癒やしマンガの感想・レビュー737件<<1920212223>>床屋の順番待ちのときに読んでた漫画フリテンくん 植田まさし名無し子どものころ、床屋に置いてあって順番待ちのときに読んでいたのがフリテンくんだった。大人のサラリーマンの日常生活が淡々と描いてあって、子供ながら大人たちの世界を垣間見た気分でいた。もちろん、子どもにとって意味がわからない話も多かったのだけれど、なにを皮肉っているのかは、子どもでもなんとなくわかるものだった。 きっと昭和のサラリーマンのたしなみの一つとして、この漫画が読まれていた時代があったのだろう。 ちなみに、この本のあらすじ紹介には、 > 植田まさしの4コマを知るならまずはコレ!!これ基本です。読んでおきましょう!! と書いてあるが個人的には「子どもにはコボちゃんを読ませましょう」と付け加えてあげたい。 癒し系マンガぼのぼの いがらしみきお名無しのんびりした空気感、キャラのかわいさにひたすら癒される漫画です。子どもの頃から大好きです。ほのぼのしてるかと思いきや、シュールな面白さで笑わせてくれます。子どもはもちろん、大人も十分に楽しめる漫画だと思います。ついつい何度も読み返してしまいます。ゲイらしくない2人のほのぼの料理漫画きのう何食べた? よしながふみMゲイ(同性愛者)が題材という時点でとっつきにくい人が多いかもしれませんがこれは全然違います!ただただ普段の生活です。美味しそうな料理(作り方含む)がいっぱいでてきます。一度レシピ通りに麻婆豆腐を作りましたが、本当においしくできました。どんどん年をとっていく2人のこの先が楽しみになる漫画です。同世代の全女子が泣いたフルーツバスケット 高屋奈月名無し登場人物全員に悲しい過去があり、一人ひとり掘り下げいくたびに泣かされました…。物の怪付きの一族だけでなく、主人公やその母親、友達もとても個性的で愛すべきキャラクターばかりです。最終回はどうなるのかな? と思っていたのですが、読んでいてとても気持ちのいい終わり方をしました。学びの多い漫画とろける鉄工所 野村宗弘名無し作者の鉄工所での職業経験が、率直かつ赤裸々に描かれています。鉄工所ではどのような作業をするのか、そこで働く人間はどのような人種なのか。人間ドキュメンタリーとも言えるリアルさがこの漫画の特色かもしれません。独特の絵柄と相まって、唯一無二の鉄工所漫画に仕上がってると思います。クセのある登場人物たちとの付き合い方、現場特有のビジネスマナーや人間関係の勉強になった漫画でもありました。微笑ましいふたり鬼島さんと山田さん 星見SKstarstarstarstarstar干し芋交通事故後、人の心の声が聞こえるようになった顔の怖い鬼島さん。 しかし、日常生活では、聞こえないことにして過ごしている。 顔が怖いことで初対面では、かなり恐れられててしまう事も本人は気にしている。 そんな中、前任者から仕事を引き継いだ山田さんが他部署の鬼島さんの所に書類を持って挨拶に行き、ふたりは接点を持ち恋に落ちていく。 ありがちな話だが、このふたりが初々しくてかわいいのです。今どき、こんな爽やかなカップルいる!?って感じ。 でも、読んでいるうちに昔は、いろんなことにドキドキしながら生活していたな~と思い出させてくれる。 優しい、温かい、ほっこりした気持ちになれる作品です。お暇から見える大事なもの凪のお暇 コナリミサト名無し空気を読みすぎて恋人や会社の人などの人間関係に疲弊した主人公の女の子、凪。凪は会社を辞め、郊外の安いアパートで「お暇」を始めます。そこで見えてきたのは空気を読みすぎて頑張りすぎていた自分や、他人に気を遣い過ぎて結局は他人のことなどちゃんと見えていなかった自分。「お暇」を通じて知り合った人たちや、今までの生活では見えてこなかった大事なものに気づいていく凪の姿には学ぶものや胸が痛いものがありました。 「なんでうまくいかないんだろう」という誰もが抱えうる悩みを、凪の生活を通してすこしずつ、ひとつずつ、向き合うことのできる作品です。幸せ気分とほっこり笑顔をくれるお話座敷娘と料理人 佐保里名無しタイトルで妖怪ものっぽいイメージがありましたが、この漫画では家の神様として祀られているとても無邪気で可愛い女の子が出てきます。神なので、もちろんお金を呼び込むことはお手の物なのですが、貯金することにしか興味がなかったタオ君が、誰かを幸せな気持ちにさせることに喜びを感じるようになったのは、この座敷娘の姫がくれた、お金にもまさる恩恵なのでしょうね。幸せを与えてくれるのはお金だけではなくて、誰かの喜ぶ姿や笑顔だったりもする、ということをこのお話から教えてもらいました。姫様とタオ君や、姫のお友達のお稲荷さんの金華さん、それぞれのやりとりがコミカルで、読んでいるこちらもつい笑顔になってしまいます。登場するタオ君の手料理もシンプルだけど、とても美味しそう。簡単に作れて、栄養バランスも取れているので、毎日の献立のヒントにもなって役立っています。ほっこりパパと親父のウチご飯 豊田悠名無しシングルファザー同士の共同生活を描いた作品で、正反対な性格のお父さん2人と子どもたちの成長が読んでいてほっこりします。とにかく出てくる料理が美味しそうで、読んでいるとお腹がすいてしまいます笑。読みやすいので、色んな人におすすめしたくなるような作品です。香りで深まる生活いぶり暮らし 大島千春名無し同棲生活3年目。裕福ではないが貧乏というほどでもない。 倹約生活をそこそこ楽しんだりしながら暮らしている ごく普通のカップル。 互いに美味しいものを食べたい食べさせたいと思って やってみた燻製料理で、二人の生活に彩りと深みが 加わっていく。 二人で作って、わかることがあったり、 燻しあがるのを待ちながら話をして気がつくことがあったり、 一緒に食べて、確認しあうことがあったり。 燻製を作って味わって、味や香りや自分や相手について 初めてわかったり改めて思ったことなどが ゆっくりと二人の生活に生まれて染み込んでいく。 同棲カップルが主人公なので、当然、 二人の会話やそれぞれのモノローグのシーンが多い。 燻製料理の説明やストーリーの説明的な展開とかにも。 そのあたりの描写が凄く良い。 自然な会話で説明くさくない。 燻製が出来上がるまでの30分とか1時間とかのシーンで、 同じ様なコマを背景に二人の会話だけが進んでいく、 みたいなコマが連続したりするのだけれど、 そういうシーンが、単調で些細な変化しかないけれど、 その些細な一言一言それぞれを愛おしく感じたりする、 そんな日常生活を味あわせてくれるような気持ちになる。 派手に賑やかに豪華に料理して味わうのもいいけれど、 静かに燻製料理を作って味わうのもいいな、 それが好きな人と一緒になら尚いいな、と思わせる漫画。 全体の雰囲気がいい座敷娘と料理人 佐保里名無し古いお屋敷に住む、守り神の可愛い女の子と、住み込みの料理人のお話。守り神は、長く生きているから本当は小さな女の子じゃないんだけど、見た目も言動も天真爛漫で可愛い。作った料理をほんとに美味しそうに食べてくれます。確かにこんな可愛く嬉しそうに食べてくれたら、お料理作ってあげたくなるな〜と思います。 食べて楽しいだけじゃなくて、ずっとお屋敷にこもっていた神様がこれから何をするのか、料理人の彼に、やりたいことや夢は見つかるのか、見届けたくなります。 絵のタッチや描き込みは、とても丁寧できれい。古い民家や神社なんかも雰囲気あるので、この時代・歴史物が好きなら合うと思います。おいしそうサチのお寺ごはん 久住昌之 かねもりあやみ 青江覚峰名無し住職の道源さんが作る料理がとにかく美味しそうで真似をしたくなります。それと、サチたちが思い悩んだときに、道源さんが送る言葉がとても温かくて、わたし自身も何度も救われました。わたしにも道源さんのような人が身近にいてほしいと思ってしまいます。サチと道源さん、くっついて欲しいです。自分が目にすることのない世界を、垣間見せてくれる透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記 沖田×華名無し看護助手の視点からみた産婦人科を訪れる人々の色んな事情。ふだん絶対に自分が直接目にすることのない世界を垣間見せてくれます。妊婦さんの幸せな姿だけじゃない事情を抱えた妊婦、中絶後の胎児を“処理”するなどシビアな世界で、読んでいて気が重くなることもしばしば。でも、この作者さんの絵がもつ飄々とした雰囲気がそれを和らげてくれます。作者さんご自身が発達障害の苦労もあって、いろんな人の気持ちに寄り添い、入り込み過ぎず、大げさすぎず、程よい優しさをもって描くことができるのかな、と感じました。「ウチご飯」ふたりの“呑みたい!”を描くパパと親父のウチ呑み 豊田悠名無し1巻感想。少ない材料のお手軽料理から、時間と手間をかけたこだわり料理まで幅広く、今はこれが食べたいから作る!そして食う!呑む!ウマい!という「欲を満たす」ための最高の流れ。ストーリーの背景とも相まって、読んでてお腹が空いてくる。 とくに好きな回は、子どもたちが日中居ないときを見計らって冷蔵庫にビールとおつまみをセット。「これが終わったら飲むんだ」という思いを胸に大掛かりな掃除を一気に片付ける。汗をビッショビショにかいてからの…!!!最高ですね。性格は正反対だけど食の好みが同じなので、ふたりの結束力がここぞとばかりに高まるのが面白い。みんなかわいい!柚木さんちの四兄弟。 藤沢志月名無し兄弟たちがみんなかわいいです。ときにはイラッとするところもあるけれど、そこもやっぱりかわいく感じます。元気な兄弟でも悩みは抱えていて、どうやって悩みを克服していくのか読んでいて楽しいです。悩んでいても深いものではないから、安心して読むことができます。家族っていいよねパパと親父のウチご飯 豊田悠野愛性格もルックスも正反対のシングルファーザー2人がルームシェアする、というのでキャラクター萌え的なものを強く打ち出している漫画なのかなと思ったことを深く反省します。 千石と愛梨、晴海と清一郎という2組の親子がだんだん家族になっていく姿に思わず泣いてしまった。 料理が持つ力っていうのは美味しいかどうかだけではなく、誰かを想って作るとか一緒に作るとか、過程の部分が大事なんだよなあと改めて感じた。 家族で一緒にご飯を食べるって幸せなことだよなあ…。 茜ちゃんとお友達のエピソードが可愛くてキュンキュンした。というか茜ちゃんかわいい。北海道あるある道産子ギャルはなまらめんこい 伊科田海名無しタイトルの通り、ギャルを全面に押し出し、北海道の魅力を描いた漫画です。 道民からは賛否両論あるかもしれませんが、本州の人たちが思う北海道と、実際に北海道在住の人が感じる”北海道あるある”が、ちょうどいいバランスになってると思います。奈良吉野の里山ごはんに癒される……14歳の里山レシピ 東吉野で、いただきます。 元町夏央あうしぃ@カワイイマンガ【「ごはん日和」作品ピックアップ①】 ぶんか社から出ている、「食」がテーマの「ごはん日和」という雑誌をご存知ですか?漫画誌でありながら、表紙に作品名や作者名がほとんど無く、代わりに描かれている料理名がふんだんに散りばめられている、という徹底したテーマ性がすごいこの雑誌。 幾つか単行本化された連載があるので、面白いものをピックアップしてご紹介してみます。(ちなみに先週レビューした『釣りとごはんと、恋は凪』もこの雑誌連載) ※※※※※ 仕事も婚約者も捨てた30前の男は、東京から奈良県東吉野村の祖父の家に逃げて来る。疲れ果てた男は、隣人の中学生女子に「すき焼き」をご馳走になる。……なんだこれ、美味っ! ※※※※※ このすき焼きの肉、実は地元のブランド牛。「ここは自然いっぱい、美味しいものいっぱい!」という女子中学生・海青子に、その後も美味しいご飯をもらい、彼は元気を取り戻していきます。 三輪そうめんなど特産品あり、季節の野菜や竹の子もあり、クレソンやハーブもその辺で採れ、素材は豊富。更に人助けするとお礼に色々もらえる田舎の食生活は豊かで、羨ましい! 食材は海青子の手で見事な料理になり、二人で感動しながら食べているうち……辛いことってなんだっけ? 海青子の方にも重い過去がありながら、そんなことは全く感じさせない元気さ。 色々あっても、ごはんの間は棚上げして、そのうち時間が解決してくれる……そんな食による「精神の回復」の過程を見せ、穏やかな気持ちにさせてくれます。 気軽に読めて、奈良吉野の食知識とリラックス効果を得られる、疲れた人におすすめの作品。本当に恋愛要素も犯罪要素も、面倒なことは全くないので、安心して! ----- 【「ごはん日和」作品ピックアップ】として、以下の作品を取り上げています。 ①14歳の里山レシピ 東吉野で、いただきます。 ② 笑とお兄ちゃんのなりゆきごはん ③ 午前4時の白パン 【描き下ろし漫画付】「これでいいのだ」をモットーに生きる今の若者たちギャルと恐竜 森もり子 トミムラコタTKD@マンガの虫ヤンマガでたまたま目にし度肝を抜かれ慌てて単行本を探して読みました。 非常にゆるい雰囲気で話は進みますが、作者なりのしっかりとした哲学が筋として通っていてなかなか味わい深い漫画になっています。 作者のトミムラコトさんの過去のエッセイ漫画などを読むと苦しい家庭環境や自己の性の問題に対して悩んだ時期のことなどが明るく、笑い話として語られており、そこで培った精神性が今作の中でも貫かれているように感じました。 何か大きな問題を乗り越えた若者がたどり着いた哲学が「これでいいのだ」だったのではないかと思います。(作者のバックボーンも赤塚先生の幼少期の頃の話を思い起こさせます。) また、登場人物たちを類型化せずにきちんと描こうという明確な意思が感じられ、その点も非常に素晴らしいクオリティで仕上がっています。いつ読んでも素晴らしいオタ道。監督不行届 安野モヨコさいろく日本のオタク四天王(ヲタではない)の一人、エヴァンゲリオンやシン・ゴジラの監督として名を馳せた庵野秀明を夫に迎えた妻・安野モヨコの2人生活ってどうなってんのーってのがユルユル描いてあります。 限定のDVD付きが出た時にも買ったし、自分としては紙の本2冊持ってる珍しい例でもあります。そのぐらい好きであります。 だって、もう「流行り」の話じゃなくて昔のオタク道なんだもの、これって廃れないんですよ。 いつ読んでも題材が廃れないコンテンツである安心感たるや。 エヴァンゲリオン世代なので庵野監督に素直にハマりました。車で古い特撮の主題歌を聞いたりするのが楽しくなりますのでやってみよう!隠れた名店を見つけた時の良さがあります異世界居酒屋「のぶ」 ヴァージニア二等兵 蝉川夏哉 転名無しふらっと入った居酒屋が名店だったという体験はとても良いものですが、この異世界居酒屋「のぶ」にもそういった雰囲気があると思います。たとえ異世界であっても、日本の居酒屋は最高ってことですね。料理はどれも美味しそうで読んでいて思わずお腹が空いてきました。一人暮らしコタローと住人の日常。コタローは1人暮らし 津村マミ名無しとあるアパートに小さな男の子が引っ越してきます。しかしその子は1人暮らしでした。もし自分が実際にそのアパートにいたら不思議な感じがしますよね。 その子はアパートの住人たちを巻き込みながら、着実に1人暮らしをしていきます。そして今まで知らなかった住人同士もそれぞれに関わっていくことになります。男の子はなぜか上から目線なんですが、それが可愛いんです。優しい所は優しく、しっかりしているようで子供らしい。ホントに可愛いです。ときどき見せる「やんごとない感」が素性に何か関係があるのかな?と思わせてくれます。 次はどんな問題が起きるんだろうと楽しみになります。猫好きにはたまらないユメノ街 猫の男爵 柊あおいねこジブリ映画の「猫の恩返し」の原作として有名な作品。映画とはちょっと内容が違いますが、この原作コミックでもバロンはスマートでカッコ良い!!ストーリーはすごくシンプルですが、猫好き女子なら、まったりと楽しめる内容になっていると思います。現実に猫の国があったらどんな感じなんだろうな〜って猫好きなら一度は空想にふけったことがあると思います。ファンタジックで夢のような世界への想像が捗るマンガでした。素敵な家族愛、兄弟愛、人間愛。柚木さんちの四兄弟。 藤沢志月Pom 突然の両親の他界で、長男隼人を筆頭に4人兄弟で色んな問題を、乗り越えていく。 隼人、尊、湊、岳、みんな魅力的なキャラなんだけど、私は末弟の岳と親友の虎次郎さんとのやりとりがとっても好きです。 癒される。 自分が、子供の時の感覚も大人から見た感覚も両方感じられたのもよかった。 笑いも交えつつ、ウルッともさせてくれる素敵な家族愛、兄弟愛の話でした。 <<1920212223>>
子どものころ、床屋に置いてあって順番待ちのときに読んでいたのがフリテンくんだった。大人のサラリーマンの日常生活が淡々と描いてあって、子供ながら大人たちの世界を垣間見た気分でいた。もちろん、子どもにとって意味がわからない話も多かったのだけれど、なにを皮肉っているのかは、子どもでもなんとなくわかるものだった。 きっと昭和のサラリーマンのたしなみの一つとして、この漫画が読まれていた時代があったのだろう。 ちなみに、この本のあらすじ紹介には、 > 植田まさしの4コマを知るならまずはコレ!!これ基本です。読んでおきましょう!! と書いてあるが個人的には「子どもにはコボちゃんを読ませましょう」と付け加えてあげたい。