BL界の異端児。
これがデビュー作というか、人生で初めて出した同人誌というから、もう天才なのかも知れないな、、、色んな意味で。と思わせる、作品です。 グロテスクな臓物や、首をちょん切ったりと、おおよそボーイズラブと呼ばれるジャンルとは思えない描写があるため、正直、一体どこにこの漫画の需要があったのか、、、と読んだ時は思いました。というか、今も思っています。 大半の読者が主人公のカニパリズムに、共感する事は難しいのではないでしょうか? ◯姦とも取れる描写もあり、これをなんととるべきか?と読んでる側としてはなかなか戸惑います。 こんな漫画は初めてです。 それも、絵が上手く美しい為に、余計に不気味といいますか、人形でいう所の「不気味の谷」から感じる怖さに似た物を感じました。 異色の臓物飛び出しグロテスクボーイズラブを、よく商業誌で展開しようと思ったな、、、と編集者の思い切りに感動します。 本当に。 どちらにせよ、今後、どの様に化けて行くのかが気になる漫画家です。
多分昔で言うところのガロ(僕は1997年生まれなのであまり詳しくない)
のように規制が緩いような場所でしか出てこない作品があると思っていて
現代においてBLは少年誌とか青年誌とかと比べてかなり表現の幅に自由があるように感じる。
この漫画はBL漫画である必要は特にないんだけどもBLという自由に描ける土壌のある世界だからこそ世に出た漫画の1つだと思う。
だから僕はBLを読むのをやめれない。
物語としては生きたまま生物の肉を食べてみたい欲求のある男子高校生が人を殺してしまうかもしれないという恐怖から悪魔を呼び出し その悪魔の肉を食べ、その代償に悪魔として魔界に転生することになってしまうという物語だ。
この漫画には人体改造 獣人 リョナ カニバリズム などかなり禁忌的な要素がてんこ盛りで読む人を選ぶ作品ではあるが本質としては
愛ゆえにその人を傷つけたい その人の心に残り続けたい認められたいといった執着とかそういった感情の揺れ動きを描いている。
特に下級の悪魔は上級悪魔の名前を呼ぶと 魂が砕けて消滅してしまうという設定がこの漫画の舞台装置として上手く機能していて
この設定があるからこそ活きるシーンが多い。BLにおけるオメガバースとかドムサムとかに匹敵するような発明になるんじゃね?とさえ思う
マジで描写の凄さに面食らってしまうかもしれないけど
これは凄い漫画です。
刺激の強い漫画が読みたい人はぜひ読んで