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おひ釣りさま

全ての道は「おひ釣りさま」に通ず

おひ釣りさま とうじたつや
名無し

上条星羅(カミジョウセイラ)は才色兼備の24歳独身OL。 趣味は釣り。それも徹底して一人での釣行に拘っている。 求道者レベルで釣りに打ちこみ楽しんでいる。 あらゆる物事が釣りを連想させ、釣行に走ってしまう。 しかしセイラさんは孤高の「おひ釣りさま」ではあるが、 けして単なる釣りバカとか釣りオタクではないと思うし、 そこが面白い。 実は釣り以外の趣味や娯楽にも精通していそうだと、 いや下手をすればそれぞれの趣味のマニアよりも 詳しいのではと、そう思わせるフシがチョイチョイあるのだ。 例えばナマズ釣りの面白さを、ミュージカル観劇で 感じる面白さと比較して例えたり、 釣りのアワセの醍醐味を野球での豪球豪打に例えたり、 微妙なニュアンスではあるが、他ジャンルの面白さも 色々と尊重しつつも釣りをもっとリスペクトしてくる。 普通の人は広島カープファンの応援スタイルとか知らんし、 釣りと結びつけて考えたりしないし、とも思うが(笑) どこをどうやったら24歳のOLがあらゆるジャンルの 面白さにそこまで精通してしまうんだよ、 しかもそれでも釣りの面白さが一番なのかよ、と あきれてしまう。 そういう意味でセイラさんは孤高で面白くてスーパーな 「おひ釣りさま」だと思う。

おひ釣りさま

「趣味は独りで」というライフスタイル

おひ釣りさま とうじたつや
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

『おひ釣りさま』の主人公、OLの上条星羅が一つだけ譲らないこと、それは「釣りは独りですること」である。 彼女は決してコミュ障ではない。表情に乏しく無口だが、同僚とビュッフェを共にし、古い友人もいて、仕事もできる常識的な社会人。 しかし、誰かが釣行に誘うと、それだけはきっぱりと断るのである。 「釣りは1人で行きたいので」と。 どんな釣り場にも独りで現れては、男性ばかりでも気にすることなく釣りをする姿は最初は奇異だが、夢中で釣りに打ち込むうち、すぐにその場に馴染む。そして名人じみた釣果を挙げ、おじさん達を感服させる。 彼女の周囲には、釣り好きや初心者が集まる。彼女は決して邪険にはせず、丁寧に教えたり、釣果を喜び合い共に食したりする。それでも、釣行はあくまでも独り。 初心者に教えるのが大変だとか、同行者に合わせるのが煩わしいとか、そういう後ろ向きな理由は語られない。とにかく魚とフィールドとの決闘に真剣で、相手を制した時の恍惚を独りで味わう、その贅沢。 集中したい時間はとことん自由にのめり込み、それ以外とバランスを取る彼女のスタイル、趣味人の生き方として、最高かもしれない。 沖磯から遊園地まで毎回バラエティ溢れる釣行と、皆を幸せにしつつ自分が一番幸せな趣味人ライフスタイルを、星羅に学ばせてもらおう!

不揃いの連理

タイトルから見る"伴侶"の形

不揃いの連理
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

ここではタイトル『不揃いの連理』の語義と内容をリンクさせながら、(6巻までで)四組の女性ペアの関係を追う本作の魅力を書いてみたいと思います。 「連理木(れんりぼく・れんりぎ)」というのは、隣りあった木々の接触した枝や幹が一つにくっつき、木目まで混ざり合った状態のこと。そこから「連理」という言葉は二人の深い契りを表すのだそうです。 幸せな予感のある「連理」という言葉。では「不揃いの」という言葉はどうでしょう? 登場するペアは、いずれも全然タイプの違う二人。そしてどちらか片方、もしくは両方とも「ダメな人」だったりもします。 まっとうな会社員×元不良は見た目に反して、ダメなのは会社員の方。いかにも悪そうな人と優等生のJKコンビは、優等生が意外と暴力的etc……。でもそんな二人が何故か寄り添う。 ではそこにどんな心があるのか。 ある人に惹かれる理由を、言葉で言い表すのは難しい。でも、なぜある人の側にいるかは、理由を言える場合もある。 この作品でそれが分かりやすいのは、ダメな漫画家に接する生真面目な編集者。彼女は恋愛的惹かれの他に、ダメな漫画家を支える動機としての「ある気持ち」を持っている。そして同じようなものは、他の三組にも見て取れる。「ある気持ち」はおそらく頼りない人に対する普遍的な心情なので、納得する人は多いと思います。 「ある気持ち」で支え合い、接するうち、彼女たちはいつのまにか離れ難くなっていく。そこには理屈ではなく、もはや必然として一つになった連理木が生まれている。 伴侶って、こういうことだよな……大きな安心感とエモーションが同居する感じ。実はかなり暴力描写・しんどい内容も多いのにそれはとても不思議な感覚で、いつまでもこの物語を追う動機となってゆくのです。 ダメな人に対する、共通する「ある気持ち」......どんなものか、ぜひ本作から探してみてください。 さあ、まだ不穏な堅物教師×生徒の物語はどうなるかな? (6巻までの感想) (追記:実はマンバ読書会でリアルタイムで書いたものから、細かく改稿しています。どんなふうに変化しているか、ぜひ配信と比較してみてください! https://www.youtube.com/watch?v=FgBPuVvUHFI) #マンバ読書会 #クチコミを書く回

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