彼女の人生、色々考えると感情移入しまくった。
何故彼女がミニスカートを捨てたのか、その事件を知ると実話を元にしたのかと思いました。 女の子街道まっしぐらのアイドルのセンターがミニスカートどころか女の子を捨てる。 現代の色んな闇がまだ子供の女の子に伸し掛かったかのように思えて泣ける場面が多い。 ジェンダーレスというワードをよく聞くようになった今の時代で、沢山の人に読んでほしいと思うお話。
アイドルの語源は「偶像」からだったと思う。また、アイドルの「~はみんなのものです」的な台詞はよく聞く。そういう意味で考えると、アイドルって職業は「人」である前に「アイドル」みたいな意識が生まれやすいものなのではないだろうか。ファンのほとんどはそんなことは考えてないと思う。けど、中にはまさに「モノ」みたいに接するヤツもいる。
この物語は、元アイドルの女の子が過激な男性ファンにより傷つけられ、異性に対しての恐れから男っぽい格好をし、学校生活を送っているという設定が肝にある。表面的には隠しているが、異性に対しての恐れは根深い。そこには彼女が傷つけられたという事実そのものもあるが、それ以上に思い通りにしようとする男性への恐怖が描写されている。そんな彼女は、ある男の子に出会う。この物語はそうした男性への恐怖と、その乗り越えを自分でしようとする弱くて、とても強い女の子の物語だ。
その日、彼女は「女の子」をやめた――。 女子で唯一、スラックスで通学する仁那が抱える秘密とは。衝撃のドラマが幕を開ける。