勇者なので、知らず知らず勇者しちゃうのですね
行くだけじゃなく、ちゃんと帰ってきたんだ。なかなか波乱万丈な人生だなぁ。 と思って読み始めました。 現代という言葉を鵜呑みして読んだら、主人公と同じように、ヒロインたちがただの痛い子にしか見えなくなってしまう。 おもしろい仕掛けです。 たぶん普通の人なら、その痛い行為には気づかないか消されているのでしょう。 でも、主人公は異世界で勇者として魔王を倒して帰ってきたくらい強いので、気づいてしまいました。 知らなければ幸せなこともあったのかもしれませんが、勇者なので気づいちゃうんでしょうね。 そして、学園異能バトルのような突拍子もない会話も、そんなのどうでもよくなるくらい人としてチートな能力をもって帰って来てしまった主人公も、まるごとおもしろいです。 齟齬から生まれるコメディ展開、実際のバトル展開、読み止まりません。
異世界で最強になったいじめられっ子がそのままの強さで現実世界に戻ってきてしまっておかげで目立たないよう暮らすのが大変…という建付けが結構好みでした。「俺またなんかやっちゃいました?」スタイルをちょっとだけズラしてある。
実は現実世界でも異能バトルが繰り広げられているっていうシチュエーションコメディっぽさが個人的にはツボで、ヒロインを厨二病だと勘違いする流れは色々な記憶が蘇る苦しみがありながらも面白かったです。
5億年ぶりに「ラ・ヨダソウ・スティアーナ」ネタを見ましたが、今の中学生とかにも伝わるのかな…?
1巻はふたりめのヒロイン(金髪ツインテの子)が活躍する場面が少なめでちょっと残念…。ですがとにかく絵が上手くてカワイイので読んでてストレス無いです。アクションもかっこいい。
2巻以降も読むと思います。