すごい作品でしたね。冒頭に「この話には性暴力に関する証言やセカンドレイプの表現があります。フラッシュバックなどの心配のある方はご注意ください。」の注意書きがあって「おっ?!今までの妖怪読切シリーズと違うな…」と思ったのですが、読み終わってみると問題に真正面から向き合ってる作品で山姥マサリの怒りがダイレクトに伝わってきて胸に残りました。少年フジトとの関係が希望のように見えました。どんなテーマでも面白いし、こういう真面目な作品でも水木しげるオマージュの脇役キャラが出てくるお茶目さが本当にセンスいいな!
※ネタバレを含むクチコミです。
最初は、昼に遊んだ方法で夜に人を「壊す」不思議なホラーファンタジーかと思っていたが、やがて登場人物がそれぞれに色んな事情を抱えていることや、1970年代の日本(大阪)の、今では漂白されてなかったことにされつつある歴史が混ぜ合わされていることに気付く。 まだまだキャラクターや世界観には広がりを感じるし、作者としても描ききれなかった部分はありそうだが、これはこれで完成していると思った。 当時の子供の遊びや歴史的な出来事など、よく調べていると思うし、名作をサンプリングしつつも安易に「昔は良かった」と言わせない寂しさがとても好み。
見た目どう見ても普通の中高生の兄弟、実は赤鬼と青鬼の兄弟である。 鬼はほとんど赤鬼で、青鬼は低確率でしか生まれないのだそうだ。 赤鬼は人間からは嫌悪感を抱きやすいオーラを纏って見えるのだそうで、それを表現してるコマがあるのだが視界が全てゴキ○リで埋まっていて気持ち悪さを超越したヤバさが表されていた。ヤバい。 一方青鬼にはそれがないようでむしろ好感を持たれやすい。赤鬼くんは兄弟に嫉妬する日々だ。 もちろん彼らは鬼なので人間のように高いところから身を投げてみてもタンコブができるだけであった。 試してみる赤鬼くんの心境や如何に。 そんな二人のちょっと変わった日常…なのだが、設定はなんとなく「トーキョーエイリアンブラザーズ」を思い出させる。 いずれにせよ、現代社会にコッソリ潜む若い異世界人たちの葛藤を描く作品といった感じであるがどっちも好きである。
なんでか知らないけど、見た人を惹きつける
鬼死ね→メイコの遊び場→マザリアンという順番で読んだけど、奇妙で恐ろしい力を持ったマイノリティとその疎外感を描くのがうますぎる。 3巻の結末、俊郎の最後の決断は予想外で読後の喪失感がすごかった。 何度も読んで噛み締めたい作品。
すごい作品でしたね。冒頭に「この話には性暴力に関する証言やセカンドレイプの表現があります。フラッシュバックなどの心配のある方はご注意ください。」の注意書きがあって「おっ?!今までの妖怪読切シリーズと違うな…」と思ったのですが、読み終わってみると問題に真正面から向き合ってる作品で山姥マサリの怒りがダイレクトに伝わってきて胸に残りました。少年フジトとの関係が希望のように見えました。どんなテーマでも面白いし、こういう真面目な作品でも水木しげるオマージュの脇役キャラが出てくるお茶目さが本当にセンスいいな!