、玉三郎、大五郎のミゝズク三兄弟。末弟の大五郎を助けたことから、三兄弟と親しくなったマンガ家の夢川凡作夫妻は、不思議な出来事に次々と巻き込まれてゆく。金太郎の従姉でお色気ムンムンのメメや、キュートな山猫娘など、ひと癖もふた癖もある山の住人たちとの、笑いやペーソスあふれる不思議な日常。
朧月夜や凛と張った満月、怪しい赤い月など、多種多様な顔を見せる月光の下、性に目覚め、理性という衣を脱ぎ捨てた男女の姿を、九鬼谷温泉の良太を始め、畑中ワールドお馴染みのキャラクターたちが登場し、演じる。美しくも淫靡な女性の肉体の奥深さと、男たちの欲望の底知れぬパワーがあふれる衝撃的な鬼才の世界!!
仕事、家庭、そしてヤクザや警察から逃れて、北九州は満麿温泉へとやって来た只野小吉、45歳。桃源荘という温泉宿の、若造りだが色気たっぷりの若女将・桃絵に捕まり、いつの間にか桃源荘で働くことに。だが、温泉なんかにいては駄目だと考えを改め、逃げ出す小吉。しかしその途中、道端で倒れかけていた女子大生・サキを助け、はやくも桃源荘に戻ることになってしまい…。
昭和35年、誰もが生きることに精いっぱいだった時代。福岡県小倉市三萩野の三郎丸小学校の四年生に、宮沢賢という元気な少年がいた。級友たちや、ボスの神谷、マドンナの星光、ガリ勉の菊田らと共に、遊びにケンカに夢中になっていた。少年たちが胸ときめかせた黄金の日々を詰め込んだ、魅力あふれる鬼才・畑中純の自伝的悪童マンガ!