「硬く尖ってきましたよ…」誰もいない宮殿の一室で、伯爵令嬢カタリーナは、幼馴染みのジェラールに人目を忍び口づけられていた。初めてなのに、ドレスからまろび出た胸の頂きを摘ままれ、そこにもキスされて身体が熱くてたまらない。「どうしてこんなことを?」訊ねると、ジェラールは美しい瞳を曇らせて答えた。「これは罰です。僕を忘れた罰…」と。彼女は今夜の舞踏会で、久しぶりに会った彼のことがわからなかったのだ。カタリーナは病弱で、社交界デビューのために療養先から王都に戻ったばかりだったから。だからこんな恥ずかしい罰を?
どうしてこんなことになってしまったの!? 彼が運命の相手かどうか知りたかっただけなのに! 侯爵令嬢のソフィは、婚約した友人の幸せそうな姿を見て自分も恋愛しようと決めた。「大らかで包容力のある年上の騎士」が運命の相手と占われたが、それはソフィとの結婚を願う第二王子で騎士団副団長のアレクが仕組んだものだった。アレクと兄妹のように育ってきたソフィにとって彼は恋愛の対象外…のはずだったが、アレクが頼れるほど逞しい身体か裸を見せてほしいとお願いすることに。するとアレクから次は君の番だと言われ、ソフィも脱ぐことに…!
アナイスが目覚めたとき、そこにいたのはバルビエ国王オクタヴィアンだった。彼は二人は夫婦だと言い、記憶を失った彼女に献身的に尽くしてくれる。彼の優しさと甘い口づけ、濃厚な愛撫にアナイスは深く思考することができずに溺れていく。やがて記憶を取り戻そうとする彼女だったが、オクタヴィアンは無理に思い出さなくてもいい、と、アナイスをさらに激しく抱く。「すべては愛しい妻のために」と彼が用意した贈り物は夢のような空中庭園。外界との接触もなく過ごすアナイスだったが、やがてオクタヴィアンが彼女の過去を隠していると知り!?
「私のつくった靴を履いて、乱れる貴女を何度も想像しました。こんな風に──」マーケティング会社に勤める初歌は、仕事先で高級シューズブランドを展開する副社長兼デザイナーの桜井と知り合う。彼は出会ったときから、初歌の足を事あるごとに褒めてきて、奥手な彼女を振り回す。そんなある日、初歌の鞄のなかに無理やり押し付けられた大人のオモチャが入っているのを桜井に見られてしまい、なぜか高級ホテルに連れこまれて!? 「上司と遊んでいるなら、私が相手でもいいでしょう?」そう言われてベッドに押し倒されてしまい…。
「私に淫らで可愛い姿を見せて」愛し合って結ばれたはずが、なぜか離縁することに──?「淫らになる君の姿が見たくてたまらない」愛する相手と結ばれ、身体も心も満たされて、ビヴァリーは幸せの絶頂にいた。壁の花だったのに、侯爵ルーファスとの出会いですべてが変わったのだ。けれど、その幸せも長くは続かなかった。皇帝の崩御の知らせのあと、ルーファスが新皇帝となり、会えないまま、子爵家の娘では皇妃として不十分だと、一方的に離縁状が送られてきたからだ。離縁されたあとに妊娠がわかったビヴァリーは、皇帝の子どもを宿した危険さに気づき、平民として暮らしはじめるが…?
「あなたが達すると俺は嬉しい」新婚の夫に毎晩愛を注がれ無実の罪で投獄され、身分も財産もなくした伯爵令嬢クラリサ。そんな彼女を待っていたのは、死刑…ではなく美丈夫の第一王子エーリクからの求婚だった! “悪魔公”と呼ばれる彼は、異名とは裏腹に誠実で優しい。彼に何も返せるものがないことに引け目を感じながらも、日々、クラリサは、ただただ愛されることに──。初めての夜、ベッドの上のエーリクは少し意地悪に、だけど丁寧に愛撫してきて、クラリサの意識を快楽の底へ沈めて…?
「いい眺めだな、かぶりつきたいくらいだ」陛下の欲求は、初心なぽっちゃり娘を翻弄して──「柔らかい、そなたの感触は最高の癒しだ」 いやらしく体をなぞる指に、お腹の奥が疼いて…。宰相の娘シャルロットは、ぽっちゃりとした体型のせいで男性とは全く縁がなかったが、王城に招かれたある日、国王のマティアスから突然プロポーズされる!! どうして私なの? 初めてを捧げることになり、不安は残るものの「快楽におぼれてしまえ」とささやくマティアスの甘い声に、身も心も蕩け、想いを募らせていく。ところが彼が愛しているのは、この太った体だけ…。シャルロット自身を愛してくれているわけではないと知り──。
「これから1カ月間、恋人として奉仕させてもらうよ」広報部で働く梢が社内のチャリティーイベントで引き当てたのは、イケメン新社長・司馬雅樹とのデート権! 高級エステで磨き上げられドレスアップされた梢は、取材も兼ねて夢のデートを楽しむことにするが、密かに憧れていた彼の優しい瞳とアルコールに酔わされ、めくるめく快楽に身を任せてしまう。「もしかして昨夜のことを忘れちゃった?」一夜限りの過ちと思いきや、雅樹の恋人扱いはヒートアップ。期間限定&仮の恋人とわかっていても、溺愛されすぎに、本気になってしまいそうで──。
インテリアデザイナーの香澄が仕事先で再会したのは、学生時代の恋人・惟吹。今は豪華ホテルの取締役となった彼。その笑顔を見ると、身も心も虜にされた記憶が甘く疼くが、過去の痛みを思い出すと素直になれない…。惟吹は戸惑う香澄を食事に誘い、まだ彼女を愛していると告げる。「俺は香澄の全部が見たい。奥深くまで」ぶつけられた真っ直ぐな思いに、香澄の心もほどけていく。しかしその直後、「俺は君の忠実な犬になる!」と彼の口から、予想だにしなかった宣言が飛び出す。エッチはさらによくなってるのに、Sだった彼の豹変に翻弄され──!?
「甘い香りだ。私に食べられたくて誘っているのか?」フィアンセから一方的に婚約を破棄され、身の置き場をなくして宮廷で侍女として働き始めた伯爵令嬢のイルゼ。彼女はある日、皇帝ヴィルフリートの〈秘密〉を偶然知ってしまい、口封じのため彼の婚約者になるよう言い渡される。利害関係だけの愛のない婚約のはずが、夜ごとイルゼを溺愛し、その身体を開くヴィルフリート。戸惑いつつもイルゼは彼を愛し始めていく。だが、秘密が外部に漏れたことで、最後の一線を越えずにいた二人の関係も、国家の運命と共に大きく変わっていくことになり──!?
「俺は王子じゃなくても魅力的だろう?」ファンザム国の十番目の姫ロザリナはある日、森で雨に濡れたところを隣国の男フォーンハルトに助けられる。が、彼が狙われているのを咄嗟に庇い、ロザリナは毒矢に倒れてしまう。実はフォーンハルトはクレスタ王国の第一王子で、弟と王位継承争いの真っ只中だった! フォーンハルトに乞われたロザリナは、メイドと身分を偽ったまま彼の婚約者のフリをして王妃と弟の不正を暴く手伝いをすることになってしまう。からかいながらも愛を囁くフォーンハルトに、次第に惹かれていくロザリナだが…?
「星の数ほど女はいるが…俺は愛するお前としか身を繋ぐことはない」リタが初めてゴラド帝国皇太子であるエミディオと会ったのは10歳の時。小国の姫として大国に、持参金とともに差し出されたのだ。夫となる黒髪に赤い瞳のエミディオは、幼いリタには最初、美しく近寄りがたかったけれど、彼はリタを「俺の小鳥」と呼び、キスを教えてくれた。やがて迎えた床入りの夜。下着をはぎ取られ、胸元の小さな蕾を舌で転がされると、恥ずかしいのに感じてしまう。「身も心も無垢なくせに、我が妻は淫らな素質がある」と舌と指とで全身を愛でられて──。