スマホを落として凶悪なハッカーに目をつけられちゃった、という以外にそもそもITリテラシー以前の問題をツッコまれたりもしている本作(クレカ番号を人に教えたりしている)。
漫画版でもスマホを落としたことからとんでもないことになっていく緊張感は健在で、自分もやっちゃってるかも…と思わされる瞬間はネタにされつつもやっぱり怖い。スマホバトルばかりが目立って取り上げられていますが、最後まで読むとミステリーとして作り込まれたオチにも驚かされると思います。
4巻からは映画版のファンの間で通称「光のスマホ使い」と呼ばれていた刑事が主人公になる第2部『囚われの殺人鬼』編がスタート。第1部の敵と共闘、そのメンターを追うなどストーリーラインはなかなか本格派(ハンニバルのオマージュだけど)…なんですが相変わらず偽フリーWiFiに接続したことで全部ダメになっていったりします。この辺りのさじ加減が分かりやすくて読みやすいんですかね。
自分でもちょっと気をつけようと思えたり、スリラーとしての読み応えもしっかりあるので映画と一緒に楽しんでみてはいかがでしょう。どっちから手出してもいいと思います。