姫騎士は蛮族の嫁

意外?にもつくりこまれた世界観

姫騎士は蛮族の嫁 コトバノリアキ
六文銭
六文銭

タイトルからして、「くっころ」展開(姫騎士が蛮族に負けて、あんなことやこんなこと)かと思いきや、意外や意外で、国ごとの世界観の設定が緻密でたまげました。 ストーリーだけでなく、幕間にある国の設定も記載してあり、著者の力具合がよくわかります。 それだけに、変な先入観もって読んでしまっているのがもったいない。 王道ファンタジーとしても十分面白い作品です。 また、ラブコメ的というほど、おちゃらけてもおらず、捕らえられた姫騎士セラフィーナと蛮族の族長ヴェーオルと純愛にも近い恋愛として展開されるのも面白い。 ヴェーオルが特に真っ直ぐな思いをぶつけて、セラフィーナがたじたじなのもあるあるで良いのですが、セラフィーナも騎士だけあって強く、そして誇り高い様も良いんですよね。 特に、敵国でありながら弱いものを助ける騎士道精神で、竜を前に民を守ろうとする姿はグッときました。 ただ守られるだけではない信念もって戦う女性キャラって、というか男女問わずそういうキャラはカッコいいすよね。 二人の関係だけでなく、巻を追うごとに世界観も広くなっていって、その点も今後注目な作品です。

SAND LAND

鳥山先生の隠れてたけど最近露出してきた名作!

SAND LAND 鳥山明
酒チャビン
酒チャビン

鳥山先生は、アラレちゃんが大好きで、ドラゴンボールも初めは楽しく読んでいました。 ですが、思春期を迎え、ジャンプを読んでること自体が少しダサいみたいな時期ってあると思うんですが、そんな時期にジャンプから離れ(マガジンで破壊王ノリタカを楽しみにしてました)その後は鳥山先生とは縁のない暮らしをしておりました。 そこへ飛び込んできたSANDLANDの映画化のニュース!!!ドラゴンボールの公式サイトによると「鳥山明先生伝説の名作『SAND LAND』が2023年に映像化決定!!」とのことでしたが、わたしからすると「『SAND LAND』しっ、知らねえ・・・」という感じだったので、ならばと言うことで早速読みました!!! 良いですね!!ファンタジーというのでしょうか?全1巻なのですが、打ち切りっぽい感じはなく、元からこれくらいのサイズで構想されていたような気がします!なのでサクッと読めてナイスな読後感ですね。熱いメッセもあり、激しいバトルもあり、ほんわりするチョッと良い話あり、キャラの魅力あり。すごくよくまとまってます!さすが大ベテラン!!(欲を言うとアラレちゃんぽいギャグがもう少し多めだとさらに良かったと思います!) 公式でもDB(多分ドラゴンボールのことだと思います)イズムが感じられる作品だと紹介されていて、それも確かにな、と思ったので、ドラゴンボールは長すぎるけど、サッとDBイズムは感じたい、という方にまさにうってつけの作品かと思います!!!!映画化でヒットしすぎる前に読んでおいた方がツウっぽいですぞ! https://dragon-ball-official.com/news/01_315.html

片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~

俺TUEEEEのおっさん版

片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 鍋島テツヒロ 乍藤和樹 佐賀崎しげる
六文銭
六文銭

強キャラのおっさんって個人的にツボなのですが、本作はまさにそれ。 田舎で剣の指導をしていた主人公。 その教え子たちが都で出世し、師匠を騎士団の指南役として招聘するという流れ。 転生したり、チートスキルで最強とちょっと違う感じが面白い。 純粋に、努力で上り詰めた感じ。 だからか、主人公がめっちゃ謙虚で、そこも好感がもてます。 最強のおっさんキャラはどっちかという飄々としている感じが好きなのですが、この強いのにめっちゃ謙虚というのも、また格好いい。 本当に強い人は、油断しないし、 強さとは何かを理解しているから謙虚なんだと思います。 ちょっと前まで若い主人公が多かったですが、俺TUEEEEの高齢化でしょうか? こういうおっさん系の主人公が増えた気がしますね。 主人公の年齢が近くなったことで、より自分ごと化しやすくなった感じ。 結局、教え子もおにゃのこが多い(っていうか若い女子キャラばかり)のですが、謙虚なのか、枯れているからか、あまり恋愛のほうにいかないのも良いです。 おっさんの強キャラ好きには、おすすめしたい作品です。