しかのこのこのここしたんたん

ガール・ミーツ・シカ物語『しかのこ のこのこ こしたんたん』

しかのこのこのここしたんたん おしおしお
ゆゆゆ
ゆゆゆ

恋愛漫画かバトル漫画が始まりそうな、かわいらしい女の子たちだけど、これはギャグ漫画。 理不尽系コメディと、ほのぼの系と、こち亀系のオチが混ざっていて、フルコースを味わっている気分を楽しめる。 「何を見せられているんだ…?」と、フリーズしそうなほど、フルコース。 登場するのは、清純派かつ高校デビュー元ヤンキーの「虎視虎子(こし とらこ)」、勝手につけられた愛称は「こしたん」。 そして、虎子の真の正体を鹿の角パワーで見破る、鹿と人のハイブリッド「鹿乃子のこ(しかのこ のこ)」、愛称は「のこたん」。 鹿の角が生えた女子高生・のこたんは非常に不可思議な存在、でも周りは彼女の不可思議さに疑問を抱かない。 他作品でいうと、『ジャングルはいつもハレのちグゥ』に登場する、グゥのよう。 読んでいると、のこたんの不可思議さばかり見てしまうけど、そもそもあの鹿の角がおかしいような、おかしくないような。 悩み始めると、自分も謎の力に汚染されて、疑問を抱かないようになってしまっているのでは、とおかしな妄想をしてしまう。いや、そもそも、そんなことを考えるのがおかしいのであって、鹿の角は普通なのでは?? ギャグ・コメディ枠にあって、またまた〜と読み始めたら、ものすごくコメディで、何かがとっても崩壊しそう。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~ 漫☆画太郎
六文銭
六文銭

小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。