異世界から帰ってきたおじさん
異世界から帰ってきたのは2017年。 当時の日常がすでに古くなりつつあるのが少しさみしい。 最近、「SEGAのハードを選んだ人間」Tシャツが発売されていたのを思い出してしまった。 プレゼントしたら、おじさんはうきうきと着てくれるんだろな。 異世界の人間は現実世界の人間ではないから、オーク以外、美男美女だらけなんだろうか。 おじさんの扱いがひどすぎて泣けてくるし、ものともせずに過ごすおじさんにも泣けてくる。 ツンデレに気づかないのにも泣けてくる。 でもツンデレだなんて、そんな細かいことに気づく感性があったら、変な勘違いを続けてやばい人になっていたかもしれないから、鈍感なくらいがちょうどよいのかもしれない。 異世界で必要なのはチートな能力に加えて、人々に紛れ込めば埋没しそうな容姿。 ひとつ勉強になった。
忘年会で何のきっかけか子供の頃に流行ったものとか遊びの思い出を話す流れになったのだけど、若い社員が「あ、その辺の知識は『異世界おじさん』で学んでます!」と言われ、衝撃を受けた。私は30代後半の男性ですが、もうとっくに自分の青春時代は「おじさん世代のもの」としてコンテンツになっちゃってるんだね。
個人的には「昔は良かったなぁ」みたいなことは全然なくて、常に今が一番なんだけども、忘れてた記憶を思い出すのにはとても良いし、これを読んでる若者にはリアルな証言として少しは面白がってもらえるかも知れない(自分からは話さない方が良い)。