講談社マンガの感想・レビュー6283件<<1415161718>>新天地インドで生きたいように生きていく #1巻応援いま、インドによばれて 志真てら子兎来栄寿宮川千賀 現在、世界で最も人口の多い国はどこでしょうか? 中国。 と言えたのは去年までの話で、2024年現在はインドが中国を抜いて1位となっています。数学に強い国民性もあり、今後インドから超巨大IT企業も続々と誕生していくのではないかと期待されています。私自身もインドの将来性に期待して少しばかり投資をしていたりもします。 本作は、そんなインドに恋人の都合で連れてこられた漫画家志望だけど、28歳フリーターのなつめの物語。 なつめの彼氏は、なまじ稼ぎが良い出世頭なだけに、なかなか芽の出ないなつめに対して家事を無意識的に強要してしまう前時代的な価値観の持ち主。 もやもやとした感情が蓄積していたところにアニメやマンガが好きで日本語を覚え、タクシードライバーとして働いているルビーとの出逢いが彼女の人生に大きな転機をもたらしていきます。 「女だから」という理由で未来を閉ざされてしまい、自分が本当にやりたいことをやれない悩みや辛さは万国共通。日本にいると自由奔放に見える国であっても、蓋を開けて見ると思いもよらないきつい縛りがあったりします。まだまだ古い価値観の残るインドでは、女性の権利や立場は今後の変化に期待するところも大きいです。 中盤で登場するアニメ制作会社のCEOビジャヤや、インド在住25年目のさつきらもまた社会において女性であることから抑圧を受けてきた者たち。そうした逆境に立ち向かって戦ってきた彼女たちの姿に勇気づけられる人も多いことでしょう。女性はもちろんですが、さまざまな理不尽を押し付けられてきた人は共感できるのではないでしょうか。 インドマンガとしても楽しめる部分がたくさんあります。 先日、『地元最高!』の作者の方がガンジス川に入って倒れたというニュースがありますが、作中にまさにこれではないかという描写が登場します(お大事にして続きを描いていただきたいです)。 またチャパティを使った家庭料理を作るシーンや、盛大に行う結婚式での写真など文化を感じられれるところもあれば、世界遺産のタージマハルにまつわるエピソードも印象的でした。クトゥブ・ミナールやアグラセン・キ・バオリなどの名所、インドのアニメ・マンガイベントの「デリーコミコン」なども行ってみたくなりました。 前を向きモチベーションをもらえる本筋と、濃厚なインドの香が立ち上るような描写が上手く融合している作品です。インドで人生見つめ直す。いま、インドによばれて 志真てら子starstarstarstarstar_borderPom 同棲中の彼がインドに転勤になり、漫画家としてあまり上手くいっていない、なつめは彼との結婚を前提にインドに行くことに。 海外に行って、こんな良い出会いあるのか?!ってくらい、良い出会いをして、人生見つめ直せたなつめちゃん。絶妙〜に彼氏さんの一言一言がチクチクチクチク刺さってなつめちゃんの心に積もってくるんだよなぁ。 それに自分の人生見つめ直せるなんて、良い時間だな〜。 異文化に触れて、分かること、知ることもある。 旅って良いな、素敵だな。 #1巻応援プロの仕事ザ・ファブル 南勝久starstarstarstarstaralank主人公自身がプロなのはもちろん、実は周りのキャラクタ達も、それぞれのプロ意識というか、自分の責任みたいなものを考えているように感じられるのが好きです(全員ではない)。殺し屋の話なので当然暴力的なシーンも出てきますが、ちょうどいいハラハラ感。怖すぎずのんびりすぎず、時折ギャグも入れてくるし、時折切なさもある。66話目の最後のページとか、グッとと来ました。 おすすめです。1日外出券、手に入れすぎじゃない?!1日外出録ハンチョウ 福本伸行 萩原天晴 上原求 新井和也starstarstarstarstar_borderゆゆゆどれだけオイシイ商売なの、チンチロ。 養分たちにはできない、数ヶ月に一度の贅沢な24時間。 その地上生活、日々身を粉にして地上で働く我々も憧れてしまうほど、ゆったりとしている。 そんな休日を先週は過ごしただろうか? では今週は?! 昔、海外旅行前に読んだブログに、旅行費を滞在時間で割って、一分一秒の価値を考えて計画をたて、行動しろと書かれていたのだが。 班長は一分一秒でなく、一食一食に全力投球。 ゆったりとしているというのは、つまるところ班長の大槻が美味いものを食って帰るという、ただそれだけなのだけど、贅沢な時間の使い方に憧れを抱いてしまう。 有名作品のスピンオフで、変化球を楽しもうとしたら自分に当たって体にねじ込まれたような気持ちになった。 贅沢な時間の使い方を真似したい!BBQと付き合いたての新婚さんと焼いてるふたり ハナツカシオリstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ二人の関係の変化と、ひたすら美味しいものを食べる姿を愛でる漫画です。 BBQというと、アメリカの番組「バーベキュー最強決戦!」を思い出すのですが、日本のBBQです。 焼くのは同じですが、使用する器具はこじんまりしています。あちらがすべて大きいともいいます。 でも出来上がりが美味しそうなのは一緒で、見ていて食べたいな〜と思ってしまいます。 出会い系アプリで出会った二人にはChemistryがあったようで、ページをめくったらもう結婚していました。 付き合いたてホヤホヤなので、ちょいちょい惚気が全面に出てきます。 肉や魚を焼く姿を眺めるだけでなく、「ヒューヒュー焼けるね!お二人さん!!」と煽るべきなんでしょうか。 書いていて恥ずかしくなってきましたが、タイトルはそんな感じの、二重の意味がありそうです。 ある意味、肉との出会いも一期一会。 良き出会いに感謝を。ドクターとしてだけではなく、人間としてスゴイ!!K2 真船一雄干し芋2巻読了。 オススメされて読み始めました。 確かに面白い!! 一話完結ですが、それぞれの話に出てきた登場人物が後々出てきたり、症状で病名が分かり、その解説の絵もとても丁寧に描かれているので、勉強にもなる。 人情噺もあり、鼻の奥がツーンとすることもあり、名作。 ❝K❞の刻印のあるメス8本を見つけるのも楽しみ。 時間を見つけて最後まで読みたい。第二部まだ待ってます魔女に捧げるトリック 渡辺静starstarstarstarstar斎藤※ネタバレを含むクチコミです。色んなしくじりがあるんだなと思って面白いシクジリンガーの猫 てらおか現象starstarstarstarstar斎藤※ネタバレを含むクチコミです。今更ながら、『宇宙兄弟』初読。宇宙兄弟 小山宙哉 セキネシンイチ制作室starstarstarstarstar_borderゆゆゆあれほど人気を誇ったアニメにも映画にもすれ違わない生活だった。 なのに、2024年の今日。 たまたまたまたま漫画アプリで目に入って、読んだ。読んでしまった。 そして、読み始めた冒頭から焦った。 「2025年」が未来のように描かれている。 いや、来年だぞ。すっごく近いぞ。 ということは、2024年の今、今すぐ読んでおかないと、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の舞台となった未来が過去になってしまったのと同じような、複雑な気持ちを抱きながら漫画を読み進めることになってしまう。 なので、慌てて読んでいる。 登場人物は優秀な弟と凡才な兄かと思いきや、兄もかなり優秀。くすぶってしまっただけで、ものすごく優秀。 宇宙へ行くんだもんな。そうだよな。 読みながらも、ふと思う。 なぜ私は今まで読まなかったのか。 タイムリミットに焦りながら読んでいる。 漫画の中の未来を未来にしたまま、読むために。面白いのにもったいない!新装版 度胸星 山田芳裕starstarstarstarstaralank主人公とその妹の名前とか、火星に現れた謎の四角いやつとか、候補者にヤクザがいるとか、設定が面白い。何よりトラックのデコが刺さりました笑 が、終わり方がなんとも切ないというか悲しいというか。これでおわり?!という。これから発展しそうな要素がたくさんあっただけに、もったいない感じがしました。 それでも充分楽しめます。宇宙好きにはもちろん、そうでなくとも、夢を追うとか、それぞれの背景とか、人間ドラマとしても面白いです。おすすめです。ヤエ子ちゃんという少女の胸の内ヤエ子ちゃん うさざ名無し大人になる、成長するってこういうことなのかなと。賢くなるとか落ち着いてくるとかだけでなく、空気を読んだり好きなものを我慢したり、心に蓋をしたりも含めて。セリフも絵柄もシンプルだけど、良さもまっすぐ伝わってくる感じがしたし、あの子との再会には胸が熱くなりました。死ぬほど気持ち悪いちーちゃん 押見修造 内藤瑛亮 「毒娘」製作委員会starstarstarstarstar生卵押見修造っぽくないストーリー 内藤監督っぽい めちゃくちゃ良い この不気味さと気持ち悪さ そして漫画の中で何も解決してくれない こんなの映画見に行くしかないじゃん…最高のプロモーションだよ… 絶対見に行くからな…待ってろよ…今読むべき読切なのでは?働く! スーパーマン 多喜ざわゆきstarstarstarstarstarNano4月に入り新年度や新生活を迎えてる人が多い今、読むにふさわしい作品なのでは!?今作はスーパーで働く人たちの物語だけど、業種に関係なく人と接することや働くことに関しての考え方がすごくタメになる。スーパー業務経験者は特に共感することもあると思う! 主人公吉岡さんや萩原さん、その周りの人もいい人たちで、嫌なことを人に言ってしまったという失敗をそのままにしない吉岡さんがとってもかっこいいし自分もこうなりたいと思いました。店長も理想の店長過ぎて好きです。労働頑張りたいって気持ちになれました!一部の人への注意喚起ポテトラブル ザシマ名無し※ネタバレを含むクチコミです。ヤニねこ実写化!!!!ヤニねこ にゃんにゃんファクトリー名無しhttps://yanmaga.jp/columns/articles/4633湿度の高いちょいエロラブコメ身体だけはドストライクです しらやま琴名無し球児の汗の匂いが誌面から感じるような湿度の高い話でした。筋肉フェチだったけど、それと恋愛とは別!というオチが良かったです。つらい、かなしい【コミックDAYS読み切り】ぬめぬめして 水越翔大starstarstarstarstar_borderゆゆゆ吸血鬼が見つかった。 「ぬめぬめして」など、わけのわからない音しか発さない。 にんにくも十字架も効かないけれど、太陽の光で火傷し、血液で驚異的に回復する。 その吸血鬼を極秘裏に研究している施設へ取材に来た御蔭。 キャラクターたちがキメッキメなポージングやセリフを繰り出し、陽キャかよ、正義かよ、眩しいよ、とやられそうになったところで急展開。 サムネイルはなんだか不気味、怖い話か嫌な話か悩んでしまう。 だけど、読み進めて、伏線が明らかになったとき、悲しさがつのる。一所懸命なお兄ちゃんが好き避雷兄 都旭名無し妹を好きすぎる兄がかわいい デスボイスのくだりが面白かった圓-madoka-の感想圓-madoka- 都旭starstarstarstarstar愛蘭・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 強者と弱者という曖昧で理不尽なイジメに立ち向かえるように私も尽力したいと思った。 ・特に好きなところは? 主人公赤根が最後にイジメていた鞠川をぶん殴ってスカッとしたところ。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 新しい切り口で描かれていて、圓という通貨を使う事で、世の中の縮図が学校という世界観に落とし込まれていて考えさせられる作品。シリアルキラーの認知的共感能力DYS CASCADE 中川海二starstarstarstarstarこば※ネタバレを含むクチコミです。ハラハラする!やんごとなき一族 こやまゆかりstarstarstarstarstarこめつぶ身近にはない一族の話で、とてもひきこまれます。 セレブの世界に放り込まれた佐都。 夫が妻を守って誠実な姿勢を見せ、妻も夫の期待に応えて頑張って問題解決をはかるお話です。 ドロドロもありますが、立ち向かっていく姿が見ていて気持ちよく、こちらもすっきりします。サクサク読み進めちゃいました。 ドラマも凄く好きだったので、また見ようと思います 表紙の涙が目に止まりました。百年のワルキューレ 三月薫starstarstarstarstar_borderPom 2巻でまとまったのがすごいな〜。 この物語、フォンタジーと言って良いのでしょうか(?)ゲームの世界に入ったような感覚になりました。 ニコライの何とも言えない表情の涙が印象的でした。 ニコライと対峙するヴィクトル王も、完璧に憎めず何だよな、ニコライの気持ちを思うと、本当に切ない。 家族の仇を打ちたいだろうに、、ぐっと堪えてヴィクトルと同じになってはいけない。その通りだな。 アーシャの存在のおかげかな。 愛の力ってすごい。時にものすごいパワーを与えるし、与えられるし、ニコライ達を通して、人の心の色んな感情を教えてもらえた様な気がします。 表紙の涙に、この物語の伝えたいことが全て詰まっているのかなぁ〜。愛じゃよ… #読切応援パラダイス性夜 ザシマstarstarstarstarstarNano初っ端ゲロの描写がすごく良くて、そういうフェチか性癖殴り合いものかと思ってたら、めちゃくちゃに愛の話だった…。カムリの愛もマグロちゃんの愛もてぇてぇよ…!! 一度読み終えてから改めて読むと「付き合いたいとかじゃなくそばに居られたらそれで…」「まぁあたしも同じようなモンかな!!」この台詞がヤバイ~!!あと絵がめちゃ好きです。二人が手をぎゅっとするコマが特にいいし、マグロちゃんの気持ち考えると…あ~~~!! もう一つ超個人的なこと、冒頭のゲロや殴るとこやらおじさんやら血やらの描き方がマジで自分に刺さってるのでザシマ先生とは性癖があっているような気がします。今後も期待!この空気感が田島列島なんだと思う田島列島短編集 ごあいさつ 田島列島干し芋『ごあいさつ』ってそういう❝ごあいさつ❞でしたか。 まさか、不倫相手のお宅に正妻がご挨拶に行くっていう。 完全に不意打ちを食らった感じでした。 それも、粛々と波立つこともなく過ぎて行く日常の一コマのように描かれていて、この独特の世界観が田島列島なのだと思う。 『おっぱいありがとう』結構好き🎵 <<1415161718>>
宮川千賀 現在、世界で最も人口の多い国はどこでしょうか? 中国。 と言えたのは去年までの話で、2024年現在はインドが中国を抜いて1位となっています。数学に強い国民性もあり、今後インドから超巨大IT企業も続々と誕生していくのではないかと期待されています。私自身もインドの将来性に期待して少しばかり投資をしていたりもします。 本作は、そんなインドに恋人の都合で連れてこられた漫画家志望だけど、28歳フリーターのなつめの物語。 なつめの彼氏は、なまじ稼ぎが良い出世頭なだけに、なかなか芽の出ないなつめに対して家事を無意識的に強要してしまう前時代的な価値観の持ち主。 もやもやとした感情が蓄積していたところにアニメやマンガが好きで日本語を覚え、タクシードライバーとして働いているルビーとの出逢いが彼女の人生に大きな転機をもたらしていきます。 「女だから」という理由で未来を閉ざされてしまい、自分が本当にやりたいことをやれない悩みや辛さは万国共通。日本にいると自由奔放に見える国であっても、蓋を開けて見ると思いもよらないきつい縛りがあったりします。まだまだ古い価値観の残るインドでは、女性の権利や立場は今後の変化に期待するところも大きいです。 中盤で登場するアニメ制作会社のCEOビジャヤや、インド在住25年目のさつきらもまた社会において女性であることから抑圧を受けてきた者たち。そうした逆境に立ち向かって戦ってきた彼女たちの姿に勇気づけられる人も多いことでしょう。女性はもちろんですが、さまざまな理不尽を押し付けられてきた人は共感できるのではないでしょうか。 インドマンガとしても楽しめる部分がたくさんあります。 先日、『地元最高!』の作者の方がガンジス川に入って倒れたというニュースがありますが、作中にまさにこれではないかという描写が登場します(お大事にして続きを描いていただきたいです)。 またチャパティを使った家庭料理を作るシーンや、盛大に行う結婚式での写真など文化を感じられれるところもあれば、世界遺産のタージマハルにまつわるエピソードも印象的でした。クトゥブ・ミナールやアグラセン・キ・バオリなどの名所、インドのアニメ・マンガイベントの「デリーコミコン」なども行ってみたくなりました。 前を向きモチベーションをもらえる本筋と、濃厚なインドの香が立ち上るような描写が上手く融合している作品です。