ベビモフの感想・レビュー8件赤ちゃん天使と鼻毛神様ピカエル さらみかしこ同じ作者さんが別名義で描いた『とんがらし』が大好きなので読んでみました。『とんがらし』は新撰組のメンバーが少年だった頃の話で、掲載誌がモーニングなこともあり青年誌らしいヒューマンドラマです。しかし『ピカエル』はそれとは正反対のユーモアがあるおとぎ話になっています。赤ちゃん天使ピカエルの可愛らしさに癒されるのは言わずもがなですが、作品全体にまるでしがらみから解放されたような軽やかさがあるのは、1巻の後書きにあった「赤ちゃんだったことのあるすべての人のためのマンガを描こうと決めました」という思いが込められているからなのかなと思います。全然違う作風なのにどっちも面白いからすごいです!宮崎夏次系が子育てマンガを描いたらアダムとイブの楽園追放されたけど… 宮崎夏次系nyae想像以上に感動的な家族の物語になりました。まさか夏次系先生がベビモフで連載持つとは思わなかったですけど、エデンを追放されたアダムとイブが子育てに奮闘し、いろんなモンダイにぶつかりながらも確実に「家族」が出来上がっていく様子は涙なしでは読めません(笑い泣きです)。アダムとイブの子はいつも唐突に現れるんですが、カインを兄と呼ぶがっしりマッチョのベビーフェイス男子が現れたときは「まさかこいつがアベルなの…?」とショックを受けました。その名がまさかの「阿部」だったときは椅子から転げ落ちるほど笑いました。あとから神さんに下の名前「る」を貰ったので事なきを得ます(?)。 このアダムとイブの子育て物語には賑やかで個性的でクセの強い良いキャラクターがたくさん出てきて本当に面白いんですが、もうひとつ1巻に載っている読切り「オカリちゃんちのお兄ちゃん」。これが本当にすごいということは何よりも言っておきたい。アダムとイブとは全く関係のない独立した読切りですが、心臓がギューーーーーーーーッッッッとなるくらい込み上げてくるものがある傑作です。大げさじゃなくこれのためだけに1巻買ってもいいかもしれない。ユルく切れ味鋭く #完結応援むか~しむかしの 子供に読ませなくてもいいお話集 柘植文starstarstarstarstarひさぴよ童話や昔話をモチーフにして新しい解釈を加えたショートストーリー集。柘植文先生の絵のタッチがテーマによくハマってます。 こういう風に、昔話をサンプリングっぽく再構築するやつ大好きですね。 シニカルな笑いと変なオチばかりなので、タイトルの通り「子供に読ませなくてもいい」漫画なのは間違いないですが大人に限らず、おませちゃんな子供が読んでもいいと思いますね。 昔話のおかしな点をツッコんだり、現代人の生活に置き換えたりと話のバリエーションがとても豊かです。ただ、各原作のオチを意識しながら読まないと、漫画のオチの意味がわからなくなる回があったり…。その場合は最後の、”このお話のポイント”を読めば「ああ、そういうことか」となるので安心。 2巻の最後には、おまけ昔話「桃太郎と犬」が収録されていて、これがまた秀逸なお話なのでした。この変態が飼育少女 仲川麻子さいろくヘンタイさんではなく 変態(へんたい、metamorphosis)とは、動物の正常な生育過程において形態を変えることを表す。 昆虫類や甲殻類などの節足動物に典型的なものが見られる。 ていう方の変態とかが見られるあまり普通では飼育しないような生物を飼育するJKの話。このJKも割とあたまおかしいけどそこがいい。 ヒドラ(notファンタジー)ってこういうのなんだーって普通に感心しながら読めます。大体のことは普通の人知らないんじゃないかと思うので絶対おもしろい(私の無知を基準としています) 最初は生物教師となんかあったりすんのかなとか思ったけどあれがこれですのでアレです、読んでいけばわかる。 そしてたったの3巻で完結してしまったのが本当に悔やまれる。もっと続けて欲しかったなぁ…別の版元いって書いてくれないだろうか。 マンバで調べてみたところ日高トモキチ先生とトークライブやってたらしい。見たかったなぁ 子育てならぬ、天使育てピカエル さらみnyae人々から存在を忘れられて、退屈な毎日を送っていた神様(高齢)のもとに、翼が折れてしまったかわいいかわいいエンジェル(ピカエル)が現れてからというもの、いきなり子育てならぬ、天使育てが始まって、神様は毎日振り回されっぱなし…という話。 最初は神様と天使のピカエル、たった2人の生活から始まりますが、 そのうち天狗(イケメン)や個性豊かないろんな神様、更には人間も登場、一気に賑やかになります。 主人公の神様が、鼻毛の長いじじいなので、あとから続々と出てくるイケメンたちが際立ちます。 素敵なのは、誰ひとりとして突然現れた正体のわからないピカエルのことを、邪険にあつかったりしないところ。 親(この場合は神様)だけじゃなく、「みんなで育てる」の理想形じゃないでしょうか。赤ちゃんかわいい×6人モリロクちゃん~森さんちの六つ子ちゃん~ 朝倉世界一starstarstar_borderstar_borderstar_borderかしこ六つ子の女の子たちが赤ちゃん同士でおしゃべりしまくりです。 まだ0歳なのにかなり個性が芽生えてて世の中もよく知ってます。 パパとママは普通の赤ちゃんだと思ってるのも面白い。夜のよだれハテナテナ 原克玄starstarstar_borderstar_borderstar_borderかしこハテナちゃんは何でも疑問に思って聞いてくる自由な女の子。 ハテナちゃんの周りには不思議な生き物や現象が集まってきます。 ある日のベッドの中で目が覚めたハテナちゃんが見たのは夜が垂らすよだれ。 お月さまが言うには「夜垂れ(よだれ)」だとか。夜も寝るんかい! ふざけてるのか天才なのかよく分からない。 でもちょっと詩的だと思っちゃったよ。 楽園から追放されたアダムとイブが子供を拾って…アダムとイブの楽園追放されたけど… 宮崎夏次系名無し講談社の新雑誌(ウェブのみ)BABY!で連載している宮崎夏次系の漫画。 基本的に子育てママたちのための雑誌ということで、漫画も子育てとかそういうテーマが多い中で、人類最初の子育てを持ってきたかーっていう感じがする。 楽園から追放されたアダムとイブが子供を拾って子育てをする話だけど、主に主人公はイブで、母乳が出なかったりすることにコンプレックスを感じている。一方でアダムはおっとり子育てをしている。かなりゆるいギャグでクスッと笑える感じで面白い。 BABYで全部読める https://baby.frau.tokyo/_tags/%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%82%A4%E3%83%96%E3%81%AE%E6%A5%BD%E5%9C%92%E8%BF%BD%E6%94%BE%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%A9%E2%80%A6
同じ作者さんが別名義で描いた『とんがらし』が大好きなので読んでみました。『とんがらし』は新撰組のメンバーが少年だった頃の話で、掲載誌がモーニングなこともあり青年誌らしいヒューマンドラマです。しかし『ピカエル』はそれとは正反対のユーモアがあるおとぎ話になっています。赤ちゃん天使ピカエルの可愛らしさに癒されるのは言わずもがなですが、作品全体にまるでしがらみから解放されたような軽やかさがあるのは、1巻の後書きにあった「赤ちゃんだったことのあるすべての人のためのマンガを描こうと決めました」という思いが込められているからなのかなと思います。全然違う作風なのにどっちも面白いからすごいです!