名無し

タイトルにもなっている最初の話、星守る犬はひたすら哀しく心をえぐったが、本作の最後まで読み終えた時には印象が違ったものになった。

短編連作のそれぞれが独立した話でありながらその実、全ての話が僅かな接点で地続きに繋がっている仕組み。そんな交錯していく登場人物たちの人生にロマンがある。最初の話以外の三作にはそれぞれに救いがあったのも大きい。

ただただ悲しいだけの話で終わらず、因果を感じさせてくれるのが短編連作の魅力の一つ。このシリーズはそれを十二分に活用している秀作だ。

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少年と犬

少年と犬

馳星周の直木賞ベストセラーを、『星守る犬』の村上たかしが感涙コミカライズ!傷つき、悩む人々に寄り添う、一匹の犬がいた──。『少年と犬』は、東日本大震災で飼い主と別離した一匹の犬「多聞」が、さまざまな人々との出会いと別れを繰り返しながら、東から西へと旅する物語です。家族のために犯罪に手を染めた男、外国人窃盗団のリーダー、男に貢ぐ風俗嬢、死期を悟った老猟師、震災で心を閉ざした少年……旅の途中で多聞が遭遇するのは、傷つき、悩み、惑う人々です。彼ら彼女らは、多聞によって心を洗われ、勇気と愛をもらいます。東北から本州を縦断、ひたすら南西へと向かう多聞が目指す“目的地”とは──。人間という愚かな存在を、犬の視線を通して描いた珠玉の連作集。原作は2020年に第163回直木賞を受賞、25万部を超えるロングセラーとなっています。コミカライズを担当したのは、ベテラン漫画家の村上たかし。すべてを失った中年男と愛犬との最後の旅を描いた『星守る犬』シリーズが100万部の大ヒットとなり、映画化もされました。抑制の効いた語り口でドラマを紡いだ原作を踏襲しつつ、きめ細やかな作画力で、感動的にコミカライズしました。犬好き、マンガ好き、文芸ファンだけでなく、幅広い読者を引きつける魅力にあふれた作品です。

完全版・星守る犬

完全版・星守る犬

感涙必至の名作が完全版として蘇る!! 2009年の『星守る犬』発売、そして2011年の『続・星守る犬』発売、映画『星守る犬』公開から10余年。犬と人の魂の交流を描いた「泣ける本」二冊、さらに単行本未収録の番外編「奥津、犬を飼う」までを含めた完全版として一冊に収録。二冊を通して噛み締めたい、生きることの美しさ。たとえ、それが「死」で終わったとしても、そこにはなお、残り続ける何かがあるんだ――。

されど父になる【合本版】

されど父になる【合本版】

ぼくが幼い頃から家に寄り付かなかった父、離婚をしても父を諦めきれない母…。そんな機能不全家族で育ったぼくが結婚し、子どもも生まれ、家族ができた。ぼくが生まれた家とは全く違う、にぎやかで愉快な家庭。奥さんの佳代ちゃんは家族を知らない僕を育て直し、父にしてくれた。 ※この作品は『されど父になる【分冊版】』1~23を収録しております。重複購入にご注意ください。

ピノ:PINO

ピノ:PINO

『星守る犬』で日本全国を感動の涙に溢れさせた村上たかしの最新作。今回も“泣き”の村上たかしの真骨頂が見られる。ピノは世界で初のシンギラリティに到達したAI「PINO」を搭載した人型ロボット。AIは、心を持つことができるのか。そして“心”の正体とはなんなのか。ピノと、彼が介護するおばあさんの交流を描いた、涙腺崩壊必至の作品。

ナマケモノが見てた

ナマケモノが見てた

【愉快な動物てんこ盛り!】村上たかしの初連載作! 日本語をしゃべり二足歩行の動物たちが大暴れ! 動物の生態ギャグ、関西のノリのあるあるネタや時事ネタを下ネタだらけで贈るショート動物劇場! さらに動物トリビアにも詳しくなれちゃう!? 昭和から平成にかけてのヤングジャンプを賑わせた動物ギャグ第1巻!

ぎんなん

ぎんなん

めっちゃ貧乏だけどめっちゃ暖かい大阪の下町。ちょっと頼りないくらい天然な小学生のとーるちゃんと色っぽくてしっかり者の母ちゃん。野良ハイエナのブチが繰り広げるコッテコテの日々!ガハハと笑えてしっかり泣かせるハートフル村上劇場の開演です!

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