「エリア51」に無いものは無い
「あったらいいな」って思うものが描いてある物語が好きです。 自分が子供のころはまだ超常現象ブームの残り火が輝いていて、中学生の時にX-FILESをCS放送で追っかけて観たのは人生におけるひとつの原体験です。 UFO、UMA、超能力、心霊、都市伝説…。 存在するかわからないけど「あったらいいな」と思うとドキドキが止まらなくなる。 『エリア51』にはそれが「ある」のです。 ショボいオバケから全能の神々に至るまで、この世界にポンと現れたらこんな感じかもしれない。超常特区エリア51の中では彼らは異質なモノでありながらも、とても身近で親密な隣人として存在しているのです。 探偵マッコイと相棒のキシローのコンビは、そんな異常が日常となった世界をタフに生き抜いています。 奇妙な住人たちのあいだをドタバタ走り回りながら、とんでもない存在と当たり前に渡り合う…夢見た光景に心躍らずにはいられません。 全巻通して「次は何が見れるんだろう」というワクワクが途切れることはないでしょう。 エリア51には「あったらいいな」と思う、あらゆるものが「ある」のですから。