春=妹
19歳で死んでしまった妹の春の恋人と付き合うって・・・。 妹の恋人だった冬吾は、今まで親の引いたレールを真っ直ぐに歩んできた。 それは、自分のやりたいことがなかったから。 夏美、春と会ったお見合いも、財閥の血筋が欲しいというもので、親に進められてのこと。母親の気に入った妹と付き合うのも自然の流れ。 でも、冬吾は最初から夏美の事が気になっていた。 そして、春が亡くなった後、同じ血筋なら姉と付き合ってはどうかと言う話になったらしい(のちのち、分かるが、冬吾がそのように話を持っていった)。そこで、妹が大好きだった姉は冬吾に付き合う条件として、『春とデートに行ったところに私を連れて行って欲しい。』と頼む。そして、二人は、妹の亡き後、色々な思いに苛まれながら、答えを見つけられないまま、一緒に生活することになる。 2巻で完結なので、サクサク話は進みますが、・・・。 もっと、深く心理を描いてほしかったと思いました。
春は死んだ妹のことなんですね。その春が病気で亡くなった直後に、姉である夏美が春の婚約者と付き合いはじめることで、罪悪感やらなんやらいろんなものを抱え込むはなし。
題材的にはもっと軽い感じに描くこともできると思うけど、この漫画はこれでもかと呪いに押し潰されそうになる人間を描いてる。その容赦のなさがすごく良かったです。
あとモノローグが多い漫画って読みにくくなりがちですけど、この漫画では読みにくさは一切感じなかった。ワザですね。よく分からないけど
夏美と冬吾には幸せになってほしいと思いながら読んでたけど最後に冬吾が言ったセリフ
「俺もお前も本当は呪われてなどいないのかもしれない」
「だがそれが解ける瞬間は恐らく一生来ることはない」
で、そうだよねー!とつらいけど納得しちゃったな。体だけ自由になることはできるけど、それだけで呪いが解けるとは限らない。