「神」は淫らで美しく、人々を魅了する存在――商業国・ガラで神となるのは、美貌と技芸に優れた最上階女郎。だが、神は数年で命を落とす。次の神に選ばれたのは東の楼閣の最上階女郎であるタキの姉だった。報を受けて恋人と心中を図る姉を見たタキは、二人を逃がし身代わりとなる。死を覚悟していたが、黒豹国主と呼ばれ恐れられている国主・リイドは、男と知ってなおタキを神に仕立てようとした。無垢な身体を拓かれ、タキは夜ごと快楽を植えつけられることになり…。
「紅葉を嫁にもらってよかった」同棲生活を始めた俺、谷本紅葉(たにもともみじ)は官能小説家。エッチシーンを書くのが苦手だったおれも、恋人・龍(りゅう)との甘いエッチのおかげで少しは上達してきた気がする。「もっと深くまで、龍が欲しい…」いろんなとこでエッチ三昧のラブラブ同棲生活を満喫していた俺に舞い込んできた仕事は、SM小説を書くこと。ねぇ龍「SMっぽいセックスしてみない」ってお願いしても怒らない?大人気のハニーラブV第二弾が登場!
34歳独身。人たらしの貴生は、結婚願望がありながらも、プロポーズを断られて以来、恋愛から遠ざかっていた。会社帰りに偶然入った店で、美貌のバーテンダー・樹に出会い、寂しそうな笑顔に惹かれていく。男性相手に運命を感じたのは初めてで、つたないながらも、貴生は樹をデートに誘うが……?
高校生の和佐と中学生の涼史は、5年前に親同士の再婚で義兄弟になった。幼い日は「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と懐いてくれて可愛かったのに、格好良く育っている涼史は反抗期のようでそっけない。呼び捨てにしてくる涼史に「なんでお兄ちゃんって呼んでくれなくなったの?」って訊いても、はぐらかされるばかり。それでも義弟が可愛い和佐はしょんぼりだったが、ある日、涼史に突然キスをされ…!?
宏樹は久坂彰信が好きだ。もういつからかは分からない。彰信は久坂組四代目組長の長男だが、家を継ぐ気はないと言い普通の会社員をしている。無口で無愛想だが、足の不自由な宏樹が通うリハビリセンターの送迎もずっとしてくれている。そして週に数回、宏樹を抱く。友人でもないましてや恋人とも言えない関係を続けて十年以上。彰信の気持ちは見えないけれどこのまま続けばいいと思っていた。しかしある日、予期せぬ久坂組の跡目抗争に巻き込まれて…?
長年付き合っていた恋人に一方的に別れを告げられて一年が経った。ある日飯島佳史は、元恋人の病死を彼の弟・南方修司から聞かされる。悲しみと後悔に暮れる佳史。そのあげく追い討ちをかけるように「病気だと聞かされて兄貴の元から逃げたんだろう?」と鋭く責め立てられ、憎しみの余りか陵辱されてしまう。何も知らされていなかった佳史は修司の誤解に戸惑いを隠せず…?
春日組組長の入院により、組の存続危機が蔓延する中勃発した後継者問題での内部抗争の最中に篠原冬真はいた。弱冠26歳で組長相談役の冬真は、組長が次期に望む堤という男を捜す決意をする。数年前突如姿を消した堤は、廃墟寸前のビルで悠然と気ままに過ごしていた。その堤の組に戻る条件は、冬真の白皙の躯───。組長の望みを叶えるため躯を差し出す冬真。愛撫に不慣れな躯は、乱されていく毎に疼いてゆく。次第に待ち望んでしまう快感。だがその代償は…。
その男の通り名は『faceless-man』――。眼鏡屋店員の瑞穂は、眼鏡が似合うイイ男が好きなメガネフェチ。ある日接客をしたのは、整いすぎて無個性な顔の男。馴染みのゲイバーで、違う眼鏡と違う服装の彼に再会。声をかけると「よく――俺が分かったな」と言う。彼は高槻亮介、『眼鏡を替えると別人になる』探偵だ。亮介に興味を持った瑞穂は、無理やり首を突っ込んだ浮気調査中に、色仕掛けをしてみるが、逆に亮介のテクニックに溺れてしまう。一方、事件は思わぬ方向に進み…?
陵辱に綻ぶ華
櫻井雅巳は厚生労働省のプリンスといわれるエリート官僚。出世を狙い不穏なカジノバーを偵察するが、居合わせた政治家秘書の吉敷にムリヤリ犯されてしまう。弱みを握られ、複数の男たちに痴態を晒す日々が始まる…。次第に雅巳の躰は辱められて感じる肉体に変化していく。トップに伸し上がるには綺麗事だけでは叶わない。そんな現実を思い知る雅巳は、凌辱に耐え、吉敷の秘密を暴くチャンスを掴む!! 失脚を画策するが、それも吉敷の計画どおりで!?
真夜中の標的
メンズオンリーの高級会員制バーのクールなカリスマ男娼・天野那月。ある晩を境に、那月と関係した男が次々と殺されていく……。殺人容疑がかかる那月だったが、新宿署の神崎史朗に事件のおとり捜査の協力を依頼される。バーで遊び相手のフリをする史朗にキスを許し、初めてときめきを覚えた那月は、それだけでは足りなくて史朗を誘うが、捜査外では冷たくて見向きもされず―――!? 商業未発表作も収録したシリーズ第一弾!
天の浮き島に住む長命な天人の桐羽は、人間に騙され「神」として地上に囚われた。神は国の宗主と「契り」を結びその身を明け渡さなければならず、歴代の宗主に慰み者にされてきた。今また代替わりすることになるが、新しい宗主に起ったのは桐羽が最も敬遠する男――軍の最高統括者である敷島だった。傲岸で冷徹な敷島は冷ややかな視線で桐羽を無下に扱う。そして敷島に対し反抗的な態度の桐羽は、触手を操るおぞましい淫具で苛まれることになり――。
長期休みに実家の神社で神主のバイトをすることになった橘 天月。ある日お勤め中に、スサノオという凛々しい神様が現れて、童貞だからとお供え物の代わりに身体を奪われてしまう。さびれた神社の参拝客を増やすために力を貸してくれるものの、その都度、スサノオにたくさん恥ずかしいことをされてしまい――?