あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前
現実世界の冒険譚は、非現実的ファンタジーに比べて地味でカタルシスに欠ける反面、自分でも同じ事ができそうな、地に足のついた希望があって、私は現実世界を同じ様に歩いてみたくなる。『思えば遠くにオブスクラ』も、そんなちょっとだけ「うずっ」とする感覚が味わえる作品です。 本作は、異国の地での生活と仕事を通じて、一人の女性の「自信の無さ」がほぐされてゆく物語です。 主人公は勢いで越して来たベルリンで、同居人に背を押され、何の準備もなく行き当たりばったりの生活をし、存外いい加減なベルリンに染まっていく。 ドイツの食を堪能しながら時になんちゃって和食に挑戦したり、気候に戸惑ったりワークライフバランスを学んだりするうちに、主人公の顔が緩んでくるのが羨ましくなります。 仕事では一眼レフカメラの「レンジファインダー機」の扱いが面白い。視覚表現者として優秀な主人公ですが、とある理由で自己と周囲の視覚認識にズレがあるらしい事にわだかまる。それ故に正確さ・厳密さを求めてきた彼女が、この曖昧でままならない機材を託されての変化が、何とも興味深いのです。 頭の中の「暗い部屋」で立ち止まっている人が、外に出て(外国に行く事も含め)少しだけ離れて自分を見て、知り、楽になる。そんな地味でも大切な変化の物語は、どんな大袈裟な物語よりも私にとって切実かつ爽快なものでした。 ベルリンはじめヨーロッパの光景は美しく、食や人々の描写等、エッセイ的表現が楽しい。一コマも読み逃すのが勿体ない、何度でも読み返したい作品でもあります。
名無し
1年以上前
分かります、あの神威が懐いたのが昴流にが似ているゆえなんだなあと勝手にうんうん納得して読んでいた記憶があります。 星ちゃんの例のセリフの続きは何なのだろうかと考えながら生きてきました笑笑 アニメ化きっかけお読みになったんですね。新しく読んで下さる方がいてとっても嬉しいです! 初見の感想は2度と味わえないので…… ツバサは、スターシステムとハイパーリンクを用いている作品になります。 他のCLAMP作品に出た登場人物たちがツバサに登場したりします。(「異世界の同一人物」、「同じだけれど違う人」と漫画では表現されてます) 全く同じ人ではないけれど気質や心持ちが同じような人と考えて貰えればと思います。 そのため昔のCLAMP作品を読むとさらに面白くなるかと思います。 でもCLAMP作品はかなり作品数が多いので、読んでみたいというタイミングで読まれるが一番よいかと思います。 かくいう私もカードキャプターさくらの後にツバサを見て、その他のCLAMP作品にはまるといった感じです。 また、ツバサを読む際には『×××HOLiC』と一緒に読まれた方が吉です。 (この秋『×××HOLiC』は舞台にもなります) こちらに関してはツバサ本編にリンクをしてくるので、「こっちの作品でこうしたのがあっちの作品にああいう影響を与えるのか」という体験ができるかと。 ツバサ単品で見ると多分話が繋がらない、分からないところが出てくると思います。 あとツバサのニライカナイ編については本編後のお話なので先に読まないようご注意下さい。 内容については語れないのですがとにかくボリューミーな作品です!! 心が揺さぶられることは確実なのでツバサもそしてもしよろしければ×××HOLiCも楽しんでください。 長々と失礼しました。