SAND LAND

鳥山先生の隠れてたけど最近露出してきた名作!

SAND LAND 鳥山明
酒チャビン
酒チャビン

鳥山先生は、アラレちゃんが大好きで、ドラゴンボールも初めは楽しく読んでいました。 ですが、思春期を迎え、ジャンプを読んでること自体が少しダサいみたいな時期ってあると思うんですが、そんな時期にジャンプから離れ(マガジンで破壊王ノリタカを楽しみにしてました)その後は鳥山先生とは縁のない暮らしをしておりました。 そこへ飛び込んできたSANDLANDの映画化のニュース!!!ドラゴンボールの公式サイトによると「鳥山明先生伝説の名作『SAND LAND』が2023年に映像化決定!!」とのことでしたが、わたしからすると「『SAND LAND』しっ、知らねえ・・・」という感じだったので、ならばと言うことで早速読みました!!! 良いですね!!ファンタジーというのでしょうか?全1巻なのですが、打ち切りっぽい感じはなく、元からこれくらいのサイズで構想されていたような気がします!なのでサクッと読めてナイスな読後感ですね。熱いメッセもあり、激しいバトルもあり、ほんわりするチョッと良い話あり、キャラの魅力あり。すごくよくまとまってます!さすが大ベテラン!!(欲を言うとアラレちゃんぽいギャグがもう少し多めだとさらに良かったと思います!) 公式でもDB(多分ドラゴンボールのことだと思います)イズムが感じられる作品だと紹介されていて、それも確かにな、と思ったので、ドラゴンボールは長すぎるけど、サッとDBイズムは感じたい、という方にまさにうってつけの作品かと思います!!!!映画化でヒットしすぎる前に読んでおいた方がツウっぽいですぞ! https://dragon-ball-official.com/news/01_315.html

ピエタとトランジ

謎解きはシスターフッドの後で #1巻応援

ピエタとトランジ キスガエ 藤野可織
兎来栄寿
兎来栄寿

元々は芥川賞作家の藤野可織さんが、芥川賞受賞第一作の『おはなしして子ちゃん』に収録された短編「ピエタとトランジ」から始まっており、それが長編として単行本化され、更にそこからさまざまな反省を経て練られた原作を基にしてキスガエさんの作画によって描かれたのがこのコミック版『ピエタとトランジ』となっています。 不勉強で恐縮ですが、原作未読で何も知らずにまっさらな状態で読み始めた私はちょっとダークな学園百合かな、絵が綺麗だなぁと安穏としていましたが、ちょっとダークどころではありませんでした。 本作のふたりのヒロインであるピエタとトランジの内、トランジの方は「事件を呼び寄せる体質」を持っているという設定になっています。この設定は、誰もが思う「金田一やコナン君は事件に遭いすぎでは?」「何なら厄病神なのでは?」という素朴な疑問から立脚しているといいます。かわいいんですが、キングボンビーや飛行機に乗っているジョセフ・ジョースターくらい近寄りたくないですね。 更に、世の探偵もののバディが大抵男性同士であることから、そのカウンターとして生まれたとも。確かに、ほぼ男性が出てこないような作品でもないとミステリ系で女性同士のバディものというのはなかなかないですね。 トランジが引き起こす事件はテンポも凄まじくドライヴ感すらありますが、何よりそれよりどれよりもその中でのピエタとのやり取りや関係性の動向が気になります。 大事なことなので何度も言いますが、作画担当のキスガエさんの絵が本当に良いのですよ。表紙にいわゆる「売れ感」を覚えます。中の絵もとてもよく、絶妙な表情や目を引く大ゴマなどディモールトベネです。逆から読むと「絵が好き」だそうで、納得です。 表紙の絵に惹かれる方、軽口を叩き合える気さくな女の子同士の関係性を楽しみたい方、そんな子たちがさまざまな事件に挑む姿を見たい方にお薦めです。

光とともに…

障がいに対する私の考え方の根本になった大切な作品です。

光とともに… 戸部けいこ
あいざっく
あいざっく

小学生の頃、学校の図書館に置かれていたので、 最初は「やったー漫画だ」という感じで読み始めました。 しかし、綺麗な絵柄に反してとても重たい内容に、 いつしか真剣に読むようになりました。 その当時、小学校中学年くらいということもあり、 まだあまり障がいについて分かっていなかったのですが、 「光とともに…」を通して、自閉症という障がいがあるということ、 本人や家族がどのような出来事に出くわし、どのような悩みを抱えるのかということを初めて知りました。 また、障がいがある子にどういう考え方でどのように接したら、 その子にストレスを与えずにコミュニケーションが取れるのかということも 漫画を通して少し分かりました。 決して教育目的のみで描かれた漫画ではないので、 漫画のストーリーとしても面白く、母と熱心に読んでいました。 悲しいことに、この素晴らしい作品を描いた作者の方が 途中で亡くなってしまい、漫画が最後まで完全な形で描かてることはありませんでしたが、 障がいに対する私の考えの根底を築いてくれた、とても大切な作品です。 ぜひ沢山の人に読んでいただきたいです。