高校のクラスで花火やってる時、袋から花火出すのに没頭してた自分に
「花火やらないの?」
と声をかけてくれたクラスメイトは未だにきゅん。
さりげない優しさと気づきにきゅん。
人がされると嬉しいことを熟知している16歳
おそろしく人たらしな町田くん。 家族に対するちょっとした気遣いをあらゆる人に行っている。人類みな家族を地で行っている。 さらになんと六人きょうだいの長男。 弟妹は年が離れている。町田くんも、そのお世話の一端を甲斐甲斐しく担う。 叔母がいたからこそ、弟妹の存在を受け入れられたせいか、介護までしたいと言うほど感謝している。 叔母はきっと自分の行動で町田くんの方向性が現状のように変わったと気づいていない。 みんなどこかで誰かに影響を与えている。 でも作中にあるとおり、「周りに支えられてこその町田くん」。 人たらし以外の性分は、おそろしく不器用で要領悪く、真面目そうなメガネなのに勉強は赤点、運動は苦手。 周りを助けている町田くんが、周りに手助けを求めたら、もっと生きやすいんじゃないかと思ってしまった。 町田くんは普通の悩める16歳だけども、彼と関わる人は笑顔になっていくから、読後感がとても良い。