美しきメイドスケーター達が舞う躍動感溢れる話題の名作 #1巻応援にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。
メイドスケーター【電子特典付き】

愛しか感じない「メイド」×「スケボー」マンガ #1巻応援

メイドスケーター【電子特典付き】 すずしろ
兎来栄寿
兎来栄寿

多様性の時代である令和。最近はメイドも多種多様です。 ひたすら食べるだけの子もいれば、アキバで抗争するメイドもおり、ゴミ捨て場で拾われるヒゲ面メイドもいます。 そんな中、こちらはスケボーで空中を舞うメイドのお話です。 世の中、掛け算が大事で。単体ではありきたりであっても、掛け合わせることによって独自の組み合わせとなりそこに魅力が生じてくるのは人間でも作品でも同様です。 「スケートボード」×「メイド」。 通常では交わることがほとんどないであろうふたつの要素をどちらもこよなく愛する筆者によって、唯一無二の作品が誕生しています。レースを振り乱しながら、激しく華麗なトリックを決める姿が新感覚です。 すずしろさんの画力がとにかく高く、女の子はそのままラブコメにしても問題がないくらいかわいいのですが、そのかわいさを保ったまま少年マンガのアクションのように格好良く迫力のあるスケボー捌きを見せてくれます。表紙絵だけでも伝わるであろう、躍動感と疾走感がたまりません。大胆に見開きや大ゴマを駆使して目だけで楽しませてくれます。 個性豊かで魅力的なメイドたちのみならず背景も美しいのですが、西洋風の街並みの中に現代的なスケボー専門店が存在しており、細部の部品まで精緻に描かれているのに愛を感じずにはいられません。 「好き」は最強ですが、この作品には確かな「好き」が溢れています。 描きおろしでも見られる、スケボーから離れた日常の部分だけでも彼女たちの息遣いが感じられて好(ハオ)です。 マンガでも十分面白い作品ですが、アクションが非常に動画映えするであろう作品なのでアニメ化されたら海外などでも大ブレイクしそうで今後の展開が楽しみです。

COBRA THE SPACE PIRATE

夢と呼ぶにはあまりに厳しく余りに哀しい影に向かってのオデッセイ

COBRA THE SPACE PIRATE
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)

著者のライフワークなので一言で括れない幅がある作品で、私は 1.手塚治虫的なタッチが残り奇想展開なアイディアの楽しい「少年ジャンプ初期」(「コブラ復活」~「ラグボール」) 2.線がややソリッドになりシニカルな描写の増えた「少年ジャンプ中期」(「二人の軍曹」~「黄金の扉」) 3.ヒロイックな描写の光る「少年ジャンプ後期」(「神の瞳」~「リターンコブラ」) 4.「聖なる騎士伝説」 5.CGフルカラー期 で分けている。どの期間も見るべき所のある漫画であるが、4.の「聖なる騎士伝説」について書きたい。  「聖なる騎士伝説」は青年誌に掲載された長編で他の話より暗く、いつもよりシリアスでアダルトな展開や描写が多い異色のエピソード(何てったって、レディーさえ出てこない) だ。ここでは新世界の興奮は悪鬼に蹂躙され、コブラのいつもの剽軽な態度やヒロイックな勇気は鳴りを潜め、笑みは嘗て見られなかった暗い影を忍ばせている。絵の線もどの辺よりも細く、陰影もまた濃く、混沌とした悪意蔓延る世界をこれでもかと描き出す。筋も宝や冒険ではなく悪鬼の暗殺と言う剣呑な代物で、終盤に明かされる種も周到に張られた伏線もあり陰惨な世界観を補強する。  今までのスペースオペラと比べると余りにもノワールであり、退廃的でもあるが、それだけに強烈であり、私はこのエピソードが一番好きだ。けだし、このノワールが単なる露悪に終わらず、コブラが常に世を儚むようなニヒルな皮肉を呟きながら銃をぶっ放しながらもどこか善や正義を諦めきれていないからではないかと思う。有名なコマでもある様にコブラは終盤、実際には何の利益を齎さなかった教会を批判し「神か……最初に罪を考え出したつまらん男さ」と呟いてみせたが、これはやはり神や正義についてどこか夢を持っている証拠に他ならないと思う。さもなくばこんなセリフは決して言わないだろう。  コブラの海賊としてのアウトローな性格や享楽主義は上記の理想主義的な思想やストイックさに支えられている。寺沢武一は彼の初期作品を「思弁的」と批評していた記憶があるが、そういった性格が彼の作品から消えた事は一度も無かったことは確かだろう、そしてそれこそがこの漫画をいつまでも輝かせているのだろう。海賊と言う自由とギルドに対抗する高潔な戦士の顔を持つあの男のとこしえの旅に祝福を。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
※本棚・フォローなどの各アクションメニューはこちらへ移動しました(またはフローティングメニューをご利用ください)