社内に響く二人の声は今や風物詩。朋美が出した企画を広伸が無理と言い放ち、二人がケンカになるのは日常茶飯事。それでもいつの間にか二人の意見が融合し、考えられていた以上のものが出来上がるのもいつものこと――この二人、本当に馬が合わないようだと思われているのだが、実は大学時代から付き合っている。マンションは向かい合わせで、ベランダ越しに行き来できるほど。お互いのベランダを行き来しながら、二人きりの空間ではラブラブ。朋美は同期の結婚式に出席し、結婚を考えるようになる。仕事はやめたくない、でも結婚するなら広伸がいい。そんなことを考えていたが、彼には言えない。それに新卒の受付嬢が広伸に近付いてきて、彼女は努力して彼に見合う女性になろうとしている。そんな彼女の姿にイライラ――二人の仲が微妙になっているときに広伸に長期出張の依頼が入る。不安、遠距離、そしてライバル――仕事にも恋にも一生懸命な朋美に広伸が思わぬ言葉を。オフィスにひみつのドキドキラブライフ。
『この娘を他の男に抱かせるぐらいならば、死んだ方がマシだ』三歳のとき戦争で家族を失ったオリヴィアは、異国の公爵家当主ダーヴィトに引き取られて育った。仲睦まじい父娘の幸福な日々は、やがてオリヴィアの成長と共に形を変えていく。いけないと分かっていながらもダーヴィトへの執着が止められないオリヴィア。オリヴィアの世界を独占したい欲求に苦悩するダーヴィト。歪んだ愛を抱え合ったふたりは、やがて背徳の夜を迎える。オリヴィアの無垢な身体を開き、淫らな悦びを教えていくのは、いつだって温かく彼女を守ってくれたダーヴィトの大きな手だった。「ふれて、おじ様。もっと私にふれて」。ダーヴィトの蜜愛に夢中になっていくオリヴィアだったけれど、ある日、彼との関係の真相を知ってしまって……。親子愛? 男女愛? 違う、ただ愛してるだけ。――この愛に、名前なんてきっとない。
「これであなたはわたしのものだ」落ちぶれた男爵令嬢エドナは生計を立てるために家庭教師をしていたが、ある日男爵家を支援する名目で侯爵ライルから結婚を申し込まれる。金で買われて侯爵家に嫁いだわたしは、毎夜ライルから淫靡に調教される。なぜわたしを見初めたのか語らないライルだが執着と嫉妬とで昼夜問わず淫らに責められてしまう。わたしは彼なしでいられない体に開発される。けれど彼の嫉妬があまりにも激しすぎて……。無垢で純粋だったわたしの体はライルの手によって淫らに乱される。
林檎酒を作る農園の娘であるティアーヌが、15歳年上の王子のレオポールに見初められてしまった。初めて会った日から体中の匂いをクンクンされて、不思議な気分だったが、ティアーヌも、あっという間に恋に落ちてしまう。レオポールから結婚を申し込まれるが、国王陛下から結婚の許しが出るまでは、愛人として王宮に住んでほしいと言われ、一緒に住むことに。レオポールは、優しくて素敵なのだけど……。スケスケ衣装が大好き&匂いフェチな変態王子だった。でも、好きな人の趣味は受け入れたい。王宮での生活を送っていたある日、結婚を国王陛下からは大反対されてしまう。さらには、庶民のティアーヌが正妻扱いを受けていると、使用人から嫌がらせをされてしまう。明るく前向きなティアーヌの運命はいかに!? 年の差溺愛ラブストーリー。
天真爛漫なカタリーナは、家の事情で心に病を持つ相手と政略結婚をさせられることに。だが相手は前から想いを寄せる隣国のエドワードだった。喜んだカタリーナだが、兄から「彼には悪い噂がある」と言われてしまう。しかし再会したエドワードは「素敵なレディになったね」と病など患っていないようなやさしい笑顔を見せる。婚前から毎夜エドワードの甘い戯れに喘がされるのだが、彼が夜な夜なベッドを抜け出していることを知った。邸の中を歩き回るエドワードに声をかけたが、その目にはカタリーナは映っていない。「エド……どうしたというの?」カタリーナの不安は大きくなる。どんな時も傍を離れないエドワード。カタリーナの膝の上でうたたねをし、夜伽は日ごとに激しくなる。そんな彼の原因不明の心の病を、なんとか癒したいと思い始めるカタリーナだったが……。無邪気な伯爵娘と秘密を抱える公爵、エドワードの恋愛物語!
昏睡状態から覚めた時、ホリーは記憶をなくしていた。彼女の義兄で婚約者だという美貌の男アルフレッドは「事故で頭を打ち記憶障害が出たのだろう」とホリーに告げる。突然のキス。婚約者の特権とばかりにアルフレッドは肉体を求めてくる。戸惑うホリー。しかし情熱的に迫られて次第にアルフレッドに惹かれていく。もう一度彼を愛すると決めた時、赤い薔薇のイメージと共に訪れる悪夢が、ホリーに真実を告げた。『彼は仇だ。父を殺した』。逃げようとするホリーだがアルフレッドの執着愛がそれを許さない。監禁されねっとりとした愛撫に体も心も蕩けていく。こんなことを許してはだめ。わかっているのに感情はあっけなく理性を裏切る。甘い誘惑の糸で心を縛ろうとするアルフレッドと必死で抗うホリーの攻防は、徐々に蘇る記憶と共に新たな局面を迎えるのだった。アルフレッドの愛は本物なのか。ホリーに幸せは訪れるのか。ロマンティックヒストリカル。
小国の公女レーアは、ある雪深い夜にヴォルフという一人の青年を助ける。たった一夜、出会った彼のことが忘れられずに一年を過ごしたレーアだったが、彼女は宗主国であるシュトルマイツ帝国の第二皇子との結婚が決められてしまった。吹雪の夜に出会った青年を忘れられないまま帝国の地を踏んだレーアだったが、彼女を見初めた第二皇子は、一年前に出会ったヴォルフその人だった。宗主国と属国という立場の差に悩むレーアだったが、ヴォルフはそれを気にすることなく甘く激しく彼女を愛する。強引ではあるが責任感に溢れ、まっすぐに自分への愛を叫ぶヴォルフにレーアも次第に惹かれていくが、二人の前にはレーアの母国に巣食ったある問題が立ちはだかる――。
「城下町の路地裏に小さいパン屋があった。そのパン屋の娘が貴族の間でも美しいと噂になっていた。パン屋の娘、アーネットは父親を亡くし、年頃だと言うのに喪に服しているために見合いもできない。そんな彼女は馬車通りで見目麗しい伯爵と出会う。その日以降、美しい金髪碧眼の伯爵が、パン屋に訪れるようになった。彼はアーネットに会いたくてと言うが、アーネットはその言葉を信じていない。そんなある日、城下町で若い娘が神隠しのように消えてしまう事件が相次ぐ。アーネットもまた浚われそうになり、伯爵が助けてくれるのだが――この日から伯爵の家に匿われているはずが、監禁状態。彼に囲われたアーネットは、彼の愛戯と寵愛を受けるようになり――身分差・執愛・監禁のラブストーリー」
「村に戻れば、お前は村人達に殺されてしまうぞ」村での不作問題を解消するため、森にすむ神への生贄に選ばれたウェンディ。神のもとへ向かった彼女が深夜の森で出会ったのは、廃墟となった洋館で暮らすサイラス。「迷信など信じず逃げろ」と言う男の顔色は悪く、心配したウェンディは同居を申し出る。これまで自分が接してきた男達とは、どこか違った雰囲気にどこか惹かれてしまう。世間知らずなサイラスとの生活は、ウェンディの心にこれまで感じたことのない想いを芽生えさせた。そんなある日、夜中に目覚め、傍にいないサイラスの姿を求め屋敷の外へ飛び出したウェンディが目にしたのは、野鳥の血をすする男の姿。サイラスの正体が吸血鬼だと知り困惑するウェンディに語られたのは、男の過去と、とある真相。想いが通じ合い、幸せな日々が待っている。そう思っていた矢先、ウェンディのもとへあらわれたサイラスの弟ロドニーは、「たかが人間ごときが、兄さんに取り入ろうとするな」と冷たく言い放つ。
アイリーヌと、シャルネドールは、幼い頃からの幼馴染。シャルネドールは、アイリーヌを溺愛し結婚したいと望んでいた。シャルネドールはアイリーヌが天然娘なのを利用して、ふたりきりになると『友達の儀式』と言って、キスやおさわりをしていた。アイリーヌが社交界デビューの日、シャルネドールが最初に踊るも、他の男性にひっきりなしに誘われる。その中にいた候爵のロジータとアイリーヌが仲良しに。ふたりで外へ行くのを見たシャルネドールが追いかけると、キスをしていた。ふたりを引き離し「あれは、愛する人同士がするもので、正式には結婚をしてから…」と伝えると、アイリーヌが激怒する。「騙していたのね。ヒドイわ。シャルネドールとは、絶交よ!」そんなある日、アイリーヌの父が婚期を逃してしまうと言って、シャルネドールと結婚するように言われる。ふたりは夫婦になり、結婚生活を営んでいく。ところが、気を良くしないライバルが現れて……。
エロイーズはレニテアン王国の王太子オリヴィエの許嫁でありながら、憂鬱な日々を送っている。活発な彼女は体を動かすことが大好きで、ピアノや行儀作法などの花嫁修業に飽き飽きしているのだ。社交界のつき合いも苦手で、隙を見ては幼馴染のアランと武術の稽古に励み、できることならドレスよりも軍服を着たいと思っていた。 王太子との婚約はまだ幼いころに決められ、当時は仲よく遊んでいたが、ここ数年は顔も合わせていない。彼が体調をくずし、離宮で静養中と聞いたエロイーズは訪問を決意する。まったく結婚する気がないため、見舞いを装って事件を起こし、婚約を破談にしようともくろんだのだ。 ところが久しぶりに会ったオリヴィエは覇気のないダメ男に変貌しており、病気というのも王太子としての政務を逃れるための嘘だった。女性たちと遊び戯れる姿にあきれたエロイーズだったが、そこに王太子を狙う暴漢が現れる。しかしオリヴィエは無抵抗で、エロイーズが代わりに戦う羽目になる。幸い賊は撃退したものの、そんな彼を放っておけず、訓練するという名目で、そばにとどまることになってしまった。 心おきなく婚約を白紙にするためにも、王太子を鍛え直そうとするエロイーズ。するとオリヴィエは褒美をくれるなら指導を受け入れると言い出す。しかたなく承諾すると、要求されたのはキスだった。さらに日が経つにつれ、彼が求めるものも次第にエスカレートしてきて、エロイーズは困惑しながらも、オリヴィエに惹かれていく。 そんな中、ある疑惑が芽生え、エロイーズは家に戻ることになったが、その帰途で王太子と間違われ、さらわれてしまう。死さえも覚悟したものの、追ってきたオリヴィエが果敢に戦い、無事に救われる。すべては彼を狙う陰謀を暴くための策略だったのだ。エロイーズは晴れてオリヴィアと結ばれる事ができるのか――?
「いいよ。どこにキスしようかな。エレオノールの顔でキスしてないところはもうないよ。顔以外のところにもキスしたいんだけど」◆幼いころから幼馴染のセドリックに恋してきたわたしは、勘違いからセドリックは姉に恋していると思いこんでいた。けれど、ある日、「父上が孫の顔を見せた息子に爵位を譲るって言うから結婚しない?」と持ちかけられちゃった。そんな理由で恋する人と結婚するの!? 嬉しさと抵抗を感じながらもセドリックの甘いキスと誘惑に、身も心も蕩けていくのにわたしはどうしても素直になれない。セドリックの愛の妙技に心が震えるときだけは本当のことが言えるけれど……。結婚して間もないわたしに邪な思いを秘めた男が近づいてきて、わたしを無理矢理に手に入れようとするところをセドリックが助けてくれたうえ、とうとう決闘に――!? 勘違いすれ違いのラブイチャ新婚ラブストーリー。