登場人物全員悪党!
悪の秘密結社の戦闘員・6号が地球の次の侵略候補惑星に転送されるという話。魔法のある星で基本現代のテクノロジーで戦うというのも面白いポイント。スーツや装備もだけど、ちょくちょくメタルギアっぽい意匠やネタが出てくるので現地に潜入し仲間を集めて…みたいなノリは意識しているのかもしれない。 悪行を働いてポイントを稼ぐと地球から物資を転送してもらえる仕組みと、当人が悪の戦闘員だけあって主人公にあるまじき邪悪な振る舞いをしていても納得感があります。いいなと思ったのは相棒ポジションの美少女アンドロイド・アリスも性格が悪くてひねくれてるところ。(普通は純真キャラで主人公に振り回される役どころじゃない?) そんな感じで現地のキャラも含めて全員どこか悪どいというか、小悪党なのがおもしろポイントかと思います。1巻ではあんまりスカッとする展開はなかったけど、どんどん悪事を働いていったら爽快になりそう。
地球の征服を目前にした悪の秘密結社は、地球以外の人類が住める星を求め、ついに剣と魔法のファンタジー世界へ。
選ばれた下っ端隊員は、女幹部からやたら愛されている、生き抜くしぶとさは一人前な「戦闘員六号」&サポート用美少女アンドロイド。
悪行を為せば得られるポイントと引き換えに、ハイテク機器を剣と魔法の世界へ持ち込み、あっという間に制圧!!
なんてうまい話はなかった。
悪の秘密結社なので、相手が嫌がる悪いことをしたらポイントが貯まる。
「悪行ポイント」のおかげで、助平な行為も正当な行い。
局部を徐々に露出してキャーッからの、スカート捲り、セクシーポーズ撮影、さらにはお姫様の寝室に侵入して何やってるのよ!!
戦闘員六号は、そんな悪行でポイントをちまちま貯めて貯めて貯めて、貯めたのに、なんでそんなことに使っちゃうんだ?!?!
暁なつめ先生による他の作品「この素晴らしい世界に祝福を!」と比べると、少年誌お色気枠のようなシーンが多い。
悪行ポイントが貯まるから、仕方ない。
ただ、戦闘員六号だからこの展開になるのか、秘密結社キサラギだからか。。
科学の使徒であるアンドロイドのアリスが、魔法を科学的に解明し、神や悪霊を信じない様子もまたおもしろい。
暁なつめ先生が生み出すキャラクターやコメディと感動が合わさったストーリーはとても好きなのだけど、この作品も同じようにおもしろくて好きだ。
ゲスだけど、やるときはやる男っていうのが良い。
本作だと悪の秘密結社の戦闘員という、ゲスくても許される属性付き!