あらすじマスク生活2度目の春を過ごす、32歳・漫画家志望のナツコ。社会の不平等にモヤモヤし、誰かの何気ない一言で考えをめぐらせ、ナツコは「いま」を漫画に描く。描くことで、世界と、誰かと、自分と向き合えるから。“わかり合える”って、どうしてこんなに嬉しいんだろう――。自分の「好き」を大切に生きる、「あなた」に贈る物語。続きを読む
かしこ10ヶ月前編集ネタバレ有りの感想ですので未読の方は回れ右でお願いします! 振り返ってみると、そのまんまの意味のタイトルだったり、自分のお墓を買うか迷うシーンもあったり、フラグがない訳ではなかったんですが、てっきりお父さんが先に亡くなると思ってたので、まさか主人公のナツコが早逝するとは思いませんでした…。該当のシーンはかなりの喪失感があって、そこから最後までは動揺が収まらないまま読みました。 もうすぐ大手出版社での連載が決まっていた矢先の出来事だったのがやるせないですね。ナツコの姉は残された作品を形にしようと動きますが、結局はお金の問題で小さな冊子を手作りして知り合いに配ることになります。日常の何気ないことを汲み取った作品は、ようやく彼女の身近な人達の目に触れることになりますが、きっと一生は覚えていないと思う。来年には忘れてるかもしれない。それでもお父さんが作品の中に登場するお婆さんになったナツコを見て救われた気持ちになっていたから、ナツコ本人も作品も報われたと思う。 ナツコの人生が不幸だとは感じないのは、彼女らしく自由に好きなように日々を生きていたんだと描かれた作品を通じて伝わるから。人生で大事なことは結果じゃないんですね。2わかるfavoriteわかるreply返信report通報
ネタバレ有りの感想ですので未読の方は回れ右でお願いします!
振り返ってみると、そのまんまの意味のタイトルだったり、自分のお墓を買うか迷うシーンもあったり、フラグがない訳ではなかったんですが、てっきりお父さんが先に亡くなると思ってたので、まさか主人公のナツコが早逝するとは思いませんでした…。該当のシーンはかなりの喪失感があって、そこから最後までは動揺が収まらないまま読みました。
もうすぐ大手出版社での連載が決まっていた矢先の出来事だったのがやるせないですね。ナツコの姉は残された作品を形にしようと動きますが、結局はお金の問題で小さな冊子を手作りして知り合いに配ることになります。日常の何気ないことを汲み取った作品は、ようやく彼女の身近な人達の目に触れることになりますが、きっと一生は覚えていないと思う。来年には忘れてるかもしれない。それでもお父さんが作品の中に登場するお婆さんになったナツコを見て救われた気持ちになっていたから、ナツコ本人も作品も報われたと思う。
ナツコの人生が不幸だとは感じないのは、彼女らしく自由に好きなように日々を生きていたんだと描かれた作品を通じて伝わるから。人生で大事なことは結果じゃないんですね。