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好きになったのは「本当の私」を見てくれたひと。 引っ込み思案な蔵下まもりは、社会人生活をスタートするにあたり、仕事がバリバリできて格好良い「理想の自分」を夢見ていたが、現実はそうはいかず……会社でまさにその理想を体現したような上司涼矢あさひに出会い、憧れる。同僚のいやがらせなどもあり、孤立しそうになるまもりだが、負けずに自分なりに頑張っていく姿に、あさひも心を揺り動かされる。そして一方、完璧人間に見えるあさひにも弱さがあるとまもりは知り── そんなふたりが心を通わせ、近づいたり遠ざかったりを重ねて関係を深めていく、丁寧な社会人百合ラブストーリーです。 【目次】第1話/第2話第3話/第4話/第5話/おまけ/【電子限定特典】
カッコいい理想の大人に憧れるもどこか引っ込み思案なところがある主人公の蔵下まもり。彼女の社会人デビューはいきなりの遅刻から始まり、同僚の嫌がらせもあってかなりジメジメとした感じ。そんな重暗い雰囲気の中で、主人公のまもりの成長と上司のあさひとの関係を2話80ページ強をかけてじっくりと描く。そしてその重い展開が明けた瞬間から満を持して一気に恋愛モードに突入。
1話以外が全て描き下ろしという特殊な構成だからこそ、単巻作品ながら序盤からじっくりと物語を進めて後半の盛り上がりを作り上げていく。
冒頭では恋愛感をあまり出さずに一気に後半に畳み掛ける感じは「2DK、Gペン、目覚まし時計。」に近いけど、それをギュッと200ページに詰め込んだような贅沢な作品。
また、主人公の2人も愛すべきキャラなんだけど、脇を固める人物たちもすごくいい味を出している。あさひの友人で同期のえりこは2人の関係を深める大車輪の活躍。まもりの先輩の大山は、言葉を選ばずに言えば100点満点の噛ませキャラ。どうか彼にも幸せになってほしい。