入れ替わって自分で体験しないと感じられない思い。
自殺をしようとする然子。然子と入れ替わるあゆみ。 相反する二人が入れ替わった時にどの様なことが起こるのか。 設定が高校生なので、読めるかなぁと思ったけど、問題なく読めた。むしろ、読んで良かった。 然子は、なぜここまであゆみを、人を恨み妬んでしまったのかな。しかし考えてみると唯一安らげる場所の家庭で母親に冷たい態度されたら、心の居場所みたいなものが無くなってしまうかもしれないな。と思う。 ラストの然子の可愛らしい微笑みが忘れられないかな。
かわいくて素直な性格のあゆみは大好きな人と恋人同士になったばかり。だが、初デートに向かう途中で同じクラスの然子の自殺を目撃し、意識を失ってしまう。目が覚めると、あゆみは醜い容姿の然子と身体が入れ替わっていて…。 容姿も性格もまったく違うふたりの運命が、奇妙にねじれながら交錯していく――。
美少女あゆみとブサイクな然子が入れ替わるというストーリー。
入れ替わった当初のあゆみはブサイクゆえの風当たりの強さを痛感し、然子は美少女の受ける恩恵を楽しむのだが、だんだんと性格によってクラスの中での扱いが入れ替わる以前と同じ、あゆみをみんなが慕い、然子を煙たがるようになっていく。
美少女とは顔か心か、あるいは人から好かれるために必要なものは?と色々と考えさせられる漫画でもある。そして、然子は当初悪い子的に描かれるが、なかなか同情を禁じ得ない子でもある。3巻完結でシンプルな話しながら深みがあって良い。