彼女の沈清
目が見えない父を扶養する沈清(シン・セイ)。そんな彼女の前に美しい大臣の婦人が現れ、助けてあげる。果たして彼女の狙いは…?古典説話を現代的に再解析し、女性たちだけの感受性あふれるドラマと華麗な作画で完成されたグローバル話題作!
死んだはずが目を覚ますと、ある小説の中の悪女メルデニークに憑依していた。その小説はメルデニークの婚約者と異母妹のロマンスを描いたお話で、メルデニークが迎える結末はやはり死…。しかも今は事業に失敗し、両親からも見放された状態。こうなったらこんな家出て行って、夢を叶えてやる!ずっと憧れていた駄菓子屋の店主になるため、メルデニークの新たな人生が幕を開ける。「待っててね、可愛いおこちゃまたち!」
伯爵令嬢「カシア・ルベルノ」は、皇帝の命により平民出身の戦争英雄「ジェスター・グレゼ」と結婚するが、10年もの間、愛もお金もない不幸な生活を送り、領地の仕事や城の管理など苦労ばかり強いられ、しまいには不治の病で死を迎えてしまう。いや、死を迎えたと思っていた。「カシア」は死と同時に、グレゼ領に来た次の日に戻っていた。また地獄のような人生を繰り返すと絶望していた「カシア」だが、以前とは違う人生を送るべく「ストライキ」を宣言する!2度目の人生で「カシア」は自由気ままに生きることができるのか?
私は第一王女と敵国の傭兵の間に生まれた悲運の私生児…だと思っていたら、ループ9回にして衝撃の事実が判明! 実の父親がなんと、大陸最強の聖騎士だった…!しかもその聖騎士はこれまで娘の私と何度も出会い、見捨ててきた冷酷男! 過酷な王宮で生き残るために、この無情な父親を思う存分利用してやると決意したけど… 10回目の人生はこれまでとは違って、なぜか騎士たちはなついてくるし、しまいには王子様まで現れて…一体これからどうなってしまうの!? 禁断の恋をしてしまった(?)聖騎士の父親に、禁断の恋をしようとする(!)敵国の王子まで… 果たしてアーシャは自分の運命を変えることができるの!?
「太陽の手」を持つ貴族令嬢ながらも農業の天才、ヘーゼル・メイフィールド。祖父から譲り受けた土地で、夢だった自分の農場を始めようとした矢先…!お隣さんがまさかの皇帝陛下!? 皇帝の疎ましい存在となってしまった貴族令嬢は皇帝の友人たちを一人ずつ仲間にし始め…!? 農場と宮殿を舞台に繰り広げる、ロマンスファンタジー!
悪女メーカー
10年前に自分が書いた小説、「白百合のお嬢様」の中に憑依してしまった伊崎空。空が憑依した悪女アイラは、ヒロインを呪ってヒーローに殺される運命だ。 運命を変えるため、外に出ずごろごろしていたアイラだったが、自分が悪女のように行動しないと同じ1日がループするということに気づく。 そんな時、ループに気づいた呪術師のキリアンがアイラを訪ねてくる。キリアンはアイラの家庭教師兼執事となり、アイラが悪女になり且死なずに済むよう手助けするが…。
愛する人ラカンはついに皇帝となった。 しかし即位式の日、皇后になったのは私ではなく、義理の妹ビエナだった。彼を皇帝にするため全てを捧げた私に残されたのは刻々と近づく死。 彼に捨てられてようやく悟った。私は利用されたんだ。 もしも、もう一度やり直せるならあなただけは愛さない。 そして私は18歳の全てが始まったあの日に戻ってきた。 私の全てを奪ったラカン、今度は私が地獄に送ってあげるわ。 私の意思ではなかった許嫁フェイロン… 「愛なんていらない。私があなたを皇帝にしてあげる」 ラカン、ビエナ、待ってなさい。 あんたなんかこっちからお断りよ。
ナビレラ
70歳まで仕事一筋で幸せな家庭を築いてきた「シム・トクチュル」。 彼にようやく自分の夢を実現する時が来た。それはバレエだ。 「トクチュル」は子供の頃、初めて見たバレエに衝撃を受けて以来60年、バレエへの憧れを胸に秘めていた。 家族の猛反対や人々の冷たい視線を受けた「トクチュル」だったが、バレエに挑戦する気持ちは揺るがない。 「トクチュル」は、町で偶然見つけたポスターを頼りに、小規模なバレエ団の門をたたく。ここでトクチュルは、有望な若手バレリーノの「イ・チェロク」に出会い、「トクチュル」は彼にバレエを教わることになる。 少々ひねくれた性格のチェロクと共に「トクチュル」は新たな挑戦を始めることになる。果たして「トクチュル」は無事バレリーノになれるのか!?年の差をこえた、男たちのバレエ物語第1弾!
神の回廊
ある日交通事故に遭ってしまった少女「ペク・ナビ」 自分を事故から救ってくれたのは花も恥じらう美男子。 彼に出会ってから、ナビの目には他の人には見えないナニかが見え始めた。 それは人間の否定的な感情に寄生する「凶(キョウ)」という生物。 そして、平凡だったナビの日常は一変する。 ナビの前には、次々と男たちが現れるのだが。 「お前は特別な存在だ。ただ今はお前自身がそれを忘れてしまっているだけ」
世界を救い英雄となった大魔術師、シャーロット・エレノア。 生涯を魔法に捧げ、5人の弟子を大魔術師に育て上げた彼女は長い人生の幕を閉じようとしていた。しかしたった一つの心残り、「恋愛」ができなかったことで完全に消滅できず、シャーロットは子どもの体に戻り第二の人生を送ることとなる。 一方、師匠との別れを受け入れられない五人の弟子たちは彼女をしつこく探し求めるが…果たしてシャーロットは念願の恋を見つけられるのか?
豪華な部屋に華やかな服で目覚めた理花。前世は孤児として辛い思いをしてきたけど、今度の人生はお金持ち!?かと思いきや、何やら聞き覚えのある名前が続々と…。まさかここは武侠小説の中!?魔教の教主である冷たい父親に、私を殺す予定の小説の主人公。生き延びるためには武功を習得するしかない!果たして理花は小説のエンディングを変えることができるのだろうか!?
前世で読んだ小説の中の伯爵令嬢、バレッタに転生した私。おかげで、私の奴隷にと父が連れてきた少年の手によって伯爵家が皆殺しにされ、私が恐ろしい死を迎えることを知っていた。その悲惨な運命から逃れるために様々な努力をしたバレッタは、原作小説のストーリーから抜け出し、この世界の暗い真実に少しずつ近づいていく。ただ自由に生きたかっただけなのに、なぜか世界を救うことに!?果たしてバレッタは、自分の望む人生を見つけられるのか?
韓国の百合マンガと聞いて読み始めた本作。恐ろしさと怒りに最初から最後まで、体を震わせながら読んだ。 人の「悪」が次々と炙り出される。恐ろしいのは、一見いい人が「悪」に反転してゆく描写。頼りたい人、愛されたい人から無辜の市民まで自己中心的で醜い心、それを悪びれもしない様が次々と露呈し、主人公の絶望感が共有される。 そうして描かれる「悪」とは、家父長制の中で生じる歪み。 男の自尊心を守るために、そしてイエのために自己を消し、イエに守られるために反目さえする女たち。社会で押しつけられる息苦しい女性像に、逃げ場なく従う女たちの無力感にやるせなさを覚える。 そんな社会を生きる、老大臣の若すぎる後妻「奥様」は物乞いの少女と出会う。 物乞いの少女に豊かさと女性らしさを伝える「奥様」は、社会常識から少し自由な物乞いに闘う気力と自由を貰い、二人は次第にイエの中で共闘を始める……と書くと綺麗だが、実は二人の心中はかなり複雑。でもその複雑さが、相手への純粋さへと次第に変わる様子は、間違いなく百合。 閉塞感溢れる社会で、二人に明るい未来が待っている気がしない。それでも、先を見たくてページを縦スクロールする手が止まらない。そして怒涛の展開の末、訪れる感慨に……そして番外編の意外すぎる楽しさに、ようやく安堵のため息をつくことができた。