物心ついた頃には始まっていた父親からの性的虐待、宗教にのめり込む家族たち。愛子は自分も、自分が生きるこの世界も、誰かに殺して欲しかった。阪神淡路大震災、オウム真理教、酒鬼薔薇事件……時代は終末の予感に満ちてもいた。「ここではないどこか」を想像できず、暴力的な生きにくさと一人で向き合うしかなかった地方の町で、少女はどう生き延びたのか。『ぼくらのへんたい』の著者が綴る、半自伝的90年代クロニクル。
主人公は女装癖のある3人の中学生男子。純粋に女の子として生きていきたいためだったり、死んだ姉の身代わりとして母親を慰めるためだったり、理由と事情は様々。それぞれに傷ついたり、悩んだり、胸ときめかしたりしながら、思春期の日々を懸命に生きている。そんな3人が出会ってしまったとき、物語は動き始める――。
容姿端麗・頭脳明晰・完全無欠の優等生。秘密の趣味は女装。早坂駿はSNSで人気の可愛い男の娘。暇つぶしの相手は、さえない三十路のおじさん。仕事はできない、彼女はいない、何のとりえもない。そろそろ死んだ方がいいかもしれない、そんな奴。なのに、気が付けば深みにはまっていて…!?
彼女は、なぜ死ななければならなかったのか。『ぼくらのへんたい』『愛と呪い』のふみふみこが贈るラブ・サスペンス最新作。彼女は、僕のあこがれ、まぶしすぎるほどの光。製菓工場での坦々とした作業に、至福を感じるタイプの若者である柳(やなぎ )は、女優の卵で幼なじみのいちかと再会する。いちかは人気番組、恋愛リアリティショー「ミーツシェア」に出演中だった。昔に戻ったように思い出話に花を咲かせる二人。しかし、いちかの胸中は穏やかではなかった。
はな、四葉、小栗、穂紀香。4人は、いつも仲良しの中学2年生。ある日、はなの元に届いた、差出人不明の手紙。それは少女たちの“性”と“純粋さ”を蹂躙する戦いの始まりを意味していた。うわべだけの日常が消え、あらわになる歪み。堰を切るように壊れだす世界。秘密と陰謀がうごめく中、少女たちは生き残れるのか――?
芸人の弟が死んだ。まだ1歳にもならない娘と、妻・今日子を残して。兄・昇司は二人を支えるために一つ屋根の下で共同生活を試みる。しかし彼には「躁」と「鬱」という、二つの極端に異なる側面があり……。ご飯を食べ、働いて、寝て、起きる。当たり前の生活もままならない中で、彼らは生きる希望に手を伸ばす。双極性障害当事者の著者が贈る、ステップファミリー・ストーリー。
成瀬七海はアイドルグループ【青春純情乙女ガールズ】の元メンバー。卒業して戻った超田舎の実家で、イケメン高校生・日下直人に出会う。クールだけど包容力のある直人は、超童顔の七海を年下の中学生と誤解しているようで… ふみふみこ『ぼくらのへんたい』以来、5年ぶりのCOMICリュウでの新作! ■成瀬 七海(なるせ ななみ)アイドルグループ【青春純情乙女ガールズ】の元メンバー。童顔。メンバーカラーはライトイエロー。卒業して実家に帰るが… ■日下 直人(くさか なおと)クールそうで包容力のある高校生男子。七海を年下と誤解し、なにかと面倒を見てくれる…
『女の穴』:自分は宇宙人で、地球人の子どもを作るよう命じられているので自分と寝てほしい…と担任教師に迫る女子高生の虚無。『女の頭』:禁断の想いが抑えきれず、死んだ兄を人面疽として後頭部に寄生させ続ける妹の純愛。『女の豚』:ハゲでチビでデブで同性愛者の中年男性教師を、豚扱いしていたぶり続ける女子高生の倒錯した愛。……女は不思議で、怖ろしくて、いやらしくて、そして愛おしい……。「コミックリュウ」誌上での掲載時から、独特の感性を持った女流新鋭として各方面より絶賛されたふみふみこ、記念すべきファーストコミックス。前記3作品に加えて、『女の豚』を別視点で描いた意欲作『女の鬼』40pを描き下ろし。
『女の穴』『ぼくらのへんたい』で大注目の漫画家・ふみふみこが描く青春群像。高校三年生の松苗澄花は父の遺品である双眼鏡で、街を、人をのぞくことが趣味。レンズ越しに見ていた、いとこの暁生と恋仲になるが、なかなかうまく行かない。一方、暁生の双子の姉、千夏は二人のゆくえを見守るかに見えたが……。また子供の頃のように、無邪気に笑いあえる日が来ることを望みながら、三人は大人になってゆく。web連載空間『ぽこぽこ』での連載分より、60ページ以上を加筆した完全版が遂に登場!
女子中学生・さくらと学友達の恋模様。秘密の園で奏でられるゆるふわSFラブストーリー。
「ハツキス 2014年11号」に掲載された読み切り作品!※雑誌掲載当時のままの内容です。
昨年、性犯罪の規定の大幅見直しにより改正刑法などが施行された。「旧ジャニーズ性加害問題」などに代表される《未成年性被害》とは何か?『愛と呪い(新潮社)』『ふつうのおんなのこにもどりたい(徳間書店)』などを描いているふみふみこさんが《幼少期の性被害》を描く。※この作品はフィクションです。実在の人物、団体名等は関係ありません。
過去のトラウマから恋愛に対して後ろ向きな主人公・三崎優花(25)。“恋愛で幸せになろうと思っていない”という彼女の前に、トラウマを植え付けた本人・永守一途(イケメン役者)が現れ、突如結婚を申し込まれる!?
物心ついた頃には始まっていた父親からの性的虐待、宗教にのめり込む家族たち。愛子は自分も、自分が生きるこの世界も、誰かに殺して欲しかった。阪神淡路大震災、オウム真理教、酒鬼薔薇事件……時代は終末の予感に満ちてもいた。暴力的な生きにくさと向き合う90年代から東日本大震災後の現在へ、絶対孤独を生きた「キレる17歳」世代のクロニクル。全3巻合本版。【合本版特典】特別対談3編を収録!(浅野いにお×ふみふみこ/押見修造×ふみふみこ/渡辺ペコ×ふみふみこ)
何度も何度も、出会いと別れを繰り返す「カイ」と「エビ」。時代や姿形、性別が違っても惹き寄せられてしまうのは、運命? それとも宿命? エロスの鬼才・ふみふみこが描く輪廻オムニバス。あらたに描き下ろしエピソードも収録された新装版。
この作品中のタルパとは、何もないところから作り出す、会話のできる架空人物・キャラクターのこと。妄想では自分で考えないと会話できないけど、訓練してタルパを作り出せば、他人と会話しているような会話ができ、その姿を見ることもできる。オムニバスで描くタルパちゃんたちとは!?
ふみふみこの原点はシュールギャグ4コマにあった!今から8年前、初投稿ながらショート漫画大賞でデビューを飾った幻の作品。その後、何年にもわたって描き続けたこのシリーズは、ふみふみこの変遷を如実に物語るものでもある。今回特別描き下ろしの新作も含め、垂涎の単行本化!
葬儀社バイト1ヶ月め。「殺すぞ」が口癖の先輩に恋をしました。ふみふみこが描く、葬儀社での仕事と恋と、生と死と。描き下ろし後日談収録! 葬儀社で式典補佐のバイトを始めたばかりの“めめ”こと目野優子(めのゆうこ)。葬儀中に居眠りしたり怒られてばかりの毎日だが教育係の黒川(くろかわ)に「殺すぞ」とすごまれるとどうにもときめいてしまって…。兄との消えない思い出、つまんないセックス、どうでもいい明日。モヤモヤを抱えぼんやり生きてきためめが仕事で死に触れ、人を好きになって生を知る世にもいかがわしい純愛物語。
有田神社の一人娘・いさ子は神社の跡継ぎ候補として再会した幼なじみの雲居遥と突然、同居をすることに。何かと世話を焼いてくる過保護な雲居に困惑するいさ子でしたが、彼女を理解してくれる雲居と過ごす内に、本当の自分と向き合い成長していくのでした…。ふみふみこが描く初の本格少女漫画! 男の娘も出てきます。
恋人・コウタロウへの想いを残したまま命を絶ったコハルは死後、コウタロウの想い人であるハルオミに憑依してしまい――。表題作『恋につきもの』を始め、感情が高ぶると身体から薔薇の棘が飛び出してしまう体質の女子高生を描いた『いばらのばら』、不安定な夫婦の抱える秘密が胸に迫る『豆腐の家』、コミックス『女の穴』収録の傑作『女の豚』のその後を描いた『村田克己54歳』、苦く淡く切ない百合エピソードを綴った『君ならで誰にか見せむ』など…ふみふみこ本領発揮の全9作品を網羅した傑作集。