はちみつと野獣
多額の借金を残して母が亡くなり、途方に暮れていたキャスリーンの前に母の友人という女性が現れた。彼女の息子マットが事故で大けがをし、理学療法士のキャスリーンに住み込みでリハビリを頼みたいという。住む所のないキャスリーンは仕事に飛びつく…が、マットは彼女を見るなり「この安っぽい女をつまみ出せ」と睨みつけてきた。なんて失礼な人…王子様みたいな美しさは見た目だけね! 憤るキャスリーンだが、さらに自分がマットの花嫁候補にされていると知り!?
罪深き婚礼
内戦で兄弟を失い広大な所領の相続人となったセシリー。女王から領地を守るための結婚を命じられ戸惑っていた矢先、彼女の婿の座を狙う男が城に攻めてきた。こんな無法者の妻になるくらいなら女王の命令に従うわ! 隙を見て逃げだし婚約者のいる城を目指すセシリーは、道中でひとりの男性を助けた。彼の目的地が自分と同じだと知ると神の導きに違いないと喜び、男性とともに城を目指すことにしたセシリー。彼が婚約者…ローアン・ドゥコートニー本人だとも知らずに――。
結婚式の当日、恋人の裏切りを知らされ花嫁姿のまま会場から逃げだしたクラレン。そこへひとりの男性が車の中から「乗りませんか?」と誘ってきた。断ろうとした瞬間、クラレンは息を呑んだ。艶やかな黒髪に野性的な顔立ち…なんてハンサムな男性なの? ダッシュと名乗る彼は、2週間前に亡くなった伯父の友人だという。不信感を抱きながらも、帰る所のないクラレンは彼の車に乗り伯父の家へと向かうことにした。ダッシュが秘密の任務を負っていることを知らないまま――。
愛する人の記憶
プレイボーイの大富豪アレクセイと挙式の日を迎えたブリス。秘書だった彼女はシンデレラなどともてはやされたが、心のなかは嵐のようだった。なぜなら彼女はある衝撃的な秘密を抱えていたから。そして迎えた初夜、ブリスがバージンではなかったと責めるアレクセイに、彼女はついに打ち明けた。私の純血を奪ったのはあなたで、その結果息子もいるのだと。記憶喪失で何も覚えていないアレクセイは、激怒して寝室を出ていくが…。ミニシリーズ2部作完結編!!
パンドラの海
幼い頃から厳格な寄宿舎学校で育てられたパンドラ。彼女は出会ったばかりのギリシアの海運王ザックから熱烈な求愛を受け、キュリアコス家の一員となった。しかし幸せの絶頂で迎えた初夜のあと、彼女はある噂を耳にする。“キュリアコス家の嫡男は伝統を守るためヴァージンを妻にしなくてはならない”彼は私を愛していたわけじゃなくて、処女なら誰でもよかったんだわ!そしてザックも知ってしまった。20歳の若きキュリアコス家の花嫁の過去の一夜の過ちを…。
テッサは秘書。マンハッタンの高級アパートメント<パークアベニュー>に住む本物の王子セバスチャンに、もう5年も仕えてきた。いつしか彼に恋するようになったけれど、身分違いの不毛な恋はもうやめなくちゃ!そう決心して辞表を提出したのに、王子は辞める前のひと仕事として母国カスピアに同行し、会議の準備をしてほしいと言う。美しい海の国カスピアに興味があり、テッサは最後ならばと了承するが、まさかそれが波乱の幕開けになるとは思いもしなかった…!
教授のそばで
病弱な母の代わりに家のことをしていたジェマイマは資格など何もなかったが、幸運にもある老婦人の付き添い役の職につくことができた。狭いながらも自分だけの下宿。気難しい雇い主にふりまわされながらも、ジェマイマは新しい生活に胸を躍らせる。老婦人の甥のケイター教授はハンサムだが、怒りっぽくて失礼な男性だった。一瞬でもすてきなんて思ったのは取り消すわ。しかも、彼の恋人には“ねずみ”みたいとばかにされる。でも、彼に遠まわしな優しさをしめされて…。
不器用な妖精
不眠と不安症の発作に悩むレクシーは、都会を離れ山奥のリゾート施設を訪れた。美しい自然に囲まれた中で休息すればきっとよくなるはず。でもこんな何もない所で生活していけるのかしら。期待と不安がせめぎあうレクシーだったが、施設の経営者という男性キャッシュに出会ったとき、ひと目で心奪われていた。ハンサムなだけでなく優しく頼りがいのあるキャッシュへの想いが募りはじめるレクシー。ところがある日、忘れていた恐ろしい過去の記憶がよみがえり…?
保育園でダンス教師をしているメロディ。お金もなくバイトに明け暮れる日々だけど、いつかは一流のダンサーになることを夢みている。結婚も恋愛も二の次…と思っていた矢先、弁護士トレントンと出会った。洗練されたハンサムな彼は、条件の合う結婚相手を探しているという。エリートの彼と同じ生活習慣、招待されたパーティーでのふさわしい立ち居振る舞い…私はトレントンの理想の結婚相手にはとてもなれそうにない。そう思い知った時、メロディの胸はなぜか痛んで…。
翼をなくした天使
翳りのある美しい顔立ち、逞しい躰、そしてひきこもり。――掃除婦として働くアニーは、仕事で訪れたある家で奇妙な男性に出会った。若くてハンサムな彼は、なぜこんなに暗くてツンケンしてるの?不思議に思ったところ、人づてに彼はパイロットだったが生きるか死ぬかの事故により、2度と飛べなくなったと聞いた。もう1度笑顔をとり戻してもらいたい…。いつしかアニーはそう強く願うようになった。彼の冷淡さの裏に、やさしさが隠れているのを知ってしまったから。
マンハッタンで働くイベントプランナー、アマンダの目下の悩みは「借金と男」!元彼のせいで借金返済に追われている今、わき目もふらずに仕事しなければ住んでいる高級アパートメント<パークアベニュー>だって追い出されてしまうかもしれない。ところが最近知りあった敏腕弁護士アレックスは、何かとアマンダを口説いてくる。ハンサムでプレイボーイタイプの彼にはときめくけれど、今は男性とつきあう時間はないし、男性にもう傷つけられたくもないのに…。
通訳の仕事が生きがいのサマンサは、女の幸福=結婚と思っている妹からパーティーに誘われる。しぶしぶ参加するが、そこで海のように青い瞳の男性に目を奪われ、気づけばキスをしていた。なんと彼が紹介される男性だったが、「結婚願望のある女性の期待には応えられない」と冷たく告げられる。こんな最低な男に一瞬でも心揺れるなんて。くやしい。それがまさか彼――デメトリアスが海運業の頂点である新社長で、4か月もの間、仕事でギリシアにつれていかれることに!?