岡崎 英生(おかざき ひでお、1943年8月11日 - )は、日本の編集者、漫画原作者、フリーライター。山形県山形市生まれ。 早稲田大学仏文科卒業。少年画報社で漫画雑誌『ヤングコミック』編集部勤務。1971年退社。その後、劇画原作者、フリーライターとなる。 宮谷一彦の実録漫画『ライク ア ローリング ストーン』には、本人役で出演している。
初出『漫画エロトピア』 (発行:ベストセラーズKK) 、1975年 (昭和50年) 1月2日号~12月18日号掲載。 岡崎英生・上村一夫の問題作にして代表作がここに復活。1980年 (昭和55年) に一度、けいせい出版によって全3巻として単行本化されて以来の復刻となります。 雑誌掲載時には2色刷りで掲載されていた部分における色調の変化等、かつての単行本では割愛され、よって画面に本来の深みが失われていた箇所も原稿に残された指示を元に、モノクロの誌面ではありますが、でき得る限り再現し、またトリミングされていた一部の箇所を復元・完全収録とした初の刊行となります。 巻末には原作者・岡崎英生氏による回想「『悪の華』のころ」、劇画研究家・森田敏也氏による「解題」を収録し、時代の空気や背景をも封入した、価値ある一冊と自信を持ってお奨めできる内容です。
謎の美少女アリスが紡ぐ現世の愛憎地獄絵巻!人間の心の闇を抉る衝撃作、遂に単行本化!!俗世で欲望におぼれる人間達のもとへと少女アリスは現われ、破滅の世界を個々に見せてゆく…。果たしてそれは天罰なのか、幻なのか!?崩壊した四人家族を待ち受けていた永遠の閉鎖地獄とは?収録作「夢殺し」ほか「夢見る家族(前・後編)」「傷つきやすい少年少女のための童話(前・後編)」「アリス町アリス小路13番地―――或いは『養殖アリスの作り方』」「不思議の国の上村一夫」「母殺し奥の細道」の全8話を収録。
可憐な少女が目覚めて知る、淫蕩な血の宿命――!裕福な商家の一人娘・高野雪絵は十代半ばにして恋を重ねる。初恋相手の奉公人・竜吉を捨て、教師・沖島と駆け落ちをした雪絵は、やがて母の犯した罪を知り、抗うことのできぬ宿命を悟る。情欲の炎に燃えさかり、花から花へと舞う蝶のごとく、男たちを切り捨ててゆく女を待ち受けるものとは………!?収録作「序章」ほか「かんざしおくれ毛白い足袋」「黒髪えりあしすすり泣き」「くちづけ囁き花の影」「別れの時出会いの時」「春の嵐」「血は花よりも赤い」「愛の暴力」「愛する理由花咲く理由」の全9話を収録。
世間を震撼させた猟奇殺人は極限の愛の形だった。情夫の遺体に愛の刻印を血文字で綴った女……、その名は阿部定(アベサダ)。三十路に差し掛かった定は、流浪の人生に疲れを感じはじめていた。真面目になろうと決意し、水商売から足を洗い割烹料理屋の女中になったが店の主人・石田吉蔵と不貞を犯し、愛欲に溺れてしまう。「─――吉蔵を殺し、永遠に自分のものにしたい!」定が犯した猟奇殺人は愛ゆえの行動でもあった……。収録作「気違いの象」ほか「不良時代」「父」「震災前夜」「富山市清水町平安桜」「コレラと梅毒」「籠の鳥」の全7話を収録。
阿部定事件というショッキングな事件を起こしたこともあって、悪女や怖い女という文脈で語られることの多い阿部定の半生が淫花伝では描かれている(淫花伝には高橋お伝の話もある) 艶のある淫靡な絵を描かせたらやはり上村一夫はさすがだなと思う一方で、物語はそれだけに終始せずに、10代半ばで乱暴をされた挙句、芸者に売られ、そしてヒモのように定を食い物にする女衒夫婦から逃げるために梅毒を抱えながら街を離れて、流れ着いた先で出会った男と熱病的な恋に落ちる、定という人間を作り上げた不条理と定の一人の女としての姿が描かれている。 かといって同情的なわけでもなく、阿部定という人間が育ち、阿部定事件を起こすに至ったまでを淡々と描いている。ただのショッキングな漫画を過激に描きましたではなくきちんと一人の人間の姿として描いているので物語としてとても魅力があった。
阿部定事件というショッキングな事件を起こしたこともあって、悪女や怖い女という文脈で語られることの多い阿部定の半生が淫花伝では描かれている(淫花伝には高橋お伝の話もある) 艶のある淫靡な絵を描かせたらやはり上村一夫はさすがだなと思う一方で、物語はそれだけに終始せずに、10代半ばで乱暴をされた挙句、芸者に売られ、そしてヒモのように定を食い物にする女衒夫婦から逃げるために梅毒を抱えながら街を離れて、流れ着いた先で出会った男と熱病的な恋に落ちる、定という人間を作り上げた不条理と定の一人の女としての姿が描かれている。 かといって同情的なわけでもなく、阿部定という人間が育ち、阿部定事件を起こすに至ったまでを淡々と描いている。ただのショッキングな漫画を過激に描きましたではなくきちんと一人の人間の姿として描いているので物語としてとても魅力があった。