京浜あさひ食堂で将棋を打つ源と室井だが、息子と親子ゲンカをした源の機嫌が悪い。そこへ沖釣り帰りの新田が今日一番の大物、クロムツを持ってやって来た。ムツの旬は冬だが、実は春先が最高で、子持ちなら大当たりという。釣った魚のためにも、美味しく食べる。釣ったら食べる、釣ったら食わせるがモットーのマスターが料理を始めるが…。
名ディレクター・林中太郎は、様々な高視聴率番組を創り、関東テレビを業界最大手にまで成長させた実力者である。しかし、自衛隊を批判する番組をつくったことで、左遷を言い渡されてしまう。怒った林中は会社を辞め、自らプロダクション会社を設立するのだった!テレビとはいったい誰のためにあるのか?東史朗と長谷川法世のコンビが放つテレビ業界の姿!!
銀座の老舗デパート、伊勢崎屋本店の花形である広告宣伝部の山本勇太は、ある日突然、支店のデパ地下主任を命じられる。上司は栄転だと言うが、本人は左遷で都落ちだと落ち込む。そして配属当日…佃煮で有名な名店・佃平に、売れ行きが芳しくないため看板を下ろしたいと言われ、山本は早くも問題に直面する。一見華やかなデパ地下に存在する数々の問題。果たして山本はどう切り抜けていくのか!?独身30男のデパ地下奮戦記、開幕!
鑑識の神様と言われる名物警部・亀田(かめだ)と新米刑事・津本(つもと)が、執念の捜査で難事件を解決していくヒューマン刑事コミック。荒川の河原でヒモに縛られた胴体が発見された。次に見つかった腕から指紋が取れて、被害者が前科者の岡本(おかもと)だと判明する。そして聞き込みをした津本は、評判が悪い岡本には恨みを持つ人間がかなりいると亀田に報告する。しかし亀田は、胴体を縛ったヒモの結び方が気になって……!?
今の世の中、金で買えないモノはないと豪語する男・五郎。豪勢なマンションに調度品、そして美女と高級外車。彼は警察に目をつけられていて、いくつかの名前を使い分ける詐欺師。その五郎の目的は自分を無能扱いした上司・黒川のいる三ツ池銀行を乗っ取ること。だが、五郎に金を貢ぐ三ツ池銀行の行員・洋子が車にはねられてしまい…。
日本が世界に誇る食べ物、寿司。美家古寿司の見習い職人・平太とトモは、最近の主婦が魚の名前も料理方法も知らなすぎだと嘆く。ある日、北海道の鮭のいずし、青森のニシンの押しずし、岡山のママカリずし、熊本のコノシロの姿ずしなど、日本全国の寿司を食べたと自慢気に話す客が店にやって来た。しかし、やっぱり寿司は江戸前が一番!という言葉に喜ぶ平太たちだが…!?
三代目田岡組長の時代に全国侵攻を開始し、短い期間で日本全土を制圧した山口組。しかし余りに強大だった三代目の死去は、巨大組織の内紛を噴出させた。山一抗争である。この時期、着実に地歩を固めていたのが、司忍である。当時司忍の親分だった弘田組組長・弘田武志は山本広擁立の側についたが、一和会には参加せず引退。弘田組若頭だった司忍は弘田組を継承し、弘道会を結成した。抗争の嵐が荒れ狂う山口組の中にあって、司忍は弘道会の組織強化を推進する。一和会系組織対策だけではなく、それ以上に警察に対する防備も怠らなかった。暴対法の下での抗争は、自らを危機に陥れることに繋がり、司忍はこれを看破し、時代を先取りしていった。この慧眼が、司忍を六代目山口組組長の座に押し上げた。自分の収監を見据えた組織運営は、組長の社会不在という危機をも乗り越えた。創立百周年を無事迎えさせた侠の、熱いドキュメント!!
一人前の寿司職人を目指す花巻平太(はなまき・へいた)と、その弟弟子・ヒロが活躍する人情グルメコミック。照りつける太陽に夏を感じる季節、出前帰りのヒロは、のり屋の節子(せつこ)にクリームあんみつをおごってもらう。一方、美家古寿司で冷や酒と白身魚のあらいで涼しさを堪能するお客様は、花巻平太にきゃらブキ水茶漬けをはじめとした夏のごちそうを語り出して……!?
神戸の一港湾業者からスタートし、興行へ進出した山口組。終戦直後には自警団を組織し、爆発する暴力組織を力で捩じ伏せ、現在に至る基盤は形作られた。二代目の不遇の死を経て、長く空位だった組長の座に就いたのが、三代目・田岡一雄だった。田岡組長の指揮の下、山口組はそれまでの基盤を強化するとともに、全国制覇への道を歩み始める。しかしその前に立ちはだかるのは地元組織だけではなかった。警察と立法という強力な権力組織が、最強の暴力組織となった山口組に襲いかかる。昭和30年代を手始めに、何度も繰り返された“頂上作戦”。度重なる権力の圧力で数々のライバル組織が解散してゆくのに対し、三代目田岡組長は頑として譲らず、山口組は最大組織として君臨し続ける。そして六代目・司忍組長の時代になり、権力からの攻撃は更に熾烈を極める。全国を平安した巨大組織を現在の視点から活写した、山口組抗争史の決定版!!