30代前半はおじさんか否か
「異世界おじさん」がアニメ化し、おもしろい!と話題になっていたとき、これのことかなと勘違いして読んだのが、本作。 たしかにおもしろいなーと読み進め、「異世界」と「おじさん」しか合ってないと知るのは、しばらく先のこと。 こちらは「異世界美少女受肉おじさん(ファンタジー びしょうじょ じゅにく おじさん)」。 略して「ファ美肉おじさん」。 出てくるおじさん二人はおじさんといえども、30代前半なので、そこまでおじさんじゃないと思うんだけど、若者から見たらおじさんですかね。 さて、おじさんの橘くんが、金髪美少女へファ美肉します。 橘は冴えない平凡と見せかけた、コミュニケーションおばけです。 さらに、親友のもう一人のおじさん(神宮寺)も一緒に、女神様へ異世界へ連れてこられます。 橘の武器として連れてこられたんだそうです。 神宮寺は男の見た目そのまま、受肉していません。素でイケメンメガネです。うらやましい。 金髪美少女になったほうのおじさん・橘は、ファ美肉ボディに問題があります。 中身はおじさんだけど、愛と美の女神様のパワーとパッシブスキルで、ひと目見た者は心を奪われ、争いが起きるほどの美少女になってしまったのです! 中身がおっさんだと知っている神宮寺ですら、魅了されるレベル。 これが本作の展開をややこしく、面倒くさくします。 橘はたぶん、そういう子と旅をしたかったのであって、自分がなりたかったわけではないのでは、と思うのですが、なってしまったからには仕方ありません。 もとに戻るため、女神に言われるまま、二人は魔王を倒す旅に出るのです。 興味を引かれる展開はこのあとも続いてとてもおもしろいです。 橘は中身おっさんだけどかわいくて大人気、神宮寺のかっこよさと不器用さもよいです。 勘違い始まりとはいえ、読んでみて良かったなあと思う漫画です。