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寄道銭湯

人と時を味わう読切

寄道銭湯 古日向いろは
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

漫画アクション2020年4号の読切『自販機』ではたった8pで、自販機を軸に少女の半生とかけがえのない友人を描いた一方で、2020年5号では、アラサーらしきOLが引っ越してきた知らない街で吸い込まれるように銭湯に入ってじっくり味わうという振り幅のある読切『寄道銭湯』を描いている。 どちらの読切でも、人や建築物の歴史、時間の流れ、背景を感じとれてとてもいい。 アラサーっぽく見える落ち着いた女性。遅くまで仕事だったのか23時過ぎに銭湯に来た。 銭湯に入ったのは惹かれたのもあるだろうが、引っ越したてだしもう遅い時間だし帰ってから荷解きしてお風呂グッズを出す煩雑さも手伝ってのことだろう。 銭湯とともに時を止めてしまったかのような番台のお婆さん。 ロッカーには、着ていた服をきちんと畳んで入れる几帳面なタイプだと分かる。 急な引っ越しだったっぽいのは、仕事の都合なのか、同棲相手との別れなのか、どこか晴れやかな顔にも見える。 髪が半乾きで帰れるってことは家も近いんだろうな。 最後のコマにはスカイツリーが背景にあるってことは、マップに銭湯も多いしきっと下町なんだろうな。 と、いろんな背景が見えてくる。 それだけでいい漫画だなー。

この世界の片隅に

漫画と映画を久しぶりに見返した!

この世界の片隅に
かしこ
かしこ

2025年のお正月にNHK広島放送で映画「この世界の片隅に」が放送されたのは、今年で原爆投下から80年が経つからだそうです。この機会に私も久しぶりに漫画と映画をどちらも見返してみました。 やはり漫画と映画の一番の違いはリンさんの描き方ですよね。漫画では夫である周作さんとリンさんの関係について触れられていますが、映画ではありません。とくに時限爆弾によって晴美さんと右手を失ったすずさんが初めて周作さんと再会した時に、漫画ではリンさんの安否を気にしますが、映画ではそれがないので、いきなり「広島に帰りたい」という言葉を言い出したような印象になっていました。映画は子供のまま縁もゆかりもない土地にお嫁に来たすずさんが大人になる話に重点を置いているような気がします。それに比べると戦時下無月経症なので子供が出来ないとはっきり描いてある漫画はもっとリアルな女性の話ですよね。だから漫画の方が幼なじみの海兵さんと2人きりにさせた周作さんに対して、あんなに腹を立てたすずさんの気持ちがすんなり理解することが出来ました。個人的には男性達に対してだけではなく、当時の価値観で大事とされていた後継ぎを残せない自分に対しての悔しさもあるのかもしれないと思いました。けれどもあえて女性のリアルな部分を描きすぎない選択をしたのは、原作である漫画を十分に理解してるからこそなのは映画を見れば明らかです。 久しぶりに漫画と映画を見返してどちらも戦争が普通の人の生活も脅かすことを伝えているのはもちろん、すべてを一瞬で無いものにしてしまう核兵器の恐ろしさは動きのある映画だから強く感じた喪失がありました。そして漫画には「間違っていたら教えて下さい 今のうちに」と巻末に記載されていることに初めて気づきました。戦争を知らない私達が80年前の出来事を想像するのは難しいですが、だからこそ「この世界の片隅に」という物語があります。どんなに素晴らしい漫画でもより多くの人に長く読み続けてもらうのは大変なので映像化ほどの後押しはないです。これからも漫画と映画どちらも折に触れて見返したいと思います。

よりみちせんとう
寄道銭湯
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