今川か織田か、二つの強国にはさまれた松平・水野両家の命運は、ゆれ動く大国の政爭の渦にもてあそばれ、一日とて平穏の日はなかった。戦国の世の習いとはいえ、弱者の悲しい知恵として、水野家から十四歳になる於大が松平広忠に嫁ぐ。風雲急をつげる中に、竹千代誕生の兆しが見られる。横山光輝氏によるベストセラー山岡「家康」の書き下ろし長編電子コミック第一弾。
応仁の大乱以後、弱い者は滅び、強い者だけが生き残れるという戦国時代が百年も続いた。天文五年(一五三六)正月元旦、ここ尾張に織田家の足軽で木下弥右衛門とお仲の間に、日輪の子――日吉が誕生した。生まれつき賢く、勝気で鋭い神経をもつ日吉は、光明寺宗忍和尚の「平和は日本一の大将の出現にある!」の言葉に、姉・おみつの叫びを背に故郷をでた……信長の天下平定から家康への架橋となった太閤秀吉の波乱万丈な生涯のスタート!!
時に永禄十年(一五六七)、風雲児信長が天下に覇を唱え、長い戦国に一筋の光明が見えはじめた頃、奥州伊達家に一人の男児が誕生した。幼名を梵天丸、のちの「独眼竜」政宗である。幼くして片眼を失う不幸にもめげず、周囲の深い愛情にこたえ凛々しく成長する梵天丸。しかし時代の波は否応なく襲いかかった。十歳で元服、愛姫を嫁に迎え、名も政宗と改めるといよいよ初めての戦に出陣する。名将伊達政宗の生涯を雄渾に描く歴史コミックここにスタート!
応仁の大乱から七十数年。尾張に一人の革命児が育っていた。藁でひっくくった茶筅髪に縄の帯、毛ずね丸出しで荒馬を駆る吉法師こと、若き日の信長である。群雄割拠の戦国乱世に、織田家の内部では相続をめぐって、骨肉相食む争いが繰り返されている。斎藤道三の娘濃姫を迎えたが、信長のうつけ振りは一向に改まらない。廃嫡すると言えば平気で「ああ、そうか」と答える。尾張の大うつけで終わるか、天下を取るか。うつけ者信長の目は新しい時代を指向している。
少年時代、寝小便たれの泣き虫と呼ばれた坂本龍馬はいかにして維新の英雄と呼ばれるようになったのか―――。『徳川家康』『太平洋戦争』など不朽の名作を多数遺した山岡荘八の原作を、歴史漫画の第一人者・横山まさみちが綿密な現地取材を経てコミカライズした大作。江戸への剣術修行に出た龍馬が目にしたのは、ペリーによる黒船来訪とそれに惑う人たちだった。激動の時代の中、龍馬は国を憂い、その行く先を案じて行動を起こす。「太平の眠りを覚ます……」と言われた黒船来航を目の当たりにし、龍馬は何を思い、どう葛藤したのか!?