新撰組の若き隊士・馬庭実行は池田屋で捕縛された
ユダヤ人宣教師・ヘボンの打ち首役を命じられる。
斬首直前、ヘボンは実行に問いかけてきた。
「カゴメの唄の意味を教えてください」
日本人として国のために生きて死のうと
新撰組隊士になった実行は、思いがけずも
ヘボンとともに日本人のルーツを探り、
さらに150年後の世界の命運を左右する冒険に
身を投じることになっていった。
「日ユ同祖論」という、日本人とユダヤ人の祖先は同じである、
という論説があり、原作者の小池一夫先生は
その論を研究されていたようです。
この漫画では、新撰組が活動していた幕末の時代という
個人も日本も明日はどうなるかわからない、という時代に、
「日ユ同祖+ハルマゲドン・論」とでもいうべき
日本人のルーツを探ることが未来の日本と世界の
運命を左右することになるという大問題を被せてきます。
個人の生き方や国のあり方などの価値観が大きく揺らぎ、
変化しつつあるタダでさえ色々とテンパッテいる時代に、
それゆえに民族の過去を解明しなければならないという
重すぎる命題を背負ってしまう実行とヘボン。
そこに余命が僅かな沖田総司や坂本竜馬、
秦国の末裔や北の大国からの刺客らも絡んできます。
儚く散る命達、それらの積み重ねで繋がる歴史。
SF的ではあるが壮絶なドラマが展開されます。
消えたユダヤ十部族の謎を追う宣教師ヘボンと新撰組隊士・馬庭実行(まにわじっこう)。壮大なスケールで日本人の原点に迫る歴史ロマン!!