売れっ子絵師の葛飾北斎。娘の栄もその才能を受け継いでいたが、見たものをそのまま描く事はできるものの北斎のように「実物を超える」絵はまだ描けない。ある時、事故で北斎が即死。完成間近だった北斎漫画が、何枚も血で台無しになってしまう。その場にいた駆け出しの絵師・英泉は、北斎の死を隠し栄の「見たまま描く」技術を使って北斎漫画を再現、そして北斎に成り代われと言われる…！というまさかの展開。死んだことを隠すなんて無謀にもほどがあるけど絵を描き続けるためにそうせざるを得ない切実な事情もあり、先が気になる話。