嫌だけど、現実!にコメントする
どちらかの家庭が崩壊する漫画
主婦・ユイのほうの義母がリアル
どちらかの家庭が崩壊する漫画
ゆゆゆ
ゆゆゆ
孫に会いたい気持ちと、良いことをしている自分に酔うのを並立させちゃうかんじがリアル。 突然理由をつけて行くよ連絡に始まり、好みでない服を渡されるとか、子どもの面倒をみるといって古い知識で対応されるとか。 さらに、ユイの夫はダメ男過ぎて、読んでいて心がしんでしまう。なんでこいつと結婚した。 とはいえ、対照となる毒山家がイクメンお父さんとなっているのは、働いてないからだろうなと思った。 二人でみているから余裕がある。 お金はないけど。 赤ちゃんは大人二人で1から10まで面倒をみないと、とても大変。 そして毒山家義母は、嫁に好みでない、サイズも不確かな服じゃなく現金を手渡してくれる。 よくわかっている。 現金。 商品券じゃなく、現金。 取っておけば、子どもが成長したときの資金になり、使えば今助かる。 封筒にすら入ってないのが生々しいけど、そんなのは些末に感じるほど、いらない服や夫婦で決めたかったアレヤコレヤの押し付け(知人談)と比べると、現金は嬉しい。 作中の義母ふたりは、自分が当時必要だったものを与えているだけかもしれない。 それなのに差が生まれるのは、結婚相手の親は選ばなくても身内になってしまう他人、という距離感を忘れているからと思える。 夫婦の関係も危ういのに、義母が更に危うくしてくる。 どちらも崩壊しそうな、危ういところに立っている御夫婦のお話。
そしてヒロインはいなくなった
50歳差の奇妙な縁 #1巻応援
そしてヒロインはいなくなった
兎来栄寿
兎来栄寿
『けむたい姉とずるい妹』、『かけおちガール』など今をときめくばったんさんの新作です。 よく「男はフォルダ保存、女は上書き保存」などと言われますが、それも当たり前の話ですが人によって千差万別。 この物語は、上書き保存できない女たちが主人公です。 共に男に逃げられたことを共通点として居酒屋で知り合った、半世紀分の年齢差があるトラさんと妙子。奇妙な縁で結ばれたふたりは、お互いに新たな相手を見つけようと頑張ってみるものの、どうしても心の中に忘れられない相手がいる。そんな様子が、ばったんさんらしい豊かな情緒で綴られていきます。 普段はクールで押しに弱い性格であるものの、トラさんに対してはそのときの状況もあって強い口調で忌憚なしに言いたいことを言い、それも功を奏して不思議と気の置けない関係となった妙子。 トラさんも、自宅に呼んでコーディネートをお願いするくらい妙子のことを気に入っているのが良いです。普段、家では猫くらいしかいない孤独な暮らしをしているであろうトラさんにとって、妙子と憎まれ口を叩き合う時間がどれだけ眩いものであるか。 人生の先達としてのトラさんの言葉も、含蓄に富んでいます。 ″いいか悪いかなんて自分で決めな″ ″自分で決めたことけなすんじゃないよ″ という節などは、特に好きなところです。自分の選択に自信を持ち美学を大事にして生きるトラさん、本当にカッコいい。飲み屋で管を巻くのはともかくとして、老いてもこういう風でありたいと思える人物像です。 そんな彼女たちのそれぞれの道は、関係性はどうなっていくのか。見逃せない物語です。
変声
誠実に向き合うことの大切さを物語る短編集 #1巻応援
変声
兎来栄寿
兎来栄寿
『銀のくに』と、この『変声』はやしわかさんの初単行本が2冊同時発売となりました。 こちらは、表題作の「変声」と、それに連なる「変声~それから~」「変声~蕾(つぼみ)」、そして「モダンにめしませ」の4編を収録した短編集です。 表題作の「変声」については、以前に↓で書きましたのでご参照ください。 https://manba.co.jp/topics/43263 「変声~それから~」を読むと、サブキャラクターたちの掘り下げによって「変声」の魅力がさらに立体的になります。 「変声~蕾(つぼみ)」は、「変声」本編を読んだ人へのご褒美のように感じます。 「モダンにめしませ」は、恋する隼人くんがバイトをする古着屋で買ったコートに宿ったモダンガールの幻霊に戸惑う、20歳の女の子・陽奈の物語。 自分に自信のない陽奈でしたが、可愛くない女の子なんていないと鼓舞してくれるモダンガールの影響で、陽奈は少しずつ変化を遂げていきます。 モダンガールが語る ″己を知らずに合わないことや興味のないことを 無理にやってもダメよ 彼の好みの中で自分の好きを見つけなさい それはこの恋に限らず今後のアンタの武器にもなるわ″ というのは、すごく良いアティテュードだなと思いました。たとえ恋が実らなかったとしても、確実に自分は成長できる。10代初期かその前に知っておきたい言葉です。 恋をすることでより自分に向き合い、今まで知らなかった自分も知っていくところは「変声」の終盤に最後にラジオで語られた誠実な言葉とも重なりました。 『銀のくに』もそうですが、蟠るものもありながらそれを真っ当に乗り越えていく姿を見て心に風が通ります。 総じて「誠実に向き合う」ということの大切さ・尊さを語ってくれる短編集です。はやしわかさんは今後もますます活躍していくであろう方なので、今からぜひ注目してみてください。
年齢制限付き乙女ゲーの悪役令嬢ですが、堅物騎士様が優秀過ぎてRイベントが一切おきない
あんなヤンデレ男たちに妹をやれるか!
年齢制限付き乙女ゲーの悪役令嬢ですが、堅物騎士様が優秀過ぎてRイベントが一切おきない
ゆゆゆ
ゆゆゆ
それから、ヤンデレ男たちに殺されてたまるか!! あと自分の推しはかっこいい!!! 行動パターンが上述の主人公。 ひょんなことから、R指定乙女ゲームの世界へ転生してしまったことに気づいてしまう。 攻略対象者たち、表の顔はさわやかなのに、あいつもこいつも裏の顔はヤンデル。 R指定乙女ゲーのため、ゲームのヒロインは攻略対象者と18禁のあんなこと、こんなことを… おまけに、ヒロインが誰を攻略対象者として選んでも、自分は死ぬことがほぼ確定していることにも気づいた。 つまるところ、悪役令嬢役。 そしてさらに思い出してみると、ゲームのヒロインはかわいいかわいい実の妹! ゲーム通り進んだら、妹はヤンデレと18禁展開の上に自分は殺される。 八方塞がりのような状況の中、妹かわいい!推しが好き!!の思いで、次々と困難に立ち向かっていく。 主人公の推しが、ゲーム内では顔が怖いとものすごく恐れられているキャラクターで、でも実直で優秀。 ヤンデレだらけのなか、差し込む光。 結果、闇のようなRイベントは、推しによって叩き潰されてしまう。 すごく頼りになる。 年齢制限付きゲームへ転生した話だけど、年齢制限要素は少ない。 主人公は生き残れるのか、はたまた推しと結ばれるのか。 妹はヤンデレに食われてヤンデレ化してしまうのか。 乞うご期待。
ソイ・ストーリー まんが家はタイの小路をゆく【タテスク】
まだまだ溢れるタイの魅力 #1巻応援
ソイ・ストーリー まんが家はタイの小路をゆく【タテスク】
兎来栄寿
兎来栄寿
『タイのひとびと』、『タイランドクエスト』の小林眞理子さんが、新たにタテスクコミックにて描くタイの実録エッセイマンガです。 前作までの魅力はそのままに、また新たににさまざまなタイの魅力を描いて届けてくれます。 小林眞理子さんのマンガは、読みやすいすっきりした絵柄でありながらも、異国の地であるタイの街並みや食べ物などは情報量濃く絵でしっかり描きこまれている絶妙なバランスが良いです。 1話で言えば水上バスが走る運河の様子であったり、夥しい電線の上を闊歩するリスであったり。同じアジアでも、景色の全然違うタイのありようはとても興味深いです。 iPadとApple Pencil片手に、そんな異国で悠々自適に執筆活動をしているさまを見ると「良いなぁ〜!」と思わされます。最近は円安で東南アジアから日本の方が物価が安いと遊びに来る話も聞きますが、タイやベトナムなどはまだ日本人的な感覚からするとリーズナブルに満喫できる場所で良いですよね。 私は東南アジアは行ったことがないですが、興味はあるので一度1〜2週間くらいゆっくり滞在してみたいです。そしてこの作品の中でたびたび描かれているような、タイの人々の温かさや大らかさに直に触れてみたいですね。 現在は単話ごとの購入ですが、5話の内3話までは無料で読めるのでそちらだけでも読んでみてください。タイにそこまで興味がないという方でも、単純なマンガの上手さと面白さで楽しめるのではないかと思います。
おんなのこがいるばしょは
女の子がいる場所は
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