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【この作品は同タイトル分冊版の1~4巻と描き下ろしイラストを収録した単行本版です】「いつからだろう…家族の愛を欲しいと思わなくなったのは――。」伯爵家に生まれた双児の娘…そのどちらかが生まれる前から「悪魔の花嫁」になる運命を定められている。何も知らず平和な日々を過ごした双児は、ある日、妹の手に現れた「悪魔の紋様」によって人生が狂わされることに――…。家族からの関心と愛情を一身に受ける妹・リューナと、誰からも見向きされず、孤立していく姉のルジー。そして双児を取り巻く人々の醜い感情と欲望……真の「悪魔の花嫁」となるのはいったい――?
サブタイトルの「選ばれた娘はどっち?」の答えは早々に出てしまうのだけど、タイトルにするにはあまりにも早々過ぎて、どんでん返しがあるのか?!と読みふけってしまった。
どんでん返しは、悪魔に選ばれた姉妹でないところから発生した。
読んでいても読み終わっても、「かわいそうな娘はどっち?」がぴったりだと思う。
悪魔に選ばれてもかわいそう、選ばれなくてもかわいそう。
これは、どうみても両親と祖父が悪い。
領主とはいえ、領民を振り回しすぎだ。
振り回される子ども二人。
シスターがいなければ、母はどのような態度で結末を迎えたんだろう。
ハッピーエンドのようで、ハッピーエンドになりきらず、後味は良くない。そして、考えさせられる。
誰が一番かわいそうか。
悪魔、そこまで考えてたのか。