ゲッサンの感想・レビュー235件キャラ同士の関係性が好き!よしとおさま! 四位晴果starstarstarstarstar_borderあいざっくギャグ要素満載なのですが、シリアス展開もメインにあって、ストーリー性もあって面白い作品です。 また、キャラの性格や、それぞれの関係性もグッとくるものが多く、そこも大きな魅力です。 あと、イラストが好きです!! 読んでいた当時から大分年数が経ちましたが、また改めて読みたいなと思います。 皆さんにもぜひおすすめしたいです。あったけぇマグマ風呂、ありますこれ描いて死ね とよ田みのるアフリカ象とインド象漫画を愛するすべての者に捧げられた漫画。 あったけ〜世界観の下地にある作者の「死ね感」、そして漫画への重すぎる愛がひしひしと伝わってきて素晴らしい。 確固たる「死ね」を感じます。タイトルに偽りなし。 決して軽い気持ちでつけた題名じゃないです。 作者は本当に「死ね」と思っている。「殺す」とも。 漫画好きなら楽しめる作品だと思います。俺は泣いた。脳破壊からかい上手の高木さん 山本崇一朗starstarstarstarstar金田一こんな子いたら頭おかしなるで先生はどこへ「ん」から始まる名前の子 古河コビーstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ※ネタバレを含むクチコミです。 あり得ない? #読切応援「ん」から始まる名前の子 古河コビーstarstarstarstarstarNanoめちゃ好きな読切作品だ…!!良作も良作。あり得ない、って否定するより、いいじゃんって肯定する方がきっと楽しいよね。 小学生の子たちらしい遊びや友達と言った関係性、妖怪、山奥の雰囲気などなど。すごく好みでワクワクしました。んのくんのちょっと異質な見た目もまた良い。ほんの少し怖い?けど、んのくんとリナちゃんの絡みはとても可愛い。異質だからこそのぞくりとした魅力が満載で好きです。しりとりの絡め方がよすぎて興奮しました。 レオンくんすごく見た目は可愛いのに中身が…×。でも作り話に決まってるだろの表情やオチは好きです…。無邪気なモンスターを育てる話UKA 阿記江衣子starstarstarstarstar_border野愛※ネタバレを含むクチコミです。ああ、私の「好き」がそこにある #1巻応援大海に響くコール 遊維兎来栄寿『ゲッサン』の読切でフレッシュな魅力を披露してくれていた遊維さんの、連載作品です。 テーマはずばり「シャチ」。 推し力士がいたり、推しVtuberがいたりと心から好きなものがはっきりしている友人たちに比べて、流されるまま・合わせるだけで特に自分だけの何かを持っていなかった女の子・かわず(通称ぴょこ)。そんなかわずが、成績優秀でモデルのスカウトも受ける美貌も併せ持つ神崎さんとお近づきになることで、神崎さんがこよなく愛するシャチの魅力に気付かされ、初めて心からの好きを得ていく物語です。 兎にも角にも、「好き」で駆動する物語って良いですよね。「好き」は何にも増して強くて素晴らしい感情です。本作は筆者がシャチが大好き、かつ新担当編集もシャチが大好きというところに立脚しているようで、作品全体からシャチへの深い愛が迸っているのを感じられます。 『七つの海のティコ』を観て育った身としてはシャチに対して親近感もあり。神崎さんやかわずほどの深愛ではないですが、シャチ、いいよね……という気持ちで読みました。 そして、マンガ自体の良さ。第1話のサブタイトルがバチっとハマる瞬間の気持ち良さであったり、第4話のタイトルを回収するシーンだったり、遊維さんの絵の魅力と演出が掛け合わさって胸踊るような描写がガンガン出てきます。 羅臼ではないですが、北海道の知床沖に船で出たときの雄大な自然に感動した瞬間を読んでいて思い出させてくれました。本当に地球や生命の偉大さを感じさせてくれますし、自然と涙も出てくるんですよね。 「本当に好きなものを見つける」というかわず物語として読んでも非常に良いですし、一方で神崎さんの抱える難しい感情もまたひとつ味わいを加えてくれます。神崎さんと同じような絶望を抱えたことがある人には刺さることでしょう。なお、私は言うまでもなく自らを強く貫きながら好きなシャチの前では破顔する聡明な黒髪ロングストレートの神崎さんがとても好みです。 読んでいて、心が洗われていくような素敵なお話です。シャチに興味がある人はもちろん、そうでない方にもお薦めです。 はらぺこさんぽシリーズ化はらぺこさんぽ きゅっきゅぽん名無し前作の読み切り「東京はらぺこさんぽ」の続編がシリーズ化。 タイトルから東京が取れたということは…さっそく作者の地元・福岡で出会ったカフェでの出来事が描かれます。 こんなドラマみたいな、夢みたいな、そんなことが一日に一気に(しかも誕生日に!)起こるなんて、この人のことは死ぬまで忘れないだろうなーと思います。後編も楽しみ。若さにギュッとなる酔って寄る夜 鯖田凪生starstarstarstar_borderstar_border野愛なんかわかんないけど主人公めちゃくちゃフラれろ!裏切られろ!って思ってしまった。 なんでだろうなあ、青いからかなあ。甘酸っぱいからかなあ。ヒロインがわかりやすくかわいすぎるからかなあ。 都合がよくて甘酸っぱくて、こういうのも短編ならいいですね。ちょっと憧れるけど想像するとだいぶ怖いつかれたときに読む海外旅日記 五箇野人starstarstarstarstar_borderさいろくジャパニーズニンジャを匂わせる甚平姿で各国を旅して各地で声をかけてくれた人達との交流を楽しんでいる、結構すごい人のエッセイマンガ。 『海外 縁にまかせて歩くだけ。』の方でも同じような雰囲気ではあるものの、こちらは基本的に1つ1つの出会いをショートにまとめたもの。 ゴカ(五箇野人というPN)と呼ばれているこの先生。 ジャパンは面白い旅人がいる国なんだなー(自分だと出来ないなー)と感じるけど、やってみたいなぁとも思う。 危ない地域でもなんとか犯罪に巻き込まれず?に済んでるっぽいし、やっぱり目立って好感持たれる格好は効果がありそうw ポテトが食べたくなるPOTATO 永田光起starstarstarstarstar_border野愛※ネタバレを含むクチコミです。This is「クリエイター讃歌」!!へぐっ……これ描いて死ね とよ田みのるstarstarstarstarstarナカタニエイト<ログライン> 離島の女子高校生たちが漫画を描き、成長していく話。 <ここがオススメ!> 「マンガ大賞2023」受賞おめでとうございます! 創作する歓びと苦しみの沼にハマったことのある大人と、悩みはあっても愉しさ満載の若者たち。 創作の苦しみは創ることでしか救われない。 創作をしている・したことのある人なら、誰しもが共感できる作品なのではないかと。 本編では描くためにきちんと学ぶ姿勢が常に描かれており、本当に素晴らしい。 巻末に描かれている手嶋先生の過去『ロストワールド』が物凄く心にぶっ刺さる。 そして、作品全体的に表現も凝っていてとても好き。 ちなみに、『マンガのラジオ』というPodcastのとよ田みのる先生の回も聞くと、2倍の面白さがあります。 <この作品が好きなら……> ・映画大好きポンポさん https://manba.co.jp/boards/79903 ・私のジャンルに「神」がいます https://manba.co.jp/boards/125903 ・あくたの死に際 https://manba.co.jp/boards/183978「兎と鷹の巣」感想兎と鷹の巣 瀬戸ミクモニーナトラック運転手の父と高校生の息子。関西の下町で暮らす仲良し父子の日常を描いたホッコリ飯テロ漫画。2人とも実に気持ちがいい食べっぷりで、読んでるコチラまで何だか爽快な気分になる。 ところで…父(おとん)のダダ漏れ過ぎる色気にうっかりときめいているのは私だけ? 久々に会った息子を豪快にハグする姿や、風呂上がりに首にタオルを掛け、上半身ハダカで料理を作る姿は、フェロモン過多でヤバ過ぎ(笑) そして息子は、そんな父の愛情を受けながら、まっすぐ健やかな(美)少年へと成長中! 父がずっと言えずにいる秘密についても先の展開が気になるし、ますますこの父子から目が離せないな(笑) ノストラダムス、ビーダマン、ミニ四駆、エスパークス…… #1巻応援あのときのこどもさん カメントツ兎来栄寿1990年代に子供時代を過ごした30代にダイレクトクリティカルヒットする、筆者のカメントツさんが幼いころの思い出を描いた作品です。 ノストラダムスの大予言、恐怖の大王、流行りましたよね。『MMR』などによって極限まで終末の恐怖を煽られていた私も多分に漏れず、世界の終末がどのように訪れるのか戦々恐々としていました。今考えると、人間がいかに踊らされやすい生き物か解る事例であると思います。 ビーダマンも流行っていましたね。カメントツさんによる「なぜビーダマンが流行ったのか? それは『飛ぶ』『光る』『かわいい』という人間の根源的欲求をすべて満たしているから」という説には思わずなるほどと首肯してしまいました。キラカードや宝石を集めたり、ラピュタやピレネーの城に無性に惹かれたりするのもそういった類の理由なのかもしれません。付け加えるなら、投擲や射撃に類する行為というのは狩猟時代の本能的な名残りもあるのかもしれません。ともあれ、小島さんの改造ビーダマンなどには「やるやる!」と頷くことしきりでした。 バトル鉛筆はうちの学校でも禁止されてしまいました。バトル消しゴムまで使っていたドラクエ神推し小学生としては切なさ乱れ打ちでしたが、しかし私たちのバトエン熱はそんなことではかき消すことはできませんでした。通常の鉛筆に1〜6の数字を振って、ノートに数字に対応する効果を記すことで「脱法バトル鉛筆」を嗜んでいました。そうすると自然とオリジナル能力を考え出すことにも繋がり、ゲームとして更に進化していったのですがそうした部分でもカメントツさんのエピソードと通ずるところがあって深い共感をしました。 エスパークスに関しては、しっかり公式の許可を得ているようで綿密なストーリー解説がなされており、当時は断片的にしか知らなかった物語やキャラクターを今改めて知ることができて感謝しています。 2巻で出てくる、カードダスやそこから派生するオリジナルゲーム作りのエピソードも大好きです。冨樫義博さんなどもそうですが、ああいう時に異様に高いクリエイティビティを発揮していた人は何かしらの人物になれている気がします。遊びって大事だなぁと。 読んでいる間だけ、あのころ小学生だった自分に戻れる作品です。直撃世代の方にはもちろんですが、世代から外れている方にも「ああ、こういうものがあったんだなぁ」と楽しく読める歴史的な知識を学ぶ資料として面白く描かれているのではないでしょうか。キャラクターと世界観は素晴らしいけどストーリーがグダってるドロヘドロ 林田球starstarstarstar_borderstar_border瀧煙ファミリーの魅力で持ってた漫画 長期連載せずに数巻でまとめてれば良かったのに混沌ドロヘドロ 林田球名無しこの独特の雰囲気の漫画はこの作者にしか出来ません。ハマったら一気に行きます。 どのキャラクターも凄く魅力的です! 特に心が大好きです。カッコいいです。 個人的に最後はちょっとと思いましたが、それでもトータルで最高です。 原画展も最高でした。 妙なリアリティのある奇妙な鳥人間と居候コメディ!クジマ歌えば家ほろろ 紺野アキラstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)めっちゃくちゃ好きです!! 中学一年の鴻田新(こうだあらた)が学校からの帰り道に出会ったのは腹をすかせた奇妙な人型の鳥みたいな人語を話す生物・クジマ。 聞くところによるとロシアから来たという。 日本食が食べたくて来たというが…。 いろいろあって翌年の春にロシアに帰るまで住むことになったクジマと鴻田家のホームコメディ! https://gekkansunday.net/work/4466/ 1話あたりそこまで長くない話で、寒くなると日本に来て暖かくなるとロシアに行く渡り鳥みたいなやつに居候されるっていう奇妙な設定が素晴らしくハマって面白いです! 奇妙な鳥ってだけでも面白いのに、ロシアから来てるからロシア語話せるしロシア料理作れるし、たまに外国人みたいな「分からないデス」みたいなとぼけ方を入れてきたり、ブチ切れるとロシア語で罵倒したりともう、面白い! 単純にロシア人の留学ものとして見てもいいのかなって思ったら、最悪、虫食べて生きていけるっていう、それはもうマジで鳥じゃんっていう部分も垣間見せたりでクセになる! 紺野アキラ先生、いままで読切も漏れなく全部面白かったので、連載始まって本当に嬉しいです! ホラーも面白かったので、この鳥にも少し怖さがある気もしますが、ホラーとコメディって表裏一体なので楽しみです。少し前にSNSでよく見かけていた海外ネタのひとじゃん海外 縁にまかせて歩くだけ。 五箇野人starstarstarstarstar_borderさいろくそう気づいたのは読み出してちょっとしてからだった。 外国に行き、恐らくその国の中でも変わったひとたちと接点が生まれて、キュンと萌えるシーン。 この顔のひとか!と気づいてからは一気に読みましたが、SNSで見かけていたのは本作より前のだったっぽい。 ただ、本作ではもう手慣れたということでしょう、マンガ的にも読みやすくなっていて、絵も構図も初期のと比べると段違いに良いエッセイ漫画(ニーズを理解しているなという感じがする)でした。 このままのノリでずっと読ませてくれるといいなぁこれはギャグ漫画なのかわからないしローのようでいてハイなので。第三世界の長井 ながいけん名無し人類には早すぎるので素直に勧めて読んでもらっていいのかどうか。それとも自分がまだまだなのかまだこのレベルに達していないのか。 いやしかし…アッ。おどりゃ。この喋り方移ったらやばいんジャ…。 スルメ漫画 いやこのコマずるいでしょ!スウッて!! 通過儀礼みたいなグリーンピースの純情 戸部じろstarstarstarstarstar_border野愛彼女に聞かない男が悪いとか、彼氏に言わない女が悪いとかそういうことじゃない。どっちかが悪いと断罪できたら簡単だけど、人間関係ってそうじゃない。 好きな人の好きなものを知って、それに染まっていく最中は楽しかったり気持ちよかったりする。合わせてあげてるとか無理してるとかそういうつもりなんてなくて、喜んでくれたら嬉しくてなんでも共有したくなる。 だからお互い気づくのが遅れたりする。相手は、自分は心から笑えてるかな、当たり前のことが見えなくなってしまう。 気づいてお話しすればいいだけなのに、人間って難しい。 こういう経験を経て、みんな前を向くんだよなあと思った。祈りに似た絵という言語 #1巻応援えをかくふたり 中村一般starstarstarstarstar兎来栄寿こういう作品が、とてもとても大切だと思います。 『ゆうれい犬と街散歩』の中村一般さんの新作です。 ″ふたりにとって、「絵」は言語だった″ という印象的で秀逸なモノローグから幕を開けるこの物語は、25歳のイラストレーター花海修(はなみおさむ)が主人公。AI人型ロボットがデータ収集目的でひとり暮らしのモニターを募集していたところに修が応募して見事当選したことで「DLHC2030」、通称ハルと共に暮らしていく日々の様子を描いていきます。 元々イラストレーターとして活躍されていた筆者自身の経験がふんだんに込められているようで、現代におけるイラストレーターの仕事描写の解像度が高いです。本の装画の仕事では、帯やバーコードの位置を意識して絵を考えるなど言われてみればなるほどと思うような仕事のディティールの妙があります。装画仕事の進め方やリモート会議の様子など非常にリアルです そうした仕事マンガとしての興味深さもありながら、この作品の何よりの美点は創作者として生活している修の感性の豊さです。 2話の「夕陽はメッチャ動物的」の件なども良いですが、とりわけ1巻の最後に収録された5話が最高です。 ″俺の経験上、「絵を描くという行為」そのものは、 祈りに近いような気がしていて″ のパートは、読んでいてしみじみとする素晴らしい言語化がされているなと思います。絵のみならず、他の創作や多くのことに通ずる真理でしょう。 かつて神保町の高岡書店の店長が閉店時に「マンガがあれば、僕らはまたどこかで繋がれます」と語ってくださいましたが、マンガという言語で世界や人と繋がっている私にはとても沁みました。 ″いつから絵を描くことは 資本主義の競争に勝つための 武器になっちまったんじゃ〜!″ ″そういうことを忘れない人間でいたい 彼らにきちんと祈れる人間でありたい″ という修の語る言葉は、今の時代において極めて重要なテーゼです。一番大事なことを常に忘れずに、見失わずに生きていたいと思わせてくれます。 そして、イラストレーターということもあって決めのシーンの一枚絵から生み出される情緒がまた堪らず、湧き起こる感情を繊細かつ雄弁に補強します。 何気ない風景の1コマにも魅力が宿っており、読んだ後は心に風を通したように軽やかにしてくれる作品です。かわいい夫婦カニ食べたい! 小川麻衣子starstarstarstarstar野愛かわいいお話。 会話はほとんど描かれてないのに、夫婦の関係性がよくわかる。 美味しいものを見つけたときに、あの人と食べたいな食べさせたいなと思えるのは愛以外の何ものでもない。 特にカニってひとりじゃ食べないもんな。夫婦で家族で一緒に食べたいもんな。 心が折れそうなときに響く、いい話蟻と蝶 三卜了名無し新人の蝶野さんが入ってきたときは本当にヒヤッとしたけど、さすがの蟻塚さん。アニメーターという仕事において定時退社を守ってる人は考え方も心の広さも違う。あのふたりが今後もっと成長していう未来が読みたい!何かにつまずいてたり悩んでる人に刺さる読み切りだと思います。「東大に行ったら幸せになれるの?」 #1巻応援東大の三姉妹 磯谷友紀starstarstarstarstar_border兎来栄寿ちょうど、昨日・一昨日は大学共通第1次学力試験でした。私はマンガのお陰で小学校入学前から漢字にも強くなり、現代文だけは未だに何もしなくても9割前後取れるので、お子さんの学力を伸ばしたい方・東大へ行かせたいは小さいころからマンガを読ませると良いのではないかと思います。『ドラゴン桜』などはもちろん、今はあらゆる教科を楽しみながら学べるマンガもたくさんありますしね。 こちらは、『本屋の森のあかり Buchhandler-Tagebuch』、『ながたんと青と-いちかの料理帖-』などでお馴染みの磯谷友紀さんによる『ゲッサン』連載作です。 シンガポール企業でホテルの売買に携わる、70歳までの綿密な人生設計を立てている長女・世利子。 ドラマプロデューサーの次女・比成子 現役大学生で研究室の姫的なポジションを築きながら生物学の研究を行う三女・実地子。 優秀な姉たちに囲まれ自身も東大を受験するも落ちてしまい演劇科に通おうとする末っ子長男・一理。 タイトルは「三姉妹」となっていますが、弟をプラスした四姉弟が織りなす、それぞれの日常が描かれます。最近流行りの太い実家のあり方を見ることがます。毎回の扉絵で描かれるカットからも、生活レベルの高さが垣間見えます。 東大卒であることによって普通以上の苦労を抱えているように見える姉たちの大変そうな姿を見てきた弟の一理が放つ 「東大に行ったら、幸せになれるの?」 という言葉は非常にクリティカル。現実においても難しい問題ですよね。せっかく東大を出て医者や官僚などのエリートコースに進んだとしても、その先で激務で体を壊してはどうしようもありません。また、お金だけがあっても人生を共に歩んでくれるパートナーや仲間の存在がないと人間は苦しみがちです。 物事は予定通りに進めないと気持ちが悪くて仕方なく、また他人の気持ちを思いやるのが人より少し苦手という性質を持つ世利子が起こす大胆な行動には驚かされます。 また、激務をこなすプロデューサーの比成子のサポートをこなす一理のエピソードでは、TV業界の仕事に起きがちな理不尽なアクシデントや、その向こう側にあるやり甲斐などを仕事マンガとして感じられます。 学歴を始めとした些細なことにこだわって他人と相対比較して面倒くさい感情を押し付けてくる人はどこにでもいるよなあと首肯しながら、四姉弟めいめいの仕事や学業と恋愛、それにまつわる悲喜交交は、それぞれに見どころがあり楽しめます。 何より良いなと思うのは、年もそれなりに離れておりときに諍いも起きる彼らですが、苦しいときには家族としてお互いに支え合って元気を与え合いながら生きている様子が伝わってくることです。私は兄弟がいないので、こういう繋がりはいいなあと羨ましくなります。磯谷友紀さんが描く、このような暖かい雰囲気が昔から好きです。<<12345>>
ギャグ要素満載なのですが、シリアス展開もメインにあって、ストーリー性もあって面白い作品です。 また、キャラの性格や、それぞれの関係性もグッとくるものが多く、そこも大きな魅力です。 あと、イラストが好きです!! 読んでいた当時から大分年数が経ちましたが、また改めて読みたいなと思います。 皆さんにもぜひおすすめしたいです。