昔読んだ小説で、その辺の葉っぱの水滴の中にももしかしたら無限の宇宙が広がっているかもしれないという一節があったのを思い出しました。
このマンガでは宇宙船が意思を持って果て無い宇宙を彷徨する様子が描かれます。宇宙船とは言いますが、出会い頭に別の宇宙船を「捕食」してエネルギーを補給する様子などは一種の機械生命として進化したんだろうなということを思わせます。その機会生命が人間を探し求めるというのが面白くて、彼らにとって人間が遠く、全く別種の存在であるということがこの作品の味わいを深くしている気がしました。
サムネイルに描かれた女の子の姿がどう関わってくるのかも、膝を打つような展開で、説明しきらないラストも含めて、すごくいいスケール感のSFでした。
人間が消え去った超未来。残ったのは宇宙船たち。目的もなく漂うだけの彼らの“ひと船”はある時「宇宙の果てに人間がいる」と聞き…。無限の果てを目指すSF読切!