フィラデルフィアの棺

奇才か、それとも鬼才か #読切応援

フィラデルフィアの棺 六内円栄
チャンピオンスキー

六内円栄(ろくだいまるえい)さんという漫画家さんをご存知でしょうか。アフタヌーン四季賞の読切「死よ来たれ」の頃から、只者ではないオーラを発し、活躍の場をジャンプSQ.に移してからも、抜群に面白い作品を描かれている作家さんです。 この読切「フィラデルフィアの棺」についてはグダグダ感想は書きません。 Twitterでバズった「古代文明の人々が宇宙人の下請けだった話」を読んでもらう方が話は早いでしょう。 https://twitter.com/rokudaimaruei/status/1269077461788049408 ついでに「死よ来たれ」も講談社のサイト、モアイで読めます。 http://www.moae.jp/comic/shiyokitare/1 今のところ、単発の読切タイプの話作りがめちゃくちゃ巧いという印象に留まりますが、ファンタジーでもオカルトでもSFでも、どんな話でも面白く描ける方ではないでしょうか。いわゆる「ストーリーテラー」タイプ。読者の想像する結末なんて、軽く飛び越えてしまうような物語を生み出せる、希少な才能を持った人だと思います。 ジャンプSQ.で初めての連載「Thisコミュニケーション」をスタートし、長編でどこまで奇才を発揮してくれるのか楽しみです。将来的に「鬼才」と呼ばれるような作家さんになると、個人的には感じています。

Thisコミュニケーション

設定が良すぎて早く先読みたい

Thisコミュニケーション 六内円栄
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

面白い新連載がスタートした! こいつは見逃せない!! ある生物がある時から地球に跋扈し始め、人類は蹴散らされ高い山へ逃げ延び、 かつての大地はガスで覆われ化け物たちの住処となってしまった。 人類の最後端、日本の北アルプスにて出会うのは、食べ物が食べられれば何でもいい優秀で合理的な軍人と、研究所の研究者と改造人間たち。 第1話 https://twitter.com/rokudaimaruei/status/1276675852332183552?s=21 1話目から超グッとくる設定と情報量! いやほんと、読んで楽しんでほしいから重要なところ書けないけど、改造人間たちと軍人の役割的な相性が最悪なほどに良いから、最高としか言えない。 合理的な軍人は、人間をシンプルに人的資源や数字と考えてしまうのかな…? だからこそ、アホガキ中身の怪力改造人間たちが上手いこと使われてて倫理観を完全に度外視で恐怖なんどけど、戦略としては正解としか言えない。 レベルEのアホ天才王子を想像してもらえると伝わりやすいかも。 ちょっとした狂気が予想を裏切ってくれる。 出会って、関係がセットされたところまでが1話。 ここからどうなってくんだろう? 物語の方向性自体はまだ見えないけど、軍人さんはご飯が食べられればとりあえずはいいのかな? 人類の逆襲がここを起点に始まるのかしら…? 世界観が素晴らしいから今後の展開から目が離せない! ジャンプSQ増刊に載っていた読切(「フィラデルフィアの棺」「黒後家蟹の推理」「銃後の勇気」)は読めてないけど、アフタヌーン四季賞の読切は強く記憶に残ってる! 『死よ来たれ』 殺意を失った人間たちしかいない未来で、突然変異で殺意を抱ける人間が生まれ、家族のを奪っていくが…。 思ってた展開より二段階くらい変化して最高だった。 https://comic-days.com/episode/10834108156652934204