少年時代の感想 #推しを3行で推す
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 小学生ぐらいの時に読んだのと今読むと全然違う感想になるな ・特に好きなところは? タケシを弾劾するところとその後のタケシと進一の関わりかた ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 小学生のころはタケシを嫌なやつだとしか思えなかったが今読むとクラス内での権力争いなどからくる性格の変化などがわかってより面白い。他の疎開マンガが読みたいね
柏原兵三の青春小説「長い道」を原作に描いた、日本人誰もが涙する感動作。昭和19年から終戦までの一年間、主人公の進一とガキ大将タケシの友情と葛藤を描いた長編ドラマ。その後、作者自らプロデューサーとなった映画は日本アカデミー賞最優秀作品賞はじめ各映画賞を総なめにした。
田舎に疎開してきた進一と、疎開先のガキ大将タケシの奇妙な友情物語。奇妙というのは、タケシという少年の人間性に寄るところが大きい。というのも、彼が頼り甲斐のある兄貴分的な一面と、気に入らないやつは先導していじめる二面性を持つから。
例えば、進一が町で年上の不良たちに絡まれたときも、進一の身を案じたタケシは彼の元へ駆けつける…というまさに親友というエピソードもある。一方で、些細なことで進一を除け者にしたり、子分たちに貢物をさせたりする暴君としてのエピソードも多い。進一がタケシに友情を感じていいものか、それとも理不尽な権力者として抗うべきなのか、中盤以降はずっと葛藤している。
読んでいる私としても、タケシの二面性はリアルすぎてとても怖かった。だが、あの関係性を決めきれないグラグラ感は真をついていると思う。ラストシーンがまたなんともいえない終わり方で、最後まで心地いいモヤモヤ感を残してくれる。藤子不二雄A先生の名作。