これだからゲーム作りはやめられない!

やっぱ「ものづくり」っていいっ!て思える作品

これだからゲーム作りはやめられない! たかし♂
六文銭
六文銭

ゲームとか映画とかスタッフロールが流れるたびに、人が作っているんだなぁとか思っちゃうタイプなんです。 飛ばす人もいるけど、自分は、そこにドラマとか想像してしまうんですよねぇ。 スケールが大きいと何百人も関わって、その中には陽はあたらないけど細かい作業とか雑務とかやっている人もいるんだろうなぁとか考えると、感動もひとしおなんです。 みんなで作品を作っているんだと。まぁ、一種の羨望ですね。 さて、本作は、そんなスタッフ達にフォーカスした作品で、なかでもゲーム会社のお話。 「好きなことを仕事にする」 一見順風満帆にみえますが、そこは現実。 クリエイターとよぶには程遠い、サラリーマンすぎる発想と要求。 〆切りに追われ、よりよいもののために残業を強いられ、やりがいの名の下、搾取される情熱。 どこも同じで、なんとも世知辛いです。 そんな感じで、情熱も枯れはじめた主人公飯島めぐみのところに、情熱満々の後輩南拓也が現れて、徐々に初心の気持ちを取り戻していく・・・そんなお話です。 冷静(リーマン的タスク処理)と情熱(少しでも良いものを届けたいこだわり)の両側面で語られて、サラリーマンの自分には両方ともわかり、共感してしまうのです。 じゃれあいながらも、変に恋愛的方向にいかず、つかず離れずの二人の関係も、またいい。 働きたい人の需要と供給の関係か、エンタメ関連企業は「どブラック」なかおりがしますが、なんだかんだで好きなものがあって、それに関われることはいいことなんだと痛感します。 やっぱものづくりっていいなぁと改めて思わせてくれる作品でした。

ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 完全版

巨大で不気味な「魔」の魅力

ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 完全版 藤原カムイ 小柳順治 川又千秋
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

ゲーム「ドラゴンクエスト」の世界観を基にした漫画作品として、『ダイの大冒険(以下ダイ大)』と双璧をなす『ロトの紋章(以下ロト紋)』。いずれも独創性に溢れた、感動的な物語だが、作品の雰囲気はだいぶ異なる。 ロト紋で印象的なのは、敵対する魔王軍側のキャラクターの気味悪さだ。 バラモスゾンビ、知性を失った海王、ヤマタノオロチ、冥界の王、そして大魔王・異魔神……肉体がまるでアメーバや粘菌の様に広がり、触手を伸ばし、猛スピードで再生する彼ら。 スミベタで表現される闇の世界で、敵の余りの巨大さと不可解さに、手に負えない絶望的な戦いを強いられる勇者達。 ここで描かれるのは、人間の価値観の埒外にある者達の生き方、分かり合えなさだ。 ダイ大が、敵味方無くキャラクターの葛藤や成長を描き、読者の倫理観と共鳴する(大魔王バーンや冥竜王ウェルザーを除く)のに対して、ロト紋の敵キャラクターは、しばし倫理を根底から無効にして、読者を絶望させる。 そして不思議な事に、そんな絶望を、何故かもう一度味わいたくて、私達はこの作品に再び手を伸ばす。絶望からの回復が欲しいのではない。絶望の深淵を覗き込む事で、退廃的な安らぎを得る為に。

少年の初恋は美少女♂でした。

タイトル通りの話(歓喜) 

少年の初恋は美少女♂️でした。 小林キナ
天沢聖司
天沢聖司

初恋の女の子が「女装していた少年」だった主人公・牛若が、転校先の高校でその少年・竜ヶ崎と再開するところからお話が始まるのですが、この竜ヶ崎がただもんじゃないwww 学校でも女装しているだけじゃなくて「女装部」なる部活も立ち上げて、色んな種類の女装少年たちとめくるめく女装ライフを送っているんです。 そしてなにより、めっっっちゃかわいいんですよ竜ヶ崎…!こんな可愛い子が女の子のはずがない。 そしてさらに可愛いのが、あんなに毛嫌いしているくせに女装した竜ヶ崎のことがまだ好きな牛若…!!「女装男子は男だろ!ありえね〜!!」と自分に言い聞かせるように振る舞ってはいますが、竜ヶ崎のことが好きなのはバレバレもう二人とも早く付き合って…頼むから。 登場人物・絵柄・コマ割り・背景・装飾、全てカリーノ(かわいい)なものだけで構成されているところも好き…! 1話を読めばこの作品の良さが完全にわかると思うのでぜひどうぞ…!かわいいは正義 https://comic.pixiv.net/works/5851 (画像は第1話より。久々に再会したときのこの表情!この第一声…!かわいいがすぎる…) https://i.imgur.com/kBglNij.png

渋谷金魚

深草さんの罵詈雑言を惜しむ

渋谷金魚 蒼伊宏海
名無し

第1話で強烈な印象を残した深草(ふかくさ)さん。 主人公に対して、凄まじい罵詈雑言を残し、あっけなく退場…。 序盤で居なくなるには惜しすぎるキャラだった。 https://twitter.com/ReaderStore_JP/status/837540551494815745 特に深草さんの罵詈雑言は素晴らしいの一言。 「ごめん、無理。」 から始まって 「開けたら私は危なくなるでしょうが!」 「それくらい分かれよ童貞映画チビが!」 「逃げ回るだけでクソの役にも立たないわねぇ!!!」 「肉の壁になって私を守るぐらいできないの!!?」 「消火器にも気付かねぇから教えてやったのに!」 「何で「代わる」ってすぐ言わねぇんだよ!」 「昔のクイズ番組かお前はっ!!」 「せっかく「*気安い美少女*」の私がたまにはお前みたいなのもいいかと目をかけてやったのに!!」 「映画!? "トイストーリー"くらいしか知らねーよ!!*ボゲ*」 「あー!!こんな事ならパンツ見せるんじゃなかった!!」 「アンタに付いてったせいで惨々よ!!!」 「大体アンタと私じゃ存在の価値が違うのが分かんないの!?」 「どっちが生き残るべきか小さい脳で今すぐ計算しろっ!!」 「分かったらそこで童貞の まま・・・ 死・・・」 (深草さんの背後に金魚あらわる) 「月夜田くん、助けて・・・」 もし腹黒ヒロインとして生き残っていたら、その後の展開はどうなっていただろうか。 ほんっと惜しくて仕方ないキャラだった。

牙の旅商人

大剣を背負った女武器商人と少年のダークな旅路

牙の旅商人 七月鏡一 梟
ANAGUMA
ANAGUMA

そんな子連れ狼スタイルにピンときた人はまず読んでほしい一作。武器商人ガラミィ(※クソ強い)と家族の仇を追う少年ソーナの道行きを描くダークファンタジー。 まずもって表紙がアホほどカッコイイわけですが…。 七月鏡一先生原作だけあって銃器の描写は最高にこだわり抜かれています。 梟(ナイトオウル)先生のスタイリッシュかつ超高密度の作画で繰り広げられるアクションはとにかく見応えありすぎる。 旧文明の遺産として現代銃火器がジャンジャン登場して異形のものに火を吹くのにテンション上がらずにいられましょうか。 七月作品は『ジーザス』『闇のイージス』から入った身ゆえ、このジャンルで一体どういう感じになるのかドキドキだったのですが、安定感がスゴいです。 やはりキャラクターの心情描写と連動して重厚な戦闘が展開されるのは、ファンタジーに舞台を移しても変わらず! 力が欲しいときにもちゃんと汝に問うたりしてくれます。 物語もガラミィの持つ大剣と「鍵の書」の関係など、ファンタジーならではの壮大な謎が明らかになってきているところなのですが…。 ネックなのはずっと連載が止まっていること…。 皆さまなにか情報があれば教えてほしいです。 後生だ頼む…再開してくれ…!!