mampuku
mampuku
11ヶ月前
自由にいきるとは何か 欲望とは何か 社会で暮らしていくとはどういうことか 善悪とは何か 食べるとはどういうことか 現実世界を遥かに凌ぐ多様な人種、生物種、民族、価値観が絡まり合いながら各々がそれぞれの“明日”と向き合っていく。 猫のように気ままに振る舞ってきた獣人のイヅツミはいざ自由な地上に放り出されたことで、本当の自由とは何かという問いに直面する。 そんな戸惑う彼女にマルシルは、嫌いな野菜も我慢して食べ、よく運動し、健康で長生きしてほしいと懇願する。すなわち、自由とは何かという深遠なる問いに対する一つの手がかりとして、「健康に生き続けること」こそが自由を叶える方法なのだと一つの“道”を提示したではなかろうか。 というか自由とか欲望とか語りだすと収集がつかなくなるので簡潔にまとめると、たとえファンタジー世界であろうと変な奴らばっかであろうと、飯を食うという普遍かつ不可避な事象の前ではその人なりの哲学や生き様が現れる。人は思考や欲求によって食事をし、食事によって作られた体、食事によって生きながらえた生がまた新たな思考や欲求を生むのだ。
名無し
11ヶ月前
#介護ロボットが人類を削減している SUEY タイトルでわかるように、ディストピアものってやつだろう。 しかし、介護ロボットが秘密裏に、というのは新鮮な読み味がある。介護ロボットは、人知れず老人ホームで、あるいは別の場所で、誰かに寄りそう。それが「コストのかかる人間は不要」というシステマティックな、人間味のない感情で人間を「削除」していく。 ロボットと人間の戦争、のように派手は出だしではないが、日常から否日常に、じわりと移り変わる恐怖から始まる。 それと対比されるのは、人情だ。 1話からでもわかるように「見舞いにもこなかった人」がその実「母のために頑張っていた人」でもある、そういった人間の表裏を含め、人間に対する確かな愛情を感じる。これはこの作者の作風であろう。 他にも、ホームレスや元ヤクザと思われる人、精神疾患の人、そんな人たちが出てくる。 しかし、この人たちが、この関わりがどこか「暖かい」と感じさせてくれる。 さて、現実の話に戻ろう。 「社会のお荷物など、削除してしまえばよい」 こんな、血も心の通ってないような意見、残念ながら耳にすることがある。 それを望まない私の心、これは「人情」なのだろうか。 それ以外に「お荷物」と呼ばれてしまう人を、守る「理屈」はないのだろうか。 まだ四話であるが、この重いテーマと今後どう向き合っていくのか期待。 個人的には、貫太というキャラクターのまっすぐさというか、不器用な雰囲気が好きである。 面白い漫画でした。
ゆゆゆ
ゆゆゆ
11ヶ月前
あなた知ってますよね、と言わんばかりに紹介されるジョージア・ガイドストーン。 いや、まったく知りませんでした。空想と思っていました。本当に実在した(過去形)んですね。爆破されたんですね。穏やかでないですね。 そのストーンヘンジのような巨大石版に書かれているとおり、人類が5億人をきるには誰を残して誰を消すか、取捨選別が必要だろう。 介護ロボットが高齢者を取捨選別しているとあるけど、高齢者がいなくなるだけでは到底足りない。 でも数十億人が死につつ、地球はクリーンでなければならない。 そこで暗殺部隊のような、現状は介護ロボットであるロボットがこれから大々的な出番を迎えるということだろうか。 (※現在4話まで公開されているところです) しかし、その介護ロボットに、もしロボットとしての機能を果たせない個体が現れたら? 最近、CHAT GPTは意思を持つけど自由意思を持っていないという話をチラッと聞いた。 意味がわからないなと思ったけど、はぐれ介護ロボットの出現に、運悪く自由意志を持ってしまう個体が出るかもしれないということかなと、わかったような、わからないような。 物語として介護ロボット単体が悪いわけではないようだ。 介護ロボットをロボット三原則に反している存在にしてしまった黒幕が悪い。 少し不思議な未来の話と見せかけて、今の世界としっかりリンクされている。 陰謀論と創作の違いはどこかしらと思ってしまった。