三ツ星カラーズ

クソガキ共よ、上野を遊べ!

三ツ星カラーズ カツヲ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

わたし達、「カラーズ」。 小学生だけど、上野の街を悪から守る! ●泣き虫リーダー・結衣(レッド) ●明るい全力バカ・さっちゃん(イエロー) ●残酷な頭脳派・琴葉(ブルー) 今日も3人は上野恩賜公園にある秘密のアジトで作戦会議。今日のミッションは……? 上野を遊ぶカラーズ達は愛らしさ満点だけれど、遠慮ない言動で年長者達を翻弄し、面白いけれど危険球のネタを投げ続ける、警官の斎藤に言わせれば「クソガキ共」。 でも翻弄される年長者達も彼女らを温かく受け流し、遊びに乗ってやり、さらに進んで面白冒険ネタを提供するなど、子供達を見守る眼差しが平和で優しい。 『ひとりぼっちの〇〇生活』の四コマとは違う自由なコマ割りの中で、3人の配置にグラフィック的な趣向が凝らされており、スタイリッシュですらある。何ならアングラ路上パフォーマンス的な面白さもある。子供達にこの発想力を与えたカツヲ先生は神。 また、瞬間を切り取ったコマ送りのような表現がテンポよく、動きを感じさせる。 広大な上野恩賜公園とアメ横の迷路空間を、元気に駆け回る無邪気な小悪魔集団「カラーズ」に、こちらも翻弄されたくなる! 次巻第7巻は2019年10月26日発売!

アフター0 Neo

どこから読んでも楽しめる

アフター0 Neo 岡崎二郎
ひさぴよ
ひさぴよ

岡崎二朗のSFショートショート「アフター0」の続きシリーズです。前シリーズと同様に一話完結の短編集なのでどこから読んでも楽しめます。 本当に一話一話の完成度が高いです。何となくですがアフター0よりもNeoの方がメッセージを向ける対象みたいなものが、より「大いなる存在」へと向かっているような気がしました。この連載の後、傑作「宇宙家族ノベヤマ」が生み出されることを思うと、今作との繋がりのようなものを感じてなりません。 短編は全部で20話近くあるので細かくは紹介しきれないですが、どれか1話だけを選べと言われたらNeo2巻に収録されている「再会」というお話です。 何度読んでもセンス・オブ・ワンダー(あえて、このフレーズ使います)を感じる一品。 科学や人類に関わるような大きなテーマがあるわけではなく、公園のベンチに座る普通の男女の意識を通して”見た世界”が描かれているだけです。にも関わらずヒトの持つ意識や記憶、時間の概念の広がりを最も感じたのがこのお話でした。有名な短編「ショートショートに花束を」より個人的に好きなお話です。 1巻には鉄腕アトムの誕生日を祝って描き下ろされた「鉄腕アトム2003」も収録されています。もちろん手塚プロ公認です。原作の魅力を存分に活かしながら現代的なSFのエッセンスを巧みに組み込んであり、アトムとサイボーグ009の良さをあわせたような、これまた傑作です。 岡崎作品といえば藤子・F・不二雄の影響を思い浮かびますが、手塚治虫への想いというのも強く持っていたんだなあと、あとがきを読んで改めて感じました。 ちなみに、単行本内のどこかに「ファミリーペットSUNちゃん!」のSUNちゃんが描かれてるらしいのですが、未だに見つけられず…。 もし見つけた人がいたら教えてほしいです。