幼馴染喪失からの克服百合にコメントする
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ネコと海の彼方

幼いロマンシスと喪失の海 #1巻応援 #完結応援

ネコと海の彼方 星期一回收日 陳巧蓉(巧喵)
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

本作を読み終えて数日が経った。その印象はあまりにも鮮烈で、私は日々の隙間を見つけては主人公と、彼女の大切な人について考える。美しい友愛と、その喪失を。 主人公を暗闇から助け出してくれたあの子。二人の日々は眩しくて、私は自身の幼い恋や友情を思い出す。 ナイショがあってもいい、寄り添うことが相手への想い。そんな二人だけの独特な関係に、心温まりつつ強く魅了される……それだけに、後半の展開は辛い。 主人公は単純に悲しむだけではない。その言動はキューブラー・ロスの「死の受容5段階」がモデルにあるのだろうか。喪失を否定するように怒ったり、取り戻そうとしたり。 「彼女を留めておきたい、忘れたくない」という強い想いはしかし、足掻けば足掻くほど苦悩の深みに嵌まっていく……絶望感を共有する。 しかし生き残った人には、明日が来る。 恐らく友情も恋も、人生の目的ではない。それは人生を支えるもの。大切な物を沢山くれた、特別なあの子を特別なままに相対化する主人公の、漆黒の海に夜明けは来る……その静かで晴れやかな終局は、今もさざなみのように心に打ち寄せる。

ネコと海の彼方

唯一無二の友達 #1巻応援

ネコと海の彼方 星期一回收日 陳巧蓉(巧喵)
兎来栄寿
兎来栄寿

陳巧蓉さんが原作を、『綺譚花物語』の星期一回收日が作画を担当する台湾の物語が日本にもやってきました。 子供のころ、マンガを描いて遊んだ思い出はあるでしょうか。名だたるプロ作家が描いていた小学生のころから異常に完成度の高い作品などとは違い、後年にとても読めたものではない恥ずかしいものが発掘され悶えることもあります。ただ、その時に好きだったものや思っていたことがダイレクトに表現されたそれは想い出の結晶とも言えるもの。そして同時に、それを見せたり逆に見せてもらったりしていた当時の友達の顔も思い出します。 本作でも、そんな自作マンガを通して交流する小学生のふたりの少女の友情を軸に、エモーショナルで美しいストーリーが紡がれていきます。 台中の清泉崗(せいせんこう)で育った筱榕(シャオロン)は、近所の人には婚外子であると噂され、教師からはIQが低い子と詰られ、小学2年生までは顔が不細工だからと虐められていた女の子。9歳までひとりの友達もできないでいた彼女が、自分とはまったく接点がないと思っていたかわいくて成績が良くて絵も上手いクラスでも人気者の可蔚(カーウェイ)と、ふとしたきっかけで仲良くなっていくところから物語は幕を開けます。 小学生という自らの情動をコントロールするのにまだ長けていないころ特有の、縺れたり解けたりする繊細で複雑な感情の描き方が巧みで引き込まれます。初めての友達ができた時の嬉しさが蘇ります。メインふたりの関係性が、本当に良いのですよ。 そして、いろいろなイベントが発生する中で、後から解る事実によって過去が今に波濤となって打ち寄せる構成にも心を揺さぶられます。人生も、その時には解らなかったものが後になって理解できて物想うことは多々あります。そんな多層性も持ち合わせている作品です。 何より、今回も星期一回收日さんの絵が相変わらず魅力的です。筱榕と可蔚の絶妙なバランスが、何よりも画によって雄弁に語られています。 1冊完結ですぐ読めますが、何巻分も読んだかのような満足感に包まれます。広くお薦めしたい作品です。

白竜

気が付けばシリーズ累計100巻以上

白竜
ピサ朗
ピサ朗

ちっぽけな組に過ぎない黒須組に、ある日白竜の異名を持つ若頭が台頭してからあれよあれよと裏社会で頭角を現していく、揉め事の解決は暴力やダーティーな手段だったりの、良くも悪くも普通のヤクザ漫画。 …だったのは初期の話、天王寺大氏が実際の事件を広げたネタを扱う事も多かったので、ゴルゴ13のような「実はあの事件の裏には白竜が関与していた!」オチのネタが結構あったりする。 シリーズ後半ではその手のネタが増えて行くが、この第一シリーズである無印は比較的そういうネタは薄め、なんだかんだ危険な香り漂う裏社会でのし上がっていく姿は正直ワクワクする部分も有り、強引すぎたりアレな解決も「こまけえことはいいんだよ!」の精神で十分楽しめる。 …後のシリーズでは陰謀論を加速させかねない色々と不幸で幸運な現実に見舞われたりしてるけど、それも割り切れば作品の魅力。 組のメンツも少人数な分、上も下も描きやすいのか、若頭主人公だが下っ端から組長まで交流があり、それなりにキャラを立たせつつキャラ被りも無しと、今見ると設定時点でなかなか秀逸。 ヤクザ漫画としては、シノギの描写が意外と広く、これもまた第2シリーズ以降の時事ネタを扱うのに違和感が無い要因だろうけど、解決手段はシンプルに非合法だったりで「できるか んなもん!」な、描写がてんこ盛りで、これをツッコミどころとするか、展開が早くて良いとできるかで面白いと感じられるかは分かれそうな気がする。 とはいえシリーズ累計で100巻以上を成し遂げてしまってるように、こういう作品が好きな男自体はなんだかんだ根強く存在している事も実感するが。 実際のあれこれをネタにしている部分とか、多々あるツッコミどころにせよ、素直に名作と認めたくはないが読んでて楽しい部分も有るのは確か。 作風が完全に確立したのは第2シリーズのLEGENDだが、その移り変わりも含めタバコと酒臭さが似合う漫画ゴラクの象徴の一つ。

ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

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