SF・ファンタジーマンガの感想・レビュー6030件<<34567>>ジャンプ作品より遙かに上質なエンタメ刻刻 堀尾省太starstarstarstarstar_border線セーショナルこの漫画が他の作品と比べて、優れている決定的な点はサスペンスである。 サスペンス描写が圧倒的に上手い。世界観設定に対して、キャラクター同士の命のやり取りが行われる際の‘間’の使い方、駆け引きが適切なコマ数で描写されていく。サスペンスを急ぎすぎることも、もてあそぶことも無い適切なコマ数である。線による描写はガッチリと安定感のある線で止まった時の中を表現するには運動的な線よりも、こちらの方が良いのかもしれない。ただ、線は寄生獣の作者、岩明均と似ていてこの作家特有のものは感じられなかった。珍しいパターンオールド・ボーイ 嶺岸信明 土屋ガロンstarstarstarstar_borderstar_border線セーショナル基本的に実写化されて、原作を凌駕することなど皆無に等しいのだが、この作品は実写映画の方が、映画史に残る傑作になってしまったという珍しいパターンの作品である。実写化する際に、原作と違うことは、全く問題ではない。そもそも映画の本質は時間と運動であり、漫画の本質は線とコマ割りなのだからいくら原作をそのままやった所で、画面が止まってスライドショーになってしまう。原作の大事な要素だけ抽出することが大事なのだ。実写版の横スクロールシーンのショットは映画史に残るアクションシーンとなった。漫画に関してはミステリー展開を優先しすぎた結果、人間は普通そんな事でそこまでしねぇよ、という無理のある展開となってしまい釈然としないまま終局を迎える。線に関しては可も無く不可も無くといった所。7巻の感想・レビューゲイナル!只今入れ替わり中 SUKE6@名無し特定の巻数の感想を書くことができます。 また、「◯巻〜◯巻まで」「◯◯編の感想」のようにまとめた感想を書くこともできます。トイフェル・シャオロンと“憎悪喰い”魔界の主役は我々だ! 西修 津田沼篤 コネシマOsamaBinLaden13巻で主人公トイフェル・シャオロンの家系能力が明らかになったわけだが憎悪喰い(ヘイト・イーター)と言って手から憎悪や怒りなどの気持ちを向けられると魔力が増加するという能力であり、有名欲が人一倍強い彼には悪手としかいいようがない。そもそもなぜ彼は人気者になりたかったのだろうか? まずシャオロンの自宅は郊外や地方都市で必ず目につく3~5階建てほどの団地だ。アパートでもマンションでもなく“団地”という表現がぴったりの実家に兄弟はいるのか不明だが多分両親とともに住んでいる。だがひっそりとした雰囲気から察するに両親はそろって家系能力が負い目になり他人と距離を置いて生活して、そのため対人感覚が未熟なままなのだろう。シャオロンが始終おちょけたいたずら好きな性格がそれを裏付けている。 普通親は子供が悪いことをしたら叱り、二度と同じ事させないようにしつける。悪魔同志とのつながり方が薄くなければここまで放任して子供を育てることは100%ありえない。 だがそれよりだいぶ問題なのはやはり、憎悪を魔力の源としている家系の息子であるシャオロンが“人気者になりたい”というある意味分不相応すぎる野心を抱いていることだろうか。 4巻まで、けど3巻で断念断罪された悪役令嬢は、逆行して完璧な悪女を目指す@COMIC 北国良人 楢山幕府 えびすしstarstarstar_borderstar_borderstar_borderパイナップル王太子の心変わり?=改心 が早すぎて引く。元気な女の子は好きですか。妃教育から逃げたい私(コミック) 菅田うり 沢野いずみ 夢咲ミルstarstarstarstarstar_borderゆゆゆすごくテンポよくストーリーが進んでいく。濃縮されているんだろうか。 主人公の本性があっけらかんとしていて、ワイルドで、でも拗れているのも良い。 自然の中で自由奔放に生きたい主人公と、そんな彼女に恋して妃として側に居てほしい王子。 10年に及ぶ過酷な妃教育が彼女の想いをこじらせ、10年に及ぶ日々を進展ないまま溶かした王子は強硬策に出て… 1巻では絶対に逃げたい!逃げるぞ!!逃げなくては!!!という気持ちが爆発して、令嬢とは思えぬ行動力を見せてくれる。 そこがおもしろい。 おまけに、恋愛には疎く、からっきし。 王子を認識したあとはラブコールにくらくら。 王子もすべて直球。 イチャイチャする2人も見もの。 ブリッコちゃんの出番は、このあともあるのかな。きらいじゃない。ヒェッ‥タコピーの原罪 タイザン5starstarstarstarstar_borderカイ異星人タコピーと家庭の問題で闇を抱えた子供達の救われない負のスパイラル 読み進めるごとにドンドン状況が悪化して行く心が痛くなる漫画 不徹底と言う名の慈悲寄生獣 岩明均starstarstarstarstar阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)「人間が何故泣くのか分かった。俺には涙は流せないが」-『ターミネーター2』 再読して思ったがつくづく不思議な漫画だ。今現在の漫画は『童夢』を一つの里程標として映画的な立体を備えた場面や編集(コマ割)で事件を描きその「アクション」で以てテーマを射影するのであるが、『寄生獣』はそれに比べると余白が多い。ならば、手塚治虫のような捲し立てる戯曲風かと言えば、やはりあの余白やコマの多さを考えるとそうでもない。 モノローグの豊かさや情報の緩急のコントロールは正しく他の作家の系譜と言い切れない、アラン・ムーアやフランク・ミラーとかとは意味が異なるが正しく「グラフィック・ノベル(絵のついた小説)」とでも言うべきものだった。 この作品の「結論」が出るのは恐らく「田村玲子」の死亡からだと思う。田村は一種の心尽くしとして拳銃弾の雨に背を穿たれている最中に、回避、防御され二の次にしながら新一の亡くなった母の顔を模し彼に「不格好でもパラサイトも他人を慮れる」事を示しその心を解し、ミギーを驚愕させる。即ち、パラサイトが「人間味を持てる」事を示したのだが、その反対に市長の広川(パラサイトと共存していない純粋な人間)はディープ・エコロシー(敢えてこう言えば地球と言う自然全体の保護のために人間の淘汰さえ辞さない発想)に基づく、或いはナチス・ドイツさえ彷彿とさせる虐殺と管理を提唱し、人間でありながらパラサイトと誤認される。 要するに、「相手に対する慮り」こそが「人間」の得難い性癖であるが、それは人間の条件や特権ではないと言う事、それを元に環境を考えなければならない事がこの作品のテーマだと思う。 恐らく、最初は広川的なディープ・エコロジーこそが結論だったのかも知れないが、彼の示す如き全体主義を現出させる事に気づき、涙ながらに後藤を殺める新一が新たに象徴として浮き上がったのだろう。 私はこの変遷を見て『ターミネーター2』を思い出した。この映画も「歪な生き物」が現代社会に登場し、人間の過ちや罪深さを浮き彫りしていくのだが、ターミネーターが「命の大切さ」を学んだ事―又はこれを通してサラが未来の為と言って他人を殺める事は出来なかった―で黙示録を回避できるのではないかと言った希望が紡がれる所で終わる。 広川やスカイネット的な計画と管理ではなくこの「感情」を軸にした他者へのシンパシー、自己の尊重こそが世界的な終末を避けると言う結論はあるいは失敗するかもしれないが、岩明やキャメロンのようにそれに賭けるべきなのかもしれない。その面でもいい漫画だと思う。 P.s 投稿より約9時間後、「「相手に対する慮り」こそが「人間」の得難い性癖であるが、それは人間の条件や特権ではないと言う事」、「広川やスカイネット的な~」との文言を追加、編集剣と魔法のファンタジー世界を侵略しよう戦闘員、派遣します! 暁なつめ 鬼麻正明 カカオ・ランタンstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ地球の征服を目前にした悪の秘密結社は、地球以外の人類が住める星を求め、ついに剣と魔法のファンタジー世界へ。 選ばれた下っ端隊員は、女幹部からやたら愛されている、生き抜くしぶとさは一人前な「戦闘員六号」&サポート用美少女アンドロイド。 悪行を為せば得られるポイントと引き換えに、ハイテク機器を剣と魔法の世界へ持ち込み、あっという間に制圧!! なんてうまい話はなかった。 悪の秘密結社なので、相手が嫌がる悪いことをしたらポイントが貯まる。 「悪行ポイント」のおかげで、助平な行為も正当な行い。 局部を徐々に露出してキャーッからの、スカート捲り、セクシーポーズ撮影、さらにはお姫様の寝室に侵入して何やってるのよ!! 戦闘員六号は、そんな悪行でポイントをちまちま貯めて貯めて貯めて、貯めたのに、なんでそんなことに使っちゃうんだ?!?! 暁なつめ先生による他の作品「この素晴らしい世界に祝福を!」と比べると、少年誌お色気枠のようなシーンが多い。 悪行ポイントが貯まるから、仕方ない。 ただ、戦闘員六号だからこの展開になるのか、秘密結社キサラギだからか。。 科学の使徒であるアンドロイドのアリスが、魔法を科学的に解明し、神や悪霊を信じない様子もまたおもしろい。 暁なつめ先生が生み出すキャラクターやコメディと感動が合わさったストーリーはとても好きなのだけど、この作品も同じようにおもしろくて好きだ。 ゲスだけど、やるときはやる男っていうのが良い。 本作だと悪の秘密結社の戦闘員という、ゲスくても許される属性付き!ガオナァ・チーノに対して魔界の主役は我々だ! 西修 津田沼篤 コネシマ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 もっと評価されるべき漫画版『交響詩篇エウレカセブン』の次回作 #推しを3行で推すデッドマン・ワンダーランド 片岡人生 近藤一馬名無し・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ やっぱりこの漫画、『交響詩篇エウレカセブン(漫画版)』のオマージュを取り入れたアクション漫画だ… ・特に好きなところは? ①「不条理」をキーワードにした伏線 ②物語が進むにつれて紐解かれていくガンタとシロの「秘密」による繋がり ③鷹見兄妹(羊と水名月)の確かな兄妹愛 ④グロ描写の裏にある「意外と王道な」少年漫画らしいシーン ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 万人受けしない漫画作品ですが、見る人が見れば名作に値する漫画であるのは事実です。『交響詩篇エウレカセブン(漫画版)』を読んでいるか否かは関係なく、もっと読まれてほしい…!鬼からの溺愛鬼の花嫁 富樫じゅん クレハstarstarstarstarstar_borderNano和風あやかしシンデレラストーリー、という煽りは今作をすごくうまく表現してると思った!少女漫画から育った自分からすれば、もうドキドキきゅんきゅんものです。私も玲夜さんみたいな人にこれでもかというほど溺愛されてみたい…! 主人公柚子がまだ高校生という若さにも関わらず家族に愛されず虐げられて、結構つらい境遇から始まる。妹やその相手からの攻撃もなかなかきつい。とにかく見ていて可哀想で、玲夜さんと超幸せになってくれ…と願わずにはいられない。けれど妹の花梨サイドの人たちとまたいざこざがありそうで…もうほっといてあげて~!かすみ楼シリーズ 2羅城恋月夜 朔ヒロstarstarstarstarstar_borderるる※ネタバレを含むクチコミです。 はじくだけじゃない俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる~ KRSG 鍋敷 カワグチstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ第一話目から、スキルを身につけてるのにスキルがないので冒険者ランクが低いとはどういうことだ?と混乱する。 「有用な」スキルが必要で、主人公は「有用な」スキルを身につけていないからだと、何度か読んで理解した。 パリィも筋力強化も忍び足もローヒールも、役立つスキルだと思うのに、なぜ「有用」でない枠? 攻撃するスキルじゃないから? でもパリィで攻撃しているような。 と思っていたら、努力の人による能力強化半端ない展開。 木剣を視線だけでパリィするなんて、もう意味がわからない。 タイトルで世界最強と言ってるだけある。強い。 それから、主人公の考えと同じようなノリで読んだら、「みんな。せかせかしてるなあ。それは牛とカエルだよ」とシリアスな戦闘シーンがほのぼのできる。 努力すれば強くなる、筋肉は裏切らない。 そんな漫画。かすみ楼シリーズ 1明烏夢恋唄 朔ヒロstarstarstarstarstar_borderるるリーマンの暁人は真っ直ぐ誠実だけど不器用で損してばかり。 ちょっと向こう見ずなところはあるけどイイヤツ。 翠蓮が男娼になった経緯も1人で罪を背負わされて理不尽。 喧嘩相手が逃げなければ年季ももっと短かったかもしれないのに。 投げやりに1人で罪を背負ったそんな中で出会ったのが暁人。 後半どうなるかと思ったけど無事で良かった。 姉との再会のバタバタとかも読みたかったな。人間とあやかしのお話鬼の花嫁 富樫じゅん クレハstarstarstarstarstarママ子※ネタバレを含むクチコミです。 ノベライズ本と共に見ることをお勧めします鬼の花嫁 富樫じゅん クレハstarstarstar_borderstar_borderstar_borderこめつぶ絵もストーリーも好きです。現実社会と少しファンタジー要素もあるのでファンタジーも好きという方は良いかもですね。 妹や家族との確執や、愛され慣れてない花嫁の気持ちの変化が変わって行く様子も面白い。 自分が柚子だったら、あの若さであの育ち方、あの人生経験なら、きっと同じく、最強のあやかしの花嫁になった戸惑い、不信感、葛藤はあると思います。時間をかけて上々に変えていく過程が美しいです。 全く未知の鬼の世界観ですが、ぼちぼちとはまってしまいそうです。シリアスギャグだが とにかくよし!覚悟のススメ 山口貴由starstarstarstarstar_borderカイ正義と愛に溢れる王道ヒーローもの ページをめくる度にワクワクする大当たり漫画 とにかくセリフがアツい! 意味わからないものも多いがとにかくよし!ユーモアあふれるサスペンス?ブラックナイトパレード 中村光starstarstarstarstar_borderゆゆゆ第一話のオチで、次も読んでいきます!という気持ちになり。 あっという間に4巻読み終わり… そろそろ終わるんじゃと思ったけど、まだ中盤!? まだまだ内容は濃くなるのですか、と驚く。 こいつムカッとするな〜と思っていた人が良い人になったり、この人良い人だな〜と思った人がやばかったり。 展開に心かき乱される。 三春が思わず母親へ良い顔をしてしまい、ブラックサンタ職へ引きずり込まれていく展開が好きだ。 そして、赤いサンタはいないから、親が用意しているのかと納得したり。 「聖☆おにいさん」以外の中村光先生の作品を初めて読んだ。 ぶっ飛んでいて、おもしろいです。 面白い暗殺後宮~暗殺女官・花鈴はゆったり生きたい~ 緒里たばさstarstarstarstarstarパイナップル暗殺一家、16人兄弟の唯一の娘が普通の女の子生活を求めて後宮の宮女になる! 面白い☆☆6巻だが、まだまだ今後の展開が気になるお話。既刊で充分楽しめる皇帝陛下のお世話係~女官暮らしが幸せすぎて後宮から出られません~(コミック) 柊一葉starstarstarstar_borderstar_borderパイナップル未完ではありますが、4巻である程度一区切りついているため、もやもやせずに読める。 恋に落ちる過程が安易すぎて…まぁまぁかな。ガール・ミーツ・シカ物語『しかのこ のこのこ こしたんたん』しかのこのこのここしたんたん おしおしおstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ恋愛漫画かバトル漫画が始まりそうな、かわいらしい女の子たちだけど、これはギャグ漫画。 理不尽系コメディと、ほのぼの系と、こち亀系のオチが混ざっていて、フルコースを味わっている気分を楽しめる。 「何を見せられているんだ…?」と、フリーズしそうなほど、フルコース。 登場するのは、清純派かつ高校デビュー元ヤンキーの「虎視虎子(こし とらこ)」、勝手につけられた愛称は「こしたん」。 そして、虎子の真の正体を鹿の角パワーで見破る、鹿と人のハイブリッド「鹿乃子のこ(しかのこ のこ)」、愛称は「のこたん」。 鹿の角が生えた女子高生・のこたんは非常に不可思議な存在、でも周りは彼女の不可思議さに疑問を抱かない。 他作品でいうと、『ジャングルはいつもハレのちグゥ』に登場する、グゥのよう。 読んでいると、のこたんの不可思議さばかり見てしまうけど、そもそもあの鹿の角がおかしいような、おかしくないような。 悩み始めると、自分も謎の力に汚染されて、疑問を抱かないようになってしまっているのでは、とおかしな妄想をしてしまう。いや、そもそも、そんなことを考えるのがおかしいのであって、鹿の角は普通なのでは?? ギャグ・コメディ枠にあって、またまた〜と読み始めたら、ものすごくコメディで、何かがとっても崩壊しそう。 ケロロ軍曹の話題ケロロ軍曹 吉崎観音名無し今のケロロは面白い?初めて「東京BABYLON」読んでみた東京BABYLON[愛蔵版] CLAMPかしこ読み終わって「えーこれ完結してないじゃん!!」という衝撃がすごかったです。この後に「X」があるけどそちらは未完なんですね…なんということでしょう。でもCLAMP作品は網羅してこそ楽しいところがあるから読んでよかった。みんなが好きな北都ちゃんのことも知れたしね! 30年前の作品になるけど現在でも価値観が通じる脚本で面白かったです。お母さんが犯罪者になってしまった男の子に対して「ニュースで報じられているのは現実だけど真実ではない」「君はお母さんに真実を聞くことが出来る」とか、シンプルだけど心に響くセリフがたくさんありました。<<34567>>
この漫画が他の作品と比べて、優れている決定的な点はサスペンスである。 サスペンス描写が圧倒的に上手い。世界観設定に対して、キャラクター同士の命のやり取りが行われる際の‘間’の使い方、駆け引きが適切なコマ数で描写されていく。サスペンスを急ぎすぎることも、もてあそぶことも無い適切なコマ数である。線による描写はガッチリと安定感のある線で止まった時の中を表現するには運動的な線よりも、こちらの方が良いのかもしれない。ただ、線は寄生獣の作者、岩明均と似ていてこの作家特有のものは感じられなかった。